表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
94/147

93

————は?


「そうそう、あれはメグム特有のツンデレデースッ」

「口では冷たいことを言っても寵さんは温かい方ですから、女の子をぞんざいに扱いませんよっ」


……なんで、コイツらがここに? リモコンで止めてたよな?

真っ白になる頭。

……しかし、頭の隅に僅かに残る冷静な部分が、過去の遣り取りを掬い上げた。


魔物達曰く——『寵からは時魔法の対処法を叩き込まれてる』——と。


つまり……寵との半年の修行で、こいつらもソレを?

さっきは、掛かったふりを?


「寵さんから全て聞いたっす」

「だからザクロ一人で抱える必要ナイデース!」

「お友達ではないですか。寵さんから縁が出来た者同士、これからも仲良くしましょうね?」


こいつら——『誰』だ。

全て理解したようなツラして……もうアタシが知る奴らじゃなくなってて……寵から何を吹き込まれた?


「はぁ。ピーチクパーチクと、君ら姿隠す気あんのか」


っ……そいつは、いつの間にか目の前に居て、アタシの存在なんて最初から気付いてたって風に呆れ顔をして、


「やぁザクロちゃん、盗み聞きかい? その『涙』は自責の念かな?」


涙?

いつの間に……道理で視界がボヤけて……

一体、これは『何に対する涙』だ……?


スゥ——寵が腕を伸ばし、人差し指をアタシの額にトンと置いて。


「ククッ、まぁ知られたからには仕方がない。貴様には少し『忘れて』貰おう。——なんて。君がこの真実を知るのは『三回目』なんだけど」


三回目?

……それを問い質すより先に、キィィィ……あの感覚と共に意識が薄くなっていって……


最後に視界に映り込んだドリーが、アタシを、哀しそうな目で見ていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