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迷宮入りの恋  作者: たなかきよし
1章 ゴブリンとオークと青空と
16/19

キレた

感想いただきました。ありがとうございます。他の人も書いていいんだよ?

月見里さんのいるはずの洞窟の入り口についたと思ったらやばそうなオークが入り口を塞いでいた。時間もないので一気にケリをつけようと斬りかかると簡単に防がれてしまった。剣から返ってくる感触が相手の強さを物語っている。


時間がないのに!焦って剣を振るうがかなり全て防がれた上に殴られて飛ばされてしまった。


ブォー!!


雄叫び上げてる。クソ。なかなか切れない。殴られた痛みは少ないが決定打にかける。モタモタしていたら誰かが洞窟に入っていく気配がした。月見里さんを助けに来た人かな?誰かがいける隙が出来たならよかった。落ち着かないと。月見里さんの気配も感じられる。まだ無事だ。


すーはーすーはーー


深呼吸わざとらしくして落ち着く。鉄の木槌みたいなもの、いや鉄槌か、それで殴ってきたが落ち着いて避ける。まずは慣れないと。攻撃は大ぶり、でもやたらと防御は硬い。いつものような動きが出来ない。焦ってるからかな?


ドン!


防がれるのが面倒なので捕まえようと正面から受けた。重い…というかレンタルした防具が割れて壊れた…弁償かな…


鉄槌を掴んで引っ張るがすぐに離された。豚のくせに手招きしてきた。素手でやろってことか。


なんとなくムカついたので剣を消して殴りかかった。殴って避けて殴って殴って。


よし!調子が出てきた!鎧が邪魔だったなーいい感じで身体が動く。流石に打たれ強いのでなかなか倒れないが時間もない。余裕を持って避けれるようにはなったので指を掴んで折り、痛がっている隙に抜けようと思ったら鉄槌で攻撃してきた。


ブォー!オォォー


うるさい!!素手の勝負だと思ってたのに…。叫ぶとオークはみるみると身体が赤くなり、血管が浮き出る。なんかやばそうだな。鉄槌を軽々と物凄い勢いでふるってきたので剣で受け流す。剣と鉄槌が擦れて火花が飛び散る。早いし、力強い。


鉄槌を何度か受け流しながら愛用の剣に魔力を通す。ゆっくりゆっくり、満たすように。


剣に魔力を満たせば切れ味が上がる。硬くなるのか鋭くなるのかはよくわからないがかなり切れる。疲れるので使い所は難しいけど。


鉄槌の持ち手を切り上げて槌の部分を切り飛ばして

オークに斬りかかろう剣を振り上げる。


ゴン!ゴキッ


あ、斬り飛ばした槌が落ちてきてオークの頭部に当たって嫌なな音と共にオークは光の粒子に変わった。


締まらないな…倒せたからいいっか!時間がかかってしまった。もう1人先に行ったようだし、月見里さんの気配もあるから大丈夫だと思うけど急ごう。


洞窟に入って先を急ぐがこの洞窟かなり広い。オークの気配はないので先に行った人が片付けてくれたのかな?奥の方に強いオークの気配と人が2人…いや、3人か。後から入った人の気配がかなり読みにくい。


あ、ヤバい…1人の気配が弱ってる。

足にグッと力を入れて飛ぶように走る。もう少しだ。


いた!月見里さん!月見里さんの前にオークが立っている。何かしようとしてるのか?

とりあえず、月見里さんからオークを離さないと!

月見里さんの前にいるオークを蹴り飛ばし、月見里さんから離す。まともに入ったはずだが少し軽い。

わざとそのまま飛んだか?壁にぶつかって壁が崩れ落ちてる。


月見里さんと抱きかかえて壁際に寄せる。このままだと危ないか…

周りを見ると血だまりの中に倒れている男の人がいた。この人がさっき感じた弱ってる人だな。

手を切り飛ばされたのか。運よく切り飛ばされた手の方もある。これならなんとかなるかな。

切られたの腕を持って切れた箇所につけて魔力を流す。よし!いい感じ。魔力が通りやすい身体なのだろう。スムーズに魔力が通り、繋げるイメージができる。あとはお母さん直伝の痛いの痛いのとんでいけー!うん!くっついた!表面の細かな傷まで治せてないが今はこれで充分だろう。


