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その真相を知る者

今日は綺麗な星空だ。


屋上からの眺めは、星を近くに感じられていい。心地の良い夜風。夏祭り前の花火の前におこなわれる、花火大会・模擬。いくつかの小さな花火が夜空を、自分色に染めていた。生ビールを片手に静かに観賞する。


ここはどこだろうか?。よく目にする風景。当然のことのように見てきた、1000万年前に隆起したとされる岩。これから先も続いていくのだろうか?


心地の良い夜風の中、人の声が聞こえてくる。


「屋上も見てみたいと思ったんですけど、何も無かったですね。用具入れみたいなものがあるかな?と思ったんですけど」


最高齢の樹木でさえ、1000万年の月日は望めない。


「鶴は千年。亀は万年。霊石は永遠」


「何の話しです?」


ここは、五つの塔のような建物。そこに幽霊が出たという話しがあって、今、その建物にいる。

調べた情報でもいくつかの魔絵説がある

情報はいまだに更新中だ


「何でもありません。中に戻りましょう」


屋上から5階へと降りると、学生達と若者達が賑やかに過ごして、待っていた


「本日は。五つの塔に聞いています。ここで本当に幽霊が出たという。話しがあったからになりますが。今後の安否が気遣われます」


「お!。上手いね♪」


学生キャスター達


「ここで幽霊が出たと耳にしたので来てみました」


「雰囲気ありますね」


出演者とカメラマンのやり取りで撮影する。若者達


「さて、行きましょうか」


皆は心の準備を整えたようだ。


「時計周りに行きましょう」


そう言って、周り始めた。


「・・これ、使わないのか?」



一つ目の部屋の前に着いた


ドアに損傷はない。このフロアの部屋のドアに損傷はないそうだ。


「どう開けますか?」


男性の1人、巧棚啄冬(たくたなたくとう)が聞いた


巧棚は背が高く、こざっぱりした短い髪。平均的な体型をしている。学生時代バレーボールをしていたそうだ


「ノックしてみましょう」


ノックをしてみる


"・・コン・・"


何かがぶつかるような音


「冗談でしょ?」


そう言う、巧棚は少し恐くなっているようだった。

恐さを見せているのは、巧棚だけじゃなくて、僕以外の全員のようだ

僕はゆっくり、ドアを開けてみる


部屋の中は、家具がいくつか置いたままになっていること以外は、普通の部屋だった。どこか著しく損傷しているような感じもない。ベッドのカバーから若い女性または女の子。もしくは、ある属性の男性または男子と思われる。


女子の一人が部屋を覗き、カバーを見て、


「大きなクマさんが一匹」


と、言った

カバーの柄が、そうなのである


「性別すらわからない。ミステリー」

「本当だよね」


巧棚と女性の会話だ


部屋の中を覗き見た女子は、華間愛魅(はなはさあいみ)。平均よりは多少背が低く。ツインテールという愛称で親しまれることもある髪型。男子からの人気はそれなりに・・という話しである


「音はあっても、誰かの気配はないですね。入ってみようと思うのですが。皆さんはどうします?。先にトイレに行きますか?」

「大丈夫です」


男子がそう返した。


巧棚と会話をした女性は華間抹咲(はなはまつさ)。愛魅の姉で、妹と並ぶと双子と思うほど似ている。仲良し姉妹で好みも似ている。性格には1つ大きな違いがあって、姉の方は1日履いた靴下の臭いを確認してから洗濯機の中に入れる癖があるということ。髪型は肩までの長さのストレートである


僕が先に入ることにする。


ゆっくりと一歩目を進める。玄関横にはパーテーションがある。二歩目、三歩目と進め。パーテーションの向こうを、ゆっくりと覗いてみる


「んー」


「何ですか?」


低く唸るような声。華間姉が慎重な声で聞いてきた


「冷蔵庫が無い」


「というのは。どういうことでしょう?」


部屋の中に土足で入る。


「冷蔵庫以外の家具・家電はある。ということです」


少し逃げ腰目に入ってきた、華間姉が確認する。


「何か意味があるのかな?。冷蔵庫を置くことを拒絶していたとか?」


「拒絶?」


「例えば。昔、旅行から帰ってきたあと、いつも通りに冷蔵庫を開けてみたら、停電があったみたいで、中の物が怪異的なことになっていた。実家では我慢していたけど、一人暮らしを始めたら冷蔵庫を置かないと決めていた。ピーマンは苦いからキライ、梅干しはすっぱいからキライっていう理屈と一緒かなと」


「成程。あれば便利、食べれば健康。理屈ではわかっていても、どうしても。ということですよね」


「そうです」


巧棚が部屋に入ってきながら、


「その日の内に調理か、デリバリーか」


と、言った


「食器類は無い」


引き出しを開けてみる


「でも、箸やフォークなどは置いたまま」


「妙な引っ越し方ですね」


華間姉が言った


「そうですね。何故なんだろう」


浴室の方に移動してみる。


洗濯機に多用途的な棚や台、洗面台ドアを開ければ浴槽にシャワー。よくある風景だ。巧棚が洗濯機の蓋を開け、追い付いてきた華間妹が、棚や洗面台を開けてみる。


「何かありましたか?」


「洗濯機の中には、何も」


「同じく洗面台にも無いです。だけど、棚の中にバスタオルだけあります」


何か妙な感じがする


「昔、プールの時間」


華間姉が話し始める


「着替えのためにタオルを巻いていた。けど、それが落ちて、お晒しになった時。悲鳴ではなく鼻で笑われた。好きな子から」


「バスタオルを胸のあたりから巻いていて。一緒だね。と笑顔で言われて仲良くなった思い出がある。好きな子と」


華間姉妹の推理。


「男の人でしょうか」


華間姉が聞いた。


風呂場にはこれといったものはなく、シャワーカーテンがしまっているくらいだった


「シャワーカーテンを閉める習慣があったのでしょうか?」


「普通はどうするものでしょう」

「どういう風かはどうであれ、開けとくよ。真ん中でリボンなんか付けてみたりして」


華間姉妹の会話だ


「今日、私右から。じゃああっしは左から」


途中で男性の声真似をする。華間姉

微妙に体が真似に合わせて動いている


「蛇口とかに膝ぶつけたりして」

「そうそう。あっしも馬鹿だなー。横向きに入ればよー ござんしたのに。どっち向きで?。なーんって」

「お尻のドアップ嫌だな」


華間姉妹の会話だ


「でも、何で閉めきってるんだろう」

「何でだろうね?」


「この部屋はチェックしておいて。次々回って行きましょう」


僕はそう促して、巧棚・華間姉妹と一緒に部屋から出る。


ドアを閉めて、次の部屋まで歩いている途中。


さっき入った部屋から、物音がした。


「あっ。忘れてた。まあいいや。あとにしましょう」


一度立ち止まったが、次の