第1話 『新しい海の民と竜王』⑨「新しい海の民」 対 「蛇」★
娘<わるいかみさまは、みずでもかぶってはんせいしなさい!
ミコ<ううっ、状況的にも外見的にも悪役でしかない・・・
クー<あわわわ・・・
お姉さん<薙様、玉の中、どうなってるんでしょうね?
薙<・・・・(訳:頼んだよ、みんな・・・)
@<修正してたら、スペース一杯になってた!寝てた!修正し直した!(爆)
・・・「新しい海の民」の姿、それは、「より人に近い姿」・・・
「やっぱり、わるいかみさまだったんだ・・・おとうさん、もう、だいじょうぶだからね!」
その「新しい海の民」が、クーを庇う様に私の前に立ちはだかって、びしっと私に指差してきます・・・
その頭には水色に輝く頭髪のようなものが生え、手足もすっきりと長く、より人間らしい「新しい海の民」の姿・・・
しかし、その声に聞き覚えがあり、またその言動からも・・・クーの娘さんに違いありません。
(娘さんの魂も玉に取り込められてしまった?・・・神宝の影響で変化が?)
感情を抑えきれず、暴れてしまった私も、この思わぬ出来事に落ち着きを取り戻して・・・
「クーが死んだと思った時、私は泣いて泣いて・・・すごく取り乱してしまったぐらい、クーを大事に思ってたのです・・・だから・・・でも、すいません、暴れ過ぎました」
と素直に反省します。
「クーをいじめていた訳ではないのです、ごめんなさい・・・クーも怖がらせて、ごめんなさい」
謝罪して、全ての頭を地面に着け、争う意志が無い姿勢を見せます。
「いやいや、御子様、クーも申し訳ありませんでした、驚いてしまって・・・しかし、娘よ・・・何故、そんな姿に?・・・神宝の影響かのう?」
クーも狼狽えています。
「・・・みんな、しあわせなのに、なんでじゃまするの!?みんな、おこそうとするんでしょ!?」
いきなり攻撃してくることはありませんでしたが、娘さんのその言動は、強い感情を含んで私に向けられています。
(でも、言葉が通じてる・・・挽回して、娘さんに納得してもらわないと・・・これが、最後の機会かも・・・)
「娘さん・・・どうか、お話だけでもさせて下さいませんか?」
そう思い、娘さんに話しかけます。
「娘よ、皆、夢に囚われているだけなんじゃよ?解放してやらねばならん・・・ここには、本当の幸せは、無いんじゃよ?」
クーも娘さんを説得しようとしますが・・・
「しあわせに、うそもほんともないもん!ここだったら、みんないっしょだもん!さびしくないもん!」
娘さんは、頭をぶんぶん横に振り、言うことを聞いてくれないようで・・・
「・・・だって、ここには、おかさんもいるんだもん!!!」
娘さんが、そう叫んだのです。
「「えっ!?」」、私とクーの口から同時に驚きの声が出ます・・・
夢の中では会えるかも知れませんが・・・今まで、ここには、そんなひとは・・・
「どうしたの、怖い声を出して?・・・お母さんは、ここにいますよ?」
いつの間にか、娘さんの隣に、あの絵に描かれた姿の・・・クーの番が立っているでは、ありませんか!?
「おかあさん!・・・ねっ?ここには、おかあさんがいるから、さびしくないんだよ?・・・みんな、さびしくないんだよ?」
娘さんが、お母さんと呼ぶ者に抱き着き、満面の笑みを見せます・・・
「そうよ・・・ここにいれば、何も心配いらない・・・寂しくない、悲しくないのよ?」
母と呼ばれる者が、娘さんのほほを撫でます・・・
「おかあさん・・・うん、あたし、ずっと、ここにいるから・・・」
娘さんが恍惚とした表情を見せます。
(この気配は、絶対に海の民じゃない!・・・禍々しい別の何かが、姿を真似してるんだ!)
蛇に戻ったことで鋭くなっているのか、びりびりと私の勘が、これは異常!これは危険!と告げて来ます!
