マグノリア2
「何か街があるぞ!」と、大兎は疲れを吹っ飛ばすかのように少し大きめの声で言った。
その街は周りは山に囲まれており、近くに海が見える。キレイな海だ。
街並みも素晴らしく、外国の街のように見える。
「ほう。キレイな街だな」と、月光が珍しく褒めたように言う。微笑しながら。
「ねーねー、大兎♪早く行こ♪」と、ヒメアが言った。嬉しそうだ。
「あぁ!行こうか」
大兎も続けた。
街はスゴく賑わっていて、立派な建物がたくさんあった。中でも、聖堂は素晴らしい。高く聳え立っており、神秘的な雰囲気を感じた。
大兎たち一行は街の人たちにジロジロ見られながらも街の中を歩いて行った。すると、街と海の境界線ぐらいにとても大きく立派な石造りの建物があった。一見見てみるともうそれは城のようだった。てっぺんには、金色に輝くベルがあった。
「ここ、何なんだ?」大兎は疑問に思った。
「あれ?何か看板がある。なになに?《FAIRYTAIL》?」
「FAIRYTAIL?聞いたこと無いなあ…」
と、そこで月光が
「当たり前だ。馬鹿。誰もまだ来たことのない世界なのに知るものなど何もない」と、鋭い目で大兎を睨む。
「だよな〜……」
大兎は黙った。
「入ってみるか」
と、月光は前に進んだ。