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MAGICAL・PUNK!  作者: つきの月
元魔法少女モモコ
8/85

8星 魅惑のイザナ、異世界で露天風呂


「さて!そろそろ風呂にするか!」


 ボスがそう言うと男達が立ち上がりヤンヤヤンヤと食堂を出ていった 残されたのは桃子とイザナである


「あ、あの、お風呂あるんですね…」


「敬語はやめとくれよ 家族になったんだろ?」


 桃子はハッとして敬語をやめた


「あ、そうだった… お風呂ってどこにあるの?」


「操縦室の前、甲板に風呂あるよ 野郎共が入った後にアタシらが入る」


 甲板の床が船首から操縦室に向かって可動し開くと風呂が現れると言う ちょうど甲板が壁となる、そこに出入りするための扉が付いていると言う


「ええ!お風呂が外にあるの!? 夜空の星を見ながらお風呂かぁ〜贅沢〜 あ、ちょっとまって?雨の日とかどうするんだろ?」


「ふふっ アンタそっちのが良いね 雨風は心配しなくてもいいよ、保護シールドクリーナーが付いてるからね」



【保護シールドクリーナー】

透明な防壁:外部の生物を寄せ付けず、適量な酸素を作り出す

天候操作:風力調整、雨天降水量調整、落雷の吸収



「へぇ~! 露天風呂のデメリットが完全に無くなってる!」


「まぁ 風呂が外にあるのは珍しいけどね アタシも初めて入った時は驚いたよ 」



「イザナは、いつからラグナードに?」


「子供の頃、8歳の時だったかな そん時は皆で入ってたけどね ヴェイドのバカが風呂で泳いでボスに沈められてたのは面白かったね あとボスが1人1人をボディスラムで風呂に投げ入れたり」



「はははっ 楽しそう じゃあ大きくなってから1人で入ってるんだ?」


「ん〜 アタシは別に気にしないんだけどね、10歳の時にエドが男女別々で入るべきだって言ってきてね それから1人風呂だよ」



「へぇ~ あ! 皆は別々に入団したの?たしか私が入る前がロッド君で〜…」


「ラグナードはボスとエド、それにヴェイドの3人が初期メンバーさ その後はグランツ、アタシ、ロッドの順番だね」



「何で賞金稼ぎになろうと思ったの?」


「ん〜… 子供の頃に色々あってボスに拾われてね、そん時は何とも思わなかったんたけどねぇ あまりに皆が楽しそうに仕事してて… 特にヴェイドが毎日自慢してくるのがウザかったし 羨ましくて手伝う事にしたんだ」



「そうなんだ〜 ヴェイドっぽい」


 桃子は色々と質問した、疑問が湧いて出てくる そして、そんな話しをしていると男達が風呂から帰って来た


「いや〜良い湯であった」


「ボス〜投げ技もうやめてもらえないっすかね?」


「んなことより若造 酒じゃ、酒を持って来んか」


 ロッドが棚からウイスキーとグラスを取り出し、ヴェイドが冷蔵庫らしき物から茶色い瓶を取り出す


「親父〜、ラガーでいいか? エールは無ぇみてぇだ」


「おう!何本か持って来い! エド!ツマミは無ぇか!?」


「心得た、しばし待つである」


 皆タオルを腰に巻いている、誰一人として恥ずかしそうにはしていない ボスとエド、ヴェイドは額にバンダナを巻いている


「うわわ!ちょっと!? 何であんたら裸なの!?」


「ふふっ 桃子アタシらも風呂へ行くよ アンタら、全部飲むんじゃないよ」


 男性陣はキョトンとしていたが桃子は慌てて食堂を出た、イザナが「先に行ってて」と言うので桃子は自分の部屋から着替えを持ち風呂へと向かった 甲板が起き上がって壁になっている、扉から中へ入るとそこには満天の星空が広がっていた


 ここへ来るまでの星空とは少し雰囲気が違う 漂う湯気と熱気、外の風が涼しい その熱気と涼しさがマーブル模様の感覚を頬に伝える


「うっわ〜…すっごい…」


 桃子はボーっとしていたが、イザナが入って来たのでハッと我に返り急いで服を脱いだ、風呂から立ち昇る湯気が風に流されきえてゆく


 風呂の側には黄色い洗面器が置いてある、プラスチックのような質感だ イザナと桃子は身体を洗い風呂へと浸かった


「っあーーー!露天風呂さいこ〜」


「ふふっ 気に入って良かったよ」


 湯船に浸かりイザナの身体を見る、浮くものなのだなぁと、チラチラと見てしまう 都市伝説かと思っていたがどうやら実在する現象のようだ


 桃子がイザナの身体を見て興奮していると、イザナが聞いてきた


「桃子はさぁ、魔族のことどう思う?」


「え? そうだなぁ こっちの世界の魔族はよくわからないけどさ 良い奴も居るってことは知ってる」


 桃子の答えを聞いて少し驚いた表情の後、イザナは優しく微笑んだ


「ふふっ そう、それは良かった」


「この世界の魔族ってどんな感じなのかな? 魔界に居るんでしょ? 異世界なら魔物とかもいるのかな?」



「ああ 説明してなかったね魔族ってのはね…」


 イザナが説明をしてくれた 『魔族』とは『魔導傑出種族まどうけっしゅつしゅぞく』の略称であるらしい


 どうやら魔族というのは魔導に長けた種族全般に使われるようだ、人型なら魔族、それ以外を魔物と呼ぶ、保有している魔力が高いため寿命も長いのだとか


 魔族:魔導傑出種族まどうけっしゅつしゅぞく

鬼、巨人、有翼人、ドラゴニュート、エルフ、ドワーフなど


 魔物:魔導傑出生物まどうけっしゅつせいぶつ

獣系、鳥系、昆虫系、サウルス系、植物系



「へぇ~ 結構種類あるんだ」


「魔物のほとんどはオートマタに狩られて絶滅したけどね」



「そのオートマタって機械でしょ? なんでずっと動いてんだろ?」


「さぁね 永久機関だとか言う学者も居るけど現実味が無いし、どこかで補給しているって説もあるけど、よくわからないね」


 その時、夜空からいくつもの光が斜めに流れる


「わあ~ 流星群だ、綺麗〜 異世界初日で見れるなんてラッキーかも」


「ここらじゃよく見かけるけど、桃子の世界では珍しいみたいだね」


 桃子は異世界での露天風呂を楽しみ、イザナは久々に誰かと一緒に入る風呂を楽しんだ そして風呂を出て着替えた、イザナからもらった下着、ヨレヨレのTシャツ、薄手のハーフパンツ、桃子は頭にタオルを巻いて眼鏡をかけた


 厨房へ行くと皆がビールを飲んでワイワイとしていた イザナが冷蔵庫からビール瓶を取り出し桃子に渡した


 イザナと桃子はキンキンに冷えたビールを片手で持ち、もう片手を腰に当て ゴクゴクと喉に流し込む、その爽快さと来たら今までの疲れを浄化するかのようである


「ッあーーーー! うんまっ!」


「ふふっ 口に合うようで良かったよ」


 それを見ていたエドが桃子に語りかけた


「桃子殿、こちらへ 明日の仕事をボスが発表するのである」


「うん!わかった!」


 桃子とイザナが席に着くと、ボスが発表する


読んで頂き感謝です( *・ω・)

そんなあなたの今日の運勢は小吉です( *・ω・)

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