「みんな、ずっとここで幸せになりましょ?・・・ねぇ、あなた?」
それは、クーに優しい言葉を囁きます。
「おとうさんもいっしょに、ずーっと、ここにいよう?」
娘さんは、クーに屈託のない笑顔を見せます。
「娘よ、それはクーの妻ではない!お前の母親ではない!、離れるんじゃ!」
しかし、クーも私と同じモノを感じているのか、そう言って・・・続けて・・・
「娘さん!クーの・・・あなたのお父さんの言葉を聞いて!」
私もそう言いますが・・・
「うるさい!うるさい!・・・あたしたちのじゃまをする、わるいひとがみさまは、いらないんだから!」
突然、娘さんは、私の方に手を向けると・・・その指先から、強烈な勢いの水が放たれます!
・・・私たちの言葉は、娘さんには届いていません・・・母にすがる子には届きません・・・
「うわっ!?・・・くぅっ・・・」
私は、その激しい水流を受けて、また飛ばされてしまいます!
全身、びしょ濡れです・・・元水の神である「蛇の私」には、ほとんど痛みはありませんでしたが・・・
(もしも、今のを「人間の私」が受けてたら・・・!?みんな、ダメ!娘さんは敵じゃないから!)
にょろり・・・無意識に他の蛇が、娘さんを睨んでいます・・・それを引き留めなければならない・・・それほどの威力でした。
「まてまて!やめるんじゃ!」
慌てて、クーが娘さんの行動を止めるため、持っていた物を放り投げて、近づいて行きます。
からんっ・・・からからから・・・・楕円の鏡が、地面を滑って、飛ばされた私の元に来ます。
・・・元の場所では、クーと娘さんが、お互いに言い合いをしています。
「寂しさの無い」この「過去の幸せな世界」に「留まりたい気持ち」と、「寂しさを受け入れ」元の「先の見えない世界」への「希望を説く言葉」が、お互いに譲り合わないのです、受け入れないのです。
「クーも娘さんも、一旦、落ち着いて下さい!!!」
そう叫んでも「変化を恐れる子共」と「変化を望む親」を止めることが出来ません。
そのうち、娘さんが感情のまま、その手を父親の方に向けようとするのです。
また、無意識に他の蛇が、娘さんを睨んで・・鎌首をもたげます・・多分、一撃で娘さんをばらばらに出来るでしょう・・・絶対に駄目です!
そして、私の視界は、母と呼ばれた者が、言い合う娘と父の死角から、とてもゆっくり腕を伸ばすのを捉えました・・・その腕は、海の民のものでは無く・・・鋭利に尖った節くれ立った腕です!
「やめて!?・・・くぅ、何とかしないと!?」
子と父の争う姿など「今の私」が、一番見たくないものです!胸が苦しさを訴えるのです!
(お互いを大事に想っているのに!・・・ですが、あれを無理やり止めれば、二人の仲を・・・あぁっ!本当に私って、情けない!)
この状況を打開したいのに出来ない、自分の不甲斐なさに苛立ちを募らせながら・・・
一縷の望みをかけて、魂の姿を映したはずの鏡に向かって目を閉じ、一心に願いを掛けます!!!
(どうか、鏡よ、お願いします!・・・鏡で魂を映せれば!・・・翠・・・!)
ここにいるはずのない、翡翠色の友達の名を呼びます・・・助けてほしいと・・・
・・・濡れた私の瞳から、一滴の雫がこぼれ落ちます・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・黒い玉が動かぬ内に、無事、御子様の右肩の傷を縛り上げる事が出来ました。
しかし、右肩からその御手には、我々と違い、消えることのない赤い印が残っていて、痛々しい様子です。
ですが、御子様の瞳は、閉じたままので、表情ひとつ変えられません・・・
無事な左手の「漆黒の刀身」様が、大きく上下に動かれ・・・礼を述べられたように、私には見えました。
「ふふっ、そう考えると仕草も御子様に似ていらっしゃるような・・・はっと!」
動かれた拍子に・・・切り裂かれた御子様の袖から、ぽろりと翡翠色の玉が床に落ちかけたのですが・・・私は、上手く受け止めることができました。
御子様が翠と呼ばれる、翡翠色の玉・・・生き物なのか、よく分からないもの・・・
(娘ちゃんと黒い玉を取り合うとき、御子様が、これを伸ばして、黒い玉に触れていましたけど・・・)
状況を打開する、一縷の望みに賭けて「漆黒の刀身」様と同じように、意志の疎通を試みてみます。
(翠様?・・・翠様?・・・)
・・・残念ですが、返事がありません、ただの不思議な玉のようです・・・
じゃきん!じゃきん!じゃきん!