「乱暴な挨拶だな」


いきなり横に現れたオークが声をかけながら蹴ってきた。早い!がわかりやすかったので受けて逆方向に流す。


「オークなのにしゃべれるんだな。」


月見里さんの状態が気になるのでチラチラ見ながら話す。どうやら無事なようだ。よくわからない気配みたいなものに覆われてるけど害があるようには感じない。大丈夫だと思う…たぶん。


「…この姿はオークに見えるか?」


「ん?あーヒトの形をしてるけどめちゃくちゃオーク臭してるじゃないか。」


オークが渋い顔をしてこちらをみる。あ、臭いって言われたようなもんだかは怒った?


「臭いってことじゃないよ?」


「うるさい!強い匂いを嫌がるなどお前たちヒトくらいだ。 これはフェロモンだ!!」


やっぱり怒ってる。って機嫌とっても仕方ないか。


「あの、隠れてる人。月見里さんとその倒れてる人をと一緒に外にででもらっていいですか?」


オークはたぶんかなり強いし、ダンジョンボス特有の出たり消えたりするだろうから近くにいたら危ない。ここは出て行ってもらおう。


「……気づいてたのですか?」


消してた気配を出して影から黒い衣服を着た女性が現れる。オークが驚いた顔をしている。オークは気づいてなかったんだ。すごいなーボスに気配を気付かれないなんて。


「まー、一応」


入り口で通りすぎた時から気配を追ってたからわかっただけだけど余裕ですよって顔で答えておこう。とりあえずここから出て行ってもらわないと。


「そんなことさせるとでも」


今度は隠れてた女性のところ現れた。


「させるんだよ」


出てくるところもわかりやすかったのと飛んでからセリフ言う癖があるのでその間に僕も移動した。後ろから腰を掴んでバックドロップかましてやった!


なんだ!くそ!柔らかいじゃないか!母親以外に初めて抱きついた女性がオークだなんて悲しい…

黒衣装の女性も一緒驚いていたがすぐに月見里さんの方に行き、担ぎ上げていた。


その間オークは僕が腕を掴んでおこう。うん。細腕だ。


「離せ!」


掴まれてる逆の手で殴ってくるので掴んでる手を引いてバランスを崩させてから足をかけて転ばせる。とりあえず適当にいなして時間を稼ごう。


「早く行ってください!」


今はごまかせているがボスオークも本気を出せば僕を投げ飛ばせるだろう。早く戦闘体勢に入らないと。


「………ご武運を」


何か言いたそうだったけど、言わずに行った。2人抱えてるのにあんな早く走れるなんて最近の女性は力持ちだなー。あ、このオークは違うか。


「わかった。オマエがワタシと戦っている限りアイツらは追わない。アイツらがこのダンジョンから出るまで戦ってみせろ」


掴んでた腕を逆に掴まれて持ち上げられた。やっぱりオークらしく力がある。そのまま地面に何度も叩きつけられた。


あー痛い。腕を掴まれたまま思いっきり蹴りを入れる。よし、いい感触だ。蹴られた瞬間に手を離して上手く力を流そうとしたが今度はこっちが掴んで蹴ってやった。


示し合わせたようにお互い手を離して距離をとる。


「かなり丈夫だな。人間らしくない。」


「まー魔力纏うとなんでも硬くなるから。それより話せて動ける魔物なんて初めてみたんだけど。」


「あぁ。進化みたいなものだ。しかしこれだけ強いヒトがいるとは」


「僕より強い人はいると思うけどね。何回も死にかけたし。というか僕は怒ってるんだ。」


少し驚いた顔をした後にニヤニヤしてきやがった。


「さっきの加護持ちのメスか?」


「加護ってのはわからないけどお前が攻撃しようとしてた人だよ。魔物に攫われてしまった僕もマヌケでイライラするけど、そこは攫った本人に八つ当たりさせてもらうよ。」


僕はグッと手を握り魔力を込める。


「おー素晴らしい魔力移動だな。話して時間稼ぎをされてもつまらない。早速始めようか?」


楽しそうに笑ってる。僕も応じるように笑った。


「望むところだ!」


お読みいただきありがとうございます。

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