【三章】15
3 【進行中の実績】余計なお世話レベル2
翌日――の、早朝、の、図書室。
「クックック……約束通り、来たようだな」
「は、はい……」
オドオドしつつ頷く仙女ちゃん。
流石は姉妹、怯える表情も似ている。
「あ、あの……先に、謝辞を言わせて下さいっ。昨日は天女ちゃんの事、本当にありがとうございました……!」
「そんな深々お辞儀される程じゃないよ。謎の黒服やくノ一ちゃんと戯れただけだし」
「き、昨日は……あの子が無事に戻って来られた後、家は大騒ぎで……」
運転手は何処だ◯す! だの、実行班の組織は何処だ潰す! だの、娘を助けたのは誰だもてなす! だの……物騒な単語ばかり飛び交ったという。
天女ちゃんも、外傷こそ無いものの、どこかボーッと惚けていたらしく……今日は休むかもしれない、と。
「成る程。大変だねぇ金持ちの生まれってのは」
「た、他人事では無いですよっ。じきに天女ちゃんの口から貴方の事が漏れる筈なので、家の者が訪ねて来るかもしれませんっ」
「貰えるモノが有るなら有り難く貰っとくさ。ま、『そんなの』より、センパイからの『報酬』の方が僕にとっては価値があるけどねぇ」
「っ……」
こんな朝っぱらから集まった理由もソレだし。
「『何をされても構わない』、だったよね?」
「は、はい……反故にはしません……」
「ふぅん」
近付き、お腹からシャツに手を忍び込ませ、おへそを直にクリクリ。
「んっ……!」
身体を震わせながら目を伏せる彼女。
「目を開けて僕を見てて」
「は、恥ずかしいです……」
「ふうん。(プチッ)よっ(ズボッズルルッ)」
「ひゃっ!? い、一瞬でブラホックを服越しに開けて首元からブラ引き抜くなんてっ」
思わず僕を見てしまう彼女。
涙目。
「こういうのは(封相手によくやってるから)得意でね。しっかしデッケーピンクのブラだなっ。見慣れたサイズだけどっ」
「ひ、広げないで下さい……」
「(ポイッ)(ギュー)やっぱノーブラ制服越しハグは心地が良いね。なんか、こういう官能的なシチュは小説でありそう。文学少女が神聖な図書室で悪い男に弄ばれる……実は憧れてたりしたんじゃない?」
「そ、そんな……ンッ……わ、私はそんなこと……あっ」
「ふむ……ふむふむ……(ムニュムニュ)」
「はぁ、はぁ……んっ……はぁ……あ、あの……」
「うん? (ムニュ?)」
「んっ……な、なにをしてるんですか……?」
「改めて君のメニューじっくり見てるんだけど?」
「ぁん……か、片手間にですかっ?」
「本命は寧ろこっちだけど片手が暇だからね。封とはまた違ういい揉み心地だよ。何? 揉む方に本腰入れて欲しい? (グニュ)」
「やっ、急に強くっ……! か、片手間で、お願いしますっ……」
「おーけー」
それから五分ほど、仙女ちゃんの躰をマッサージのように揉みつつ、彼女メニューをじっくり眺める僕。
成る程……他人のをじっくり見る機会は殆ど無かったが、これだけで、その者の過去や人間形成の成り立ちを大体把握出来るな。
しかし、さっきからどんどん荒くなっていく彼女の呼吸がうるさいなぁ……この辺にしとくか。
「おーけー」
パッ 僕が手を離すと、
「はふん……」
途端床にへたり込む仙女ちゃん。汗ばんだ赤面と、余韻の残った息遣いが色っぽい。
「おいおい、これくらいでヘタってんじゃねぇぜ。君にはこれからヤる事があるんだよ」
「や、ヤる事……あっ……」
顔を上げた仙女ちゃんの目の前には、僕の『股間』。丁度、モコッと膨らんでいる。
「はぁはぁ……は、初めてなので至らぬ点はあると思いますが……ご、御奉仕、致しますね」
「こらっ(ペシッ)勝手に股間に手伸ばさないっ。てかこの膨らみはスマホだよっ」
「えっ……あっ……(カァァァ)」
「耳まで真っ赤だぜ。さてはハイになってやがんな? まぁ安心して。『そういう事』に興味津々なのはもう知ってるから」
「ぅぅ……は、辱めないで下さい……」
「君がどうしても触りたいってんなら今度な。今は別の事をして貰う」
「べ、別の……?」
「まず服を脱ぎます」
「っ……!」
おかしいな。心なしか彼女の口元が嬉しそうだ。