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18年◯月◯日 きさき めぐむ(5)
れいちゃんがまい子になってしまいました。
パークの跡とりとして、パークをより良くすべく、ぼう有名なネズミーランドに偵察というていで三人できて、たのしんでいた最中でした。
ここはパークと同じくらい人もおおいし、ぼくらは小さな子どもなので、探すのは大変です。
「れいー、れいちゃーん」
「おにー、おとなのひとだけ、そらにとばす?」
「あんいに超能力つかっちゃだめだよネッコ。それはさいしゅう手段」
迷子センターにいくのが正解なのでしょうが、ぼくらも子供なので、そのまま保護されてしまいそうです。
しかし、いそがないとカワイイカワイイれいちゃんがロリコンのおっさんに誘拐される可能性もあります。
れいちゃんは、ぼくやパーク以外の男の人がだいきらい。
あの子のこと、誘拐しようとした男の人をすぐにぶちコロシテしまうでしょう。
そうなる前に、はやく見つけないと。
誘拐犯が女の人なら警戒がゆるみそうでこわいですし。
と。
「『どけー!』『どけー!』」
聞きなれた声が数十メートル先からきこえてきます。
それと同時に、おおくの人混みがさっと割れ、モーゼ? が海をわった時のように広い道ができあがりました。
ちなみにママンも海はわれます。
「あ、れいちゃん!」
「れいー」
われた道の先、半べそのれいちゃんがいました。
『めいれいの力』を使って道を作ったようです。
ぼくらを見つけたとたん、トテトテはしってきて、ぼくのむねに飛びこみます。
「こらー! かってにふたりとも、まいごになるなー!」
言いえて妙です。