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また明日

スイコウ先輩はワールドフィナーレをとても褒めてくれた。


登場人物の名前だけはセンスがないと散々文句は言われたけれど。


私は単純だから褒められてワールドフィナーレを完結させるまで執筆することに決めた。


「スイコウ先輩、ちなみにワールドフィナーレは何点ですか?」


「そやな……8点やな」


「………」


今までで一番の最高得点だが、あれだけ褒めて8点はあんまりだ。


「なんや、不服そうな顔やな」


「………」


「10点満点で8点やで?」


「え?あ、そうだったんですか?」


私は驚き、安心する。


「嘘や」


「っ!」


「はは!冗談や、10点満点やで」


「もー!」


私が机をこぶしで軽く叩くとスイコウ先輩はこの上なく嬉しそうに笑った。


「………」


「……なんや?」


私の視線にスイコウ先輩は鋭い目を向ける。


あの日、抱きしめられてからは何にも二人に起こらない。


でも、こうしてわずかな時間でも笑い合えていることが幸せだと感じる。


でも、少しだけそれだけではさみしい。


でも、これ以上のことをしてしまうのは怖い。


でも、できればスイコウ先輩に触りたい。


でも、でも、でも……。


「サトちゃん、もう帰ろっか?」


「……はい」


二人は立ち上がり休憩室を出た。


スイコウ先輩はバイク、私は自転車だ。


「ほな、お疲れさん」


ヘルメットをかぶり、バイクのエンジンをかけたスイコウ先輩が私に片手を上げた。


「お疲れ様でした。また明日」


私も自転車にまたがり片手を振る。


スイコウ先輩が頷き、先に駐輪場を後にした。


「また明日……」


一人呟くと、胸の中が満たされて意味もなく微笑んでしまう。


また明日と言える今、この時をちゃんと喜ぼう。

色々思い悩むのが私の悪い癖かもしれないけれど、また明日が言える状況をちゃんと自覚していればきっと答えが出る。


スイコウ先輩、あなたに出会えて本当によかった。



また明日。





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