第1話 『新しい海の民と竜王』⑩その心に寄り添って
翠<(はみはみ、むちゅむちゅ)
鏡<(もう、私のHPはゼロよ・・・あんなに頑張ったのに・・・)
・・・赤ん坊の翠によって、よだれまみれになった辺津鏡・・・
そこには、聖地に避難している海の民の方々が、あの絵をこちらに見せて、応援する姿が映っていました。
「おぉっ!?皆、クーの描いた絵を掲げておる!、ヒトガミ様と我ら、海の民との友好の証じゃ!・・我らの信心が、奇跡を呼んだか!?・・おーい、皆の衆!・・ささっ!御子様、皆に応えてやって下され!」
その様子を見たクーが喜び、鏡に向かって手を振り・・・私にも手を振るように言ってきます。
「う、うん・・・今、手が無いから、頭と尻尾を振るだけだけど・・・」
ちょっと不安に思いながらも、頭と尻尾をうにょうにょ動かしますが・・・もちろん、蟲の民をがっちり掴まえながらですよ。
その様子は、ちゃんと伝わっているようで、皆さん先ほどよりも手を振ってくれます!
私の真似をするように、うにょうにょ動かしてくれるのです!拒絶されていないのです!
(皆さんから拒否されたかと思って、怖かったけど・・・私のしたことは、無駄じゃなかったんだ!)
何か温かいものが、私の胸の奥から込み上げてくるのを感じました。
「みんなが、おうえんしてるから・・むしをやっつけてくれたから・・いいかみさまなんだ・・」
鏡を見つめていた娘さんが、そう言って真っ直ぐに「蛇の姿の私」を見上げます・・・そこには、もう敵意はありませんでした。
仲間想いの娘さんには、私を始め、皆の行動の結果が、大きく響いたのでしょう。
「うん!あの絵は、私とみんなの仲良しの証なんだよ!・・・こんな姿の私だけど、皆さん受け入れてくれた・・・本当に・・すごく・・うれ・・しぃ・・・」
あまりの嬉しさに、その温かいものが、私の言葉を詰まらせてしまいます・・・私の目が潤み始めてしまいます。
皆さんと手をつないで、思いを伝えて、クーに絵を描いてもらって・・・不思議なことに、その掲げられた絵から淡い水色の光の線が発せられ、それが窮地を救ってくれました。
鏡に映る像には不思議な力で、海の民に敵を近づけないようにしておられるナナシ様の姿もあります。
「もしかしたら、ナナシ様が何かして下されたのでしょうか?・・・ありがとうございます、ナナシ様・・・それと・・・」
何やかんやで、手を貸して下さるナナシ様・・・また新たな感謝と尊敬の念が、私の中に生まれ・・・いきなり現れた、もう一人の「無口な友人」に意識を向けます。
「御子様の行動が、皆の心の動かしたのも大きいでしょうな・・ところで、この新しいヒトガミ様は、どなたで?・・ぬわっ!?大事な神宝が、唾液まみれですぞ!?・・・何処かで会いましたかのう・・・?ひょいっとな」
赤ん坊の翠をクーが、はむはむする鏡ごと抱き上げます・・・ついでに、紙束と筆も拾い上げます。
(・・その大事な鏡を放り投げたこと忘れてますね、クー?・・まあ、一大事だったので良しと・・)
翠は、その噛み心地が気に入ってるのか、鏡を離しません・・・クーは、仕方なしに、はみはみさせながら上手に抱っこしてます・・・流石は、四人の子のお父さんということでしょうか。
「多分、この子は、あの翠だと思う・・翠の魂の姿が、その赤ちゃんで・・」
私も翠については、ナナシ様と共にいたことぐらいしか知らないので、何とも答えようがありません。
思い出すと・・・外で娘さんと玉を取り合いになって、その時、私は翠に伸びてもらって、玉に触れていました・・・私の魂と共に翠の魂が、こちらに来てもおかしくはありませんが・・・
(クーも翠について何も知らない・・・でも、翠から感じた神気・・・元は、神様なのかも知れない・・・ナナシ様に尋ねるしか無いけど・・・赤ちゃんだから、自我が薄いのかな・・・)