突然、全身にひび割れを生じ、動きを止めていた黒い玉が、鋭い音を立てて、その姿を変えます!
比較的、ひび割れの少ない上部から、先ほどよりも太く鋭い・・・節立った足のようなモノが六本、対になるように生えてきて・・・その脚が、部屋の天井に突き刺さります・・・その様子は、まるで逆さになった・・・
「・・・まるで、蟲のような・・・」
受け継がれて来た「蟲の民」への恐怖心が、私を襲います。
我々、海の民の歴史は、「蟲の民」との戦いの歴史と言っても過言では無いからです。
戦局に合わせて様々な手を変える黒い玉に対して、こちらは、負傷された御子(ミコ・代)様しか戦力は・・・・
ぱぁぁ
「わぁっ、何!?」
突然、淡い水色の光の線が、私の手を照らします!
それは、机の上にあった丸い鏡から発せられていました。
この激しい戦いのさなか、よく無事だったと思いますが・・・
その鏡は、避難所である聖域を映していましたが、その様子は大きく変わっていました。
(ああっ!・・・仲間たちが・・・皆が・・・!)
私は、手で口を押さえ、言葉を無くしていました。
我ら海の民が、遥かな昔から信仰してきた「ヒトガミ様」・・・それは、神聖なる「完全なヒトの姿」をされた神・・・伝承でしか聞き及ばぬ、神話の偉大なる存在・・・
その「ヒトガミ様」・・・「ナナシ様と御子様」が、私達の目の前に顕現なされた。
我らを守り、導く存在・・・しかし、その根底を揺るがす事態が起きたのです・・・
「完全なヒトの姿」であると思われた、「ヒトガミ様」の「御子様」・・・
「蛇の御子様の姿」を目撃した海の民の仲間たち・・・その衝撃は、想像に難くないものです・・・
同族を、規律を、秩序を重んじる我々、海の民は、排他的な種族です・・・
・・・ですが、今、海の民の仲間たちは、ひとつに集まって何かを掲げ、叫んでいます!
その手にあるのは、クー様が描かれた絵です!
我々、海の民と御子様の友好の印として渡された絵です!
鏡越しなので「声」は聞こえませんが・・・
確かに海の民の仲間たちが、ヒトガミ様、御子様を応援している様子を映していました!
(御子様の、漆黒の刀身様の行動が・・・「今」に至るまでの行動が、皆を変えた・・・心を動かした!?)
幼い子供たちを始め、大人たち、年老いた者も皆、全て、「声」は届かなくても、友情の証としての絵をこちらに見せることで、その行動で示しているのです!!!
不思議なことに、その掲げられた絵から淡い水色の光の線が発せられて、鏡を通して、こちらに注がれています・・・
海の民たちの信じる心が、想いが、祈りが、こちらに集められているのです!
(見て下さい!漆黒の刀身様!、皆が応援してくれています!御子様を受け入れてくれているのです!例え、姿は違っても心を通じ合えるのですよ!)
私は万感の念を覚え、目頭が熱くなることを抑えられませんでした!
その光が射す、私の手の中にある絵を広げます・・・絵は、その光を受けて、同じように水色の光を放ち・・・
「・・・絵に込められた思いに反応して?・・・あっ!?」
突然、輝きを強めた光は、黒い玉の亀裂に向かって行くように見えました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ぱぁぁっ
突然、私の頭上・・・ひび割れた隙間から、薄い水色の光が差し込みます・・・まるで、天から伸びる光の柱のように・・・
その光が、私の祈っていた楕円の鏡に注がれると強い光となって反射し、母と呼ぶ者を照らします!
ギェェェェイ!
母と呼ばれていた者が、その光を浴び、奇声を上げながら、もがき苦しみ、その体が黒い水を出しながら溶けていきます!
『辺津鏡は、常に姿を映して、生気・邪気の判断を行う神宝なり』
それと同時に、私に『声』が伝わって来ます・・・神々しい威厳に満ちた『声』・・・六つ首の「蛇」である私でさえ圧倒される、その神気・・・
・・・いつの間にか、とても細くて小さな手が、鏡と私をつないでいました・・・その手から『声』が、伝わって来たのです。
緑色の長い頭髪・・・炊き立ての白米よりも白く艶やかな小さな体・・・その全身からは、芽吹き始めた命の輝きを放って・・・見知らぬ嬰児が、そこにいました。
始めて会うはずなのに私は、その赤ん坊が、誰なのか直感的に悟りました・・・何故なら、その顔には・・・
こぼれ落ちそうなほど大きな、とても綺麗な「翡翠色の瞳」・・・「私の無口な友達」と同じ色。
「・・・翠・・・なの・・・?」
その言葉を出すだけで、精一杯でした。
驚きと助けてくれたことへの感謝の気持ちで、一杯だったから・・・
「まーまー?」
その声に応えるように、とても愛らしい赤子が、小首を傾げ、喃語を・・・
「おかあさん!?」
娘さんの金切り声が聞こえ、娘さんの方に振り向くと、娘さんが母を心配して近寄る姿が目に映りました。
・・・鏡からの光は止まっていましたが、しかし、母と呼ばれた者、その溶け残った後には・・・
ギギッ!
そこには節くれ立った緑色の体躯の複眼を持った・・・海の民とは、全くの別の種、「蟲の民」がいたのです!
ですが、これもクーの記憶にある「蟲の民」とは姿が違います・・・「新しい蟲の民」とでも言うような・・・
「何と蟲の民が、化けておったのか!?いかんっ!」
クーが、「蟲の民」と娘さんの間に入ります!
「・・・おかあ・・さん・・じゃ・・ない・・」
目の前の出来事に呆然として、娘さんの母を呼ぶ声が止まります・・・動きが止まります。
「蟲の民」は、その顔を少し傾け、目の前のクーと娘さんをその複眼で確認し・・・目を赤く輝かせ・・・
「クー!、娘さん!」、そう私は叫んで、振り下ろされる刃の前に出ます!
がきんっ!!!
私の牙が、その刃を喰い止めます!・・・内心、良く止められたと自分を褒めてあげたいです!
・・・が、受け止められた「蟲の民」が、残りの三本の腕を振り上げて来ます!
がきんっ!がきんっ!がきんっ!
「おぉ!、御子様、凄いですじゃ!」
これも上手く受け止められたので、娘さんを庇う、クーが褒めてくれます!
ぶぶぶぶぶっ!!!
・・・が、「蟲の民」は、突然、背中の翅を広げ、足を宙に浮かせて・・・その足を私に向けて来ます!
その足2本にも、鋭い刃が付いているのです!
「危ないっ!御子様!?」
クーの緊迫した声が発せられて・・・
がきんっ!がきんっ!
これ、またまた上手く喰い止められました!・・・凄いぞ、私!強いぞ、私!六本の頭は伊達じゃないっ!
だんだん、元の身体の使い方に慣れて来たのかも知れません。
ぐわっ!!!
・・・が、「蟲の民」は、突然、その顔を近づけて、口を大きく開け・・・その牙を私に向けて来ます!
「むーっ!?むむーっむむむーーー!?」(もう、頭ないよー!?)
六つ全ての頭で、刃を喰い止めているので、むーむーしか声が出ません!動けません!
・・・いつか、刃を噛みながら喋る術を身に付けたいものですが・・・って、これは絶体絶命の危機!?
私の脳裏に今までの思い出が・・・あぁ、ナナシ様との約束・・・申し訳ないなぁ・・・
べちゃんっ!
「・・おかあさんだとおもっていたのに・・おかあさんじゃなかった・・」
暗い声がしました・・・
その口を止める水色の粘液のような物が、「蟲の民」の牙から私を救ってくれたのです!
「むーっ?むむむむむむっー!?」(えっ?娘さんが!?)
それは、娘さんから放たれた物でした!娘さんが、食い止めてくれたのです!
「そうじゃよ!、御子様は、我々、海の民を守って下さる、優しいヒトガミ様なのじゃ!」
クーが私の援護をしてくれます。
「・・・あたしをまもってくれたの?・・・いいかみさまなの・・・?」
娘さんが、私をうるうるした瞳で見つめて来ます。
「むん!むーむむっ!むっむ、むむーむむむむむっ!」(うん!そーだよ!だって、仲良くしたいもの!)
ぶんぶん肯定するように頭を縦に振りま・・・・・ばきばきばきばきばきばき!
「・・・ふがっ、ぺっぺっぺっ・・・あっ、噛み砕いちゃった・・・」
力を込めて喋ったら、刃が折れてしまいした・・・もちろん、私ではなく「蟲の民」の刃の方です。
叩いたら壊れる地面や、ちょっと噛んだら壊れる刃など、最近の作りは、どうなっているのでしょうか?
噛み砕いた破片をぺっぺして・・・娘さんの前で手荒な事は出来ません・・・武器の無くなった「蟲の民」の動きを止めようとします!
ここでは、私の六本の尻尾が活躍します!
一、二と避けても、三、四が無くても、五本、ついでに六本目が、しっかり「蟲の民」に巻き付き、動けなくさせることに成功しました!
ムームームー
「ふむ、今度は、蟲の民が、むーむー言う番ですなぁ」
じたばた暴れる「蟲の民」を見て、クーが呑気に言います。
「もう!クーったら調子の良いことを・・・」
ちょとクーの方を睨みを利かせて・・・
ゆっくり娘さんの方を見ます・・・
(・・・娘さん、怖がるかな・・・?)
先ほどのクーは、私の強い力を見て、怖がらせてしまいましたから・・・前に娘さんから「化け物」と呼ばれてしまいましたから・・・
「すごいね!ひとがみさま、つよいね!」
娘さんは、きらきらした純粋な瞳で私を見てくれました!
「はうっ!?クーと全然、違う!?何て良い子!?」
その純粋無垢さに心打たれます!
「とっ、とりあえず、ふたりとも言い合うのは、一旦、やめて下さいね?」
私がそうお願いすると、ふたりは素直に頷いてくれました。
ため息をついて、胸を撫で下ろし・・・手が無いので無理なんですけど・・・
(お姉さんが言っていた通り、娘さんは素直で良い子なのでしょう・・・それ故に、感受性が強くて、感情が抑えられずに・・・私もついつい感情のまま、暴れてしまいましたしね・・・そう、私と同じ・・・)
私の中で、絶対に仲良くなれる!という気持ちが湧いてきます。
「娘さん、ありがとう!助かりました!」、私も素直に礼を伝えます!
「ううん・・・だって、あたしをたすけてくれたんでしょ?・・・それに、みんなが・・・」
娘さんが首を横に振り、ある場所を示します。
娘さんが指差す先、そこにはクーが放り投げた鏡・・・いつの間にか、その鏡は聖域に避難している海の民の方々の姿を映していたのです。
娘さんは、物事を察知することに関して、本当に鋭い感覚の持ち主のようです。
・・赤ん坊の姿の翠が、その鏡をむちゅむちゅ食べて、よだれまみれですが・・
鏡<待てい!外道照身霊波光線!!!汝の正体見たり!前世蟲人 コゲカラダ!!!
蟲<ばーれーたかー
ミコ<・・・えぇーっと、別の番組始まった?
クー<元ネタ、若いひとには、分からんのですよ!
翠<(むちゅむちゅ、はみはみ)
拙い作品ですが読んで頂いて、ありがとうございます。皆様の応援が生きがいです!
ブックマークやコメント、誤字脱字、こうしたらいいよ、これはどうかな?、何でもお待ちしております。