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君と共に……  作者: 時刻
7/13

第6話 君は?

相変わらずの亀更新です。

―ミシューカ家・事務室―

 ある日、珍しくシャーシェスは屋敷内で仕事をしていた。いくら、武人の才を持つシャーシェスと言えど、ミシューカ家は基本商人を生業としている。その為、その資料の整理等を手伝わせる事が時々ある。

 そして、今、シャーシェスは屋敷内にある仕事場で父と兄と共に資料の整理をしている。すると、父であるハザードがシャーシェスに話しかける。

「そう言えば、シャーシェス」

「ん、何だ、父上」

「孫はいつできるかね」

「ぶっ――――――!?!?」

 突然のことにシャーシェスは思わず、吹き出してしまう。

「い、いきなり、何だよ!?」

「いや、そろそろ、孫の顔を……」

「気が早い!まだ、結婚してから、一ケ月も経っていないんだぞ!」

「む、確かにそうか……」

「たくっ……」

 そこでフッとシャーシェスは思う。リンナ自身、子供が欲しいのだろうか?とはいえ、結婚してまだ一ケ月、気が早いがする。

(今夜あたりでも聞いてみるか?)

 そう思いながら、資料整理を続けるのであった。


―ミシューカ家・シャーシェスとリンナの部屋―

 夕食を終えたシャーシェスは風呂に入り、寝間着姿で自室に入ると、先に風呂を上がったリンナがベッドに座ってた。

「何だ、リンナ、まだ寝ていなかったのか」

「あ、シャーシェス様……いえ、その……」

 リンナは顔を赤くさせ、俯く。シャーシェスは顔を傾げると、リンナは顔を上げ、真剣な眼差しでシャーシェスに聞いた。

「あの!」

「ん?」

「シャーシェス様は……子供が……欲しいですか?」

 その瞬間、シャーシェスは思考が止まった。

「……いきなり、何だ?」

「その、ミレンダ様から聞かれたので……」

「……」

 シャーシェスは思わず、ため息をついた。そこまで、孫の顔を見たいのかと……。

「それで、リンナ自身、どうなんだ?」

 シャーシェスは思った事を聞いた。

「その、まだ結婚として、一ケ月も経っていませんし……」

「そうだよな、まだ、早いよなぁ……」

「で、ですが……」

 リンナは再び、俯く。

「私はシャーシェス様との子供は……欲しいです……」

 顔を俯き、声が小さかったが、部屋が静かな為、バッチリと聞こえてしまった。

「り、リンナ……」

「ご、ごめんなさい!わ、私、今……」

 顔を真っ赤にさせるリンナが可愛く、シャーシェスの理性は一気に限界を突破した。

「リンナ」

「シャーシェス様……きゃあ!?」

 シャーシェスはリンナを押し倒し、軽くリンナの綺麗な髪を撫でる。

「シャー……シェス様……?」

「あ、いや……悪い、その……す、すぐに……」

 その時、リンナはシャーシェスの寝間着の裾を掴む。

「べ、別に……私は……構いません……」

 リンナ自身もシャーシェスを求めるように、手を伸ばそうとする。

「どうか……私を……」

「リンナ……」

 シャーシェスはリンナの寝間着のボタンを外し、少し寝間着を脱がせる。綺麗な肌が見え、シャーシェスは顔を赤らめる。リンナも恥ずかしがりがるが、シャーシェスを寄せると、首筋に口づけした。そして、シャーシェスはリンナを抱き寄せると、彼女を抱えたまま、仰向けに寝転がる。

「シャーシェス様……」

 リンナはシャ―シャスに顔を近づけ、口づけする。シャーシェスはそれを受け止め、リンナをさらに抱きしめる。

「愛しております、シャーシェス様……私は……ずっと……」

「言うな、リンナ……言わなくても、分かる」

 シャーシェスとリンナはお互い、求め合うように口づけをする。

「今夜は寝かさないぞ、リンナ。都合がいいことに明日は休みだからな」

「はい……シャーシェス様……」

 二人は肌を重ね合い、夜を通して、愛し合った。

「ん……シャーシェス様……」

「愛しているぞ……リンナ」

 こうして、夜は更けていった。


 翌日、シャーシェスの執事、ラークが珍しく起きてこないシャーシェスを起こしに部屋まで向かっていた。

「シャーシェス様、そろそろ……朝食の……」

 ラークが部屋を開けると、思わず、目を見開いた。そして、シャーシェスが目を覚まし、体を起こす。

「ん?もう、朝か?」

「え、ええ……あの、シャーシェス様、一つ、伺いしたい事があるのですが……」

「ああ、ラーク……何?」

 シャーシェスはフッと、横を見ると、ようやく、ラークの質問の内容が分かった。リンナの寝間着が少し乱れ、肌蹴ている。

「……昨晩はお楽しみでしたか」

「……ああ」

 二人の間に気まずい雰囲気が流れる。

「むにゃむにゃ、シャーシェス様ぁ……愛してします……」

 そんな、二人を余所に、リンナは少し幸せそうに寝ていたのであった。

 その後、しばらく、家族にからかわれることになるのであった。


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