私の中で疑問が一杯出てきますが、今は、片隅に置くしかありません。
「助けてくれてありがとう、翠・・あの・・鏡、はみはみ止めてくれる?」
私が感謝を伝え、そう言うと・・・
「あー」、その愛らしい翡翠色の瞳で、私を見て、大人しく食べることを止めてくれました。
(うぅ、何て愛らしい!・・・私に手があれば、撫で回したり、その桜色のほほを突くなり出来るのに!・・・蛇の自分の身を呪わずには・・・)
私の思考が、その愛らしさの為に疑問と一緒に、片隅に置かれそうになります。
「ふむ、ちゃんと言うことを聞いてくれるのは、確かに翠ですな・・・では、翠がいるならば、この玉も言うことを聞いてくれますかのう?・・・皆を起こして、ここから出ませんと・・・わぉっ!?紙を食べちゃダメ!、神様だけど紙違い・・・ダメ!。ゼッタイ!。」
クーが思案し、腕組みをして頭を上下に動かし・・・今度は、紙を食べようとする翠に苦戦しています・・・流石は、四人の子のお父さんということでしょうか?
どろり・・・
「あっ!?・・・溶けていく!?」
尻尾で掴まえていた蟲の民が、あの黒い水のように溶け、地面に消えていきました・・・暫くの間、警戒していましたが・・・とりあえず、また出てくる気配はありません・・・娘さんを利用することを諦めたのでしょうか・・・
「はぁ・・・おかあさんじゃなかった・・・」
小さなため息が聞こえました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ここにいちゃ、だめなんだよね・・・さびしくないようにしたかった・・・」
娘さんの表情が、影を落とします・・・外に出ることを本心から望んでいないのです。
今、ここには娘さんが心を寄せている、お姉さんはいません・・・
(・・・娘さんとクーが、言い合いになっていたのは、互いに、すれ違いがあったから・・・今の娘さんに、ここは必要な場所だったから、反発されてしまった・・その娘さんの「気持ち」を「理屈」で「説得」することは難しい・・強引に「言い聞かせて」はいけない・・娘さんの「気持ち」を蔑ろにしてはいけない・・)
複雑な娘さんの気持ちを考えた時・・・それは、私自身にも当てはまることに気付きました。
・・・だから、私は、正直に私が感じたことから、言葉にしていきます。
「ここは、娘さんにとって、すごく居心地が良かったんだよね・・私もそのこと、わかるよ・・・私も幸せな夢を見せてもらったから・・・」
ゆっくり頭を降ろして、娘さんの視線に合わせて語り掛けます。
(・・・でも、その「気持ち」を「言葉」で表すことは出来るはず・・・無責任に「励ます」のもいけない・・・)
「私も今は会えない、お父さんとお母さんの夢を見ちゃった・・・寂しくなっちゃったんだよね・・・悲しくなっちゃったんだよね・・・その気持ち、わかるよ・・・」
(その「気持ち」を「言葉」で「共有」し、「相手の身になってみる」こと・・・まずは、娘さんの「気持ち」に寄り添わないと・・・)
ゆっくり言葉を選びながら、話していきます。
「ヒトガミさまもさびしくなる?かなしくなる?・・あたしといっしょなの?」
娘さんは、少し驚いた顔を見せました。
「そうですよ・・・ふふっ・・こんな姿をしていますが、化け物と言われて傷付いちゃうぐらい中身は、娘さんたちと同じ心があるんですよ?・・奥の部屋に引きこもっていたいなぁーって思ったり・・役に立たなければ、捨てられちゃうんじゃないかって思うことも・・ヒトガミ様と呼ばれても・・姿は違っても、娘さんと一緒なんですよ?」
今までのことを思い出しながら、あくまで暗くならないように伝えますが・・・
「!?・・・あたしと、いっしょだ・・・あたしも・・・あたしは、いらないこ、だっておもって・・・ひきこもって・・・あたしさえ、いなければって・・・」
娘さんは、下を向いてしまいます・・・小さな手が、ぎゅっと握られてしまいます。
(・・・今の娘さんの気持ち・・・寂しさや、悲しさから、引け目や劣等感、不安を感じているのですよね?・・・だから、ここが心地良かったんですよね・・・外に出たくないんですよね・・・)
「どうか、そう感じた貴方自身を責めたり、否定しないでほしい・・・そう感じた貴方を私は、責めたり、否定しませんから・・・」
・・・私は、娘さんに話しかけてみます・・・
「何回も言うけれど、私も一緒なんです・・もやもやしたものがあるんです・・・私も私自身を責めたり、否定しませんから・・・その寂しさや悲しさを無くすことは出来ないけど・・・そう思った自分自身を見つめ直してほしい・・・」
・・・「今の私」に出来得る精一杯の「優しい気持ち」を「言葉」に乗せて・・・
「時間をかけて、ゆっくりとでいいから・・・少しずつでいいから・・・どうか、私と一緒に、その気持ちに向き合って・・・その気持ちを受け入れて・・そう思った自分自身を嫌わないでほしい・・・それが、寂しさや悲しさを軽く出来る方法だと私は思うから・・どうか、その気持ちを許してあげてもらえませんか?・・」
・・・最後の出てきた「言葉」は、ただの純粋な「願い」です・・・
そう言って・・・しばらく、言葉のない時間が過ぎます・・・時間が止まったかのような・・・
何度も一緒と言って来ましたが、小さく幼い魂は、醜い化け物の私の魂とは違います。
綺麗だからこそ、傷付きやすい魂に、私の「言葉」は重すぎるでしょうか?
心を楽にしてほしいという私の言葉は、「わがまま」な「独りよがり」かも知れません。
・・・私は、娘さんの次の言葉を待ちます・・・
「・・・あたし、がんばってみる・・・ここでてみる・・・くろいたまちゃんに、ありがとうっていって・・・みんなをもどしてもらうように、いってみる・・」
娘さんは、その瞳を潤ませていましたが、上を向いてくれました・・・私の言葉が、娘さんの心に届いたのでしょうか・・・私は、娘さんの心に寄り添えたのでしょうか。
「お姉さんが言ってました、娘さんは良い子だと・・・その言葉通り、娘さんは相手の気持ちを思いやれる素直で良い子なのですね・・・前にも言ったけど・・・私は、娘さんを怒ったりしませんよ?・・・私と一緒のことを感じる娘さん・・・私は、その娘さんと仲良しになりたいのです!」
私は笑顔で、そう言います・・・蛇の笑顔、怖がらないと良いのですが。
「ヒトガミさま・・ううん、ミコさま・・ひどいこといって、ごめんなさい・・・あたしも、なかよくなりたい・・あたしが、そとにでたときも、いっしょにいてくれますか?」
怖がらずに娘さんは、ぺこりと頭を下げ・・・外へ出る希望を声に出してくれました・・・まだ、不安はあるでしょうが。
「はい、もちろんですとも!・・・もし、今回の事で、娘さんに誰かが何か言って来ても、私が味方になります!娘さんの気持ちは、私と一緒だから!・・・場合によれば、私が文句を言って来たひとを食べてしまうかも知れませんよ~?」
ちょっとおどけて、私の口からしゅるしゅる赤い舌を出してみます。
「あははっ!やっぱり、こわい、ヒトガミさま、なの~?」
娘さんが笑い声を上げます・・・もう、私を怖がったりしてくれないようです・・・過去よりも今を見てくれているようです。
「ふふふっ・・・よければ、私に絵を教えてくれませんか?今まで、あまり絵を描いたことが無くて・・・私もクーみたいな絵を描いてみたいのです!・・・奥の部屋も一緒に使いましょう!みんなで、絵を描きましょう!」
だからこそ、私は、今よりも先のことを、未来のことを言葉にしてみます。
「絵ならば、クーが・・・ふがっ!」
クーが娘さんに紙束と筆横を渡してきて、何か言いそうになりましたが、ぺちりっと翠の手の平がクーの口を塞ぎました・・・その手の平は、紅葉のように小さいのに・・ふふっ。
「うん!わかった!やくそくする!みんなといっしょに、えをかく!」
娘さんも先の事を明るい声で言葉にしてくれました。
「・・・このかみ、びっちゃびちゃだよ?いらない!、おとうさんにかえす!もう!・・・そとでたら、あたらしいかみ、ちょうだいね?」
クーから渡された紙束が、濡れていることを指摘して・・・クーに文句を言いながら、その胸に抱き着いて・・そして、その胸に顔をくっつけます・・・その顔は、笑顔です。
「うぬぬ、時に描いた絵を汚されることもあるんじゃよ、それが人生というもので・・・まあ、前向きになってくれて、クーは嬉しいぞ!・・・御子様、不甲斐ない父に代わり、何と礼を言って良いやら・・・」
胸の中にいる愛娘を優しく抱きしめながら、クーも笑顔を見せてくれます。
素直にお父さんの胸に飛び込めないのは、気恥ずかしいからですよね?・・・ちょっぴり、羨ましいですけど・・・頑張った甲斐がありました!今の私は、この光景が見れて本当に嬉しいのです!!!
「ううん、私は、みんなと仲良くしたいから・・・そうだ!?、もし、上手に死返玉を制御できれば、また幸せな夢を見られるかも!?」
クーの言葉を受けて私の頭に、ぴきーんっと閃きが走ります!
いきなり、大きな声を上げた私に、三つの視線が向けられます。
「今回の事は、死返玉が、娘さんの強い感情で暴走してしまったことが原因です!・・・ならば、それを制御できれば、ず~っとは駄目だけど、寂しくなったら夢の中で会うことが出来るかも!?」
みんなの前に閃いた名案を語ります!
「さびしくなったら、またおかあさんに、あえる?」
娘さんが、私に希望の光を見出します!
「いやぁ、確かに、それが出来たら、クーも嬉しいですがのう?」
クーもまんざらでは無い様子です!
「あくまで、もしもの話で、夢、幻に過ぎないかもしれませんが・・・何でも試してみるのが、私の性分!・・・クーも言っていました、時に止まって眺めて、考えることも必要だと・・・過去に囚われすぎてはいけないが、と・・・」
クーに指の代わりに、頭を向けて・・・
「どうして、辛い時、悲しい時、寂しい時に逃げられる場所が無いのでしょうかぁ!?いいえ、逃げられる場所が無くてはいけませんょ!!!」
私の胸の前で、ぐっと両の頭が力を入れますよぉ!!!
「この先、常に良いことばかりが起きる訳ではありません!・・・そう、時に逃げても良いのです!そこから新たな活力を得られれば!・・・ヒトガミ様の御子が神名を懸けて、その場所を創りましょう!・・・もし、それで問題があったなら、またより良い方法を考えてみます!」
私の目に赤い光のような使命感が宿ります!・・・あっ、元々、赤い目でした。
(もし、実現できたら起こしてしまう方々も納得して下さるかな・・・?)、調子の良いことも考えてしまいます。
「がんばって、ミコさま!」「がんばってくだされ、御子様!」「だぁ~」、周囲から熱い声援が送られます!
神宝の内側から働きかけるのは、初めてで、外で起きている事態の範囲を考えると、それを収拾するのは、とても大変に思えますが・・・とりあえず、やってみましょう!
「・・・まず、今は、娘さんと翠に協力してもらって、元に戻るよう死返玉に命じてみましょう!・・・娘さん、翠を抱っこして、こっちに来て下さいな」
頭と尻尾で、くいくい呼んでみます。
「流石は、御子様!クーの言葉を理解し、それ以上の御心を示して下さる!・・あっ、娘よ、翠を落とさぬようにな・・」
クーが私を褒め称え、娘さんに赤ん坊の翠を抱き渡し、代わりに紙束と筆を受け取ります。
「はーい!」「まーま~」、その小さいふたりが、私の前に来ます・・・その可愛らしいこと、この上無し!!!
いつもは、神宝を翠を介して、手で触ることで念じていました・・・この世界自体が死返玉だとすると、手の代わりに頭とか体で触ってたり、足で踏んでても良いとは思いますが・・・以前、神聖な神宝を気付かずに踏んでしまったこともありましたっけ・・・今の私に足は無いんですけどね?・・・足なんて飾りなんです?
「タマちゃんに、もとにもどしてって、おねがいしたらいいの?」
娘さんが、私を見上げて聞いてきます。
「うん、私は手をつなげないから、翠を抱っこしたまま、娘さんが私に触って、お願いしてみて・・・ひゃんっ!」
説明の途中で、変な声が出てしまいました・・・
「わぁっ!すごい、つるつるだっ!ミコさま、すべすべなんだね!・・うん?、あたしたちみたいに、いろ、かわる?」
言い終わる前に娘さんが私に触って・・・肌の感触を褒めてくれます。
「・・うっ、うん、ありがと・・他の方に触られたこと無いので、ちょっと・・」
恥ずかしくて、私の真っ白い肌が、薄紅色になったかも知れません・・・
「では、大司祭クーが聖地の海の民たちも合わせて祈る様、伝えましょうぞ!・・・皆の衆~!、ヒトガミ様への聖なる祈りを捧げるのじゃ~!」
クーが、鏡に映る海の民たちに対して祈るような仕草を見せます・・・あっ、ちゃんと分かって下さってるようです!次々に皆さん、祈るような仕草をしていきます!・・・流石は、ヒトガミ様の大司祭ということでしょうか。
何だか力が湧いてくるような気がします!・・・では、気を取り直して・・・
「こほんっ!・・・では、一緒に願いましょう!皆さんが、元に戻るように!そして、良い明日を迎えられますように!」
目を閉じ、心を鎮め、願い・・・すると、自然に私の口から『言の葉』が紡がれます・・・
・・・それは、全て重なることの無い、清音47音で構成されている『言霊』・・・『ひふみ祝詞』・・・
『ひふみ よいむなや こともちろらね・・・』
(すべての恵みに感謝を・・・)(・・・みんな、ありがとう?)(だーだー)
・・・翠を中心に、清らかな気が集まってくるのを感じます。
『しきる ゆゐつわぬ そをたはくめか・・・』
(あらゆる災いを払い給え・・・)(・・・わるいのいらない?)(だーだー)
そして、翠を介して、私と娘さんに清らかな気が流れ込んで来るのを感じます。
『うおゑ にさりへて のますあせえ ほれけ・・・』
(命に感謝を、人々に喜びを、良い明日を迎えられますように)(よいことがおきますように!)(だーだー!)
その気が、私達を中心として、この世界全体に広がっていくのを感じるのです。
『死返玉よ!、その神霊、鎮め給え!』(・・・たまえ!)(だーだー!)
そう唱え終わると、この世界に広がった清らかな水行の気によって、徐々に変化が訪れます。
だんだんと黒い地面と天球の色が薄くなり、その地面の下にいる海の民の方々の姿も薄くなっていきます。
そして、何かに引っ張られる感覚を受けながら、私達の姿も徐々に薄くなっていきます。
「良かった!元に戻れるみたい!」「皆も解放されるようですな!」、皆、喜びの声を・・・
「・・・あたし、うすくならないよ?」、娘さんの声がしました。
ミコ<進めば2つ!逃げれば1つ&ぷらすアルファ!、逃げても良いのです!私は、そう考えます!
クー<命あっての物種と言いますからのう~、皆さまも「いのちだいじに!」
娘<いのちだいじに!
拙い作品ですが読んで頂いて、ありがとうございます。皆様の応援が生きがいです!
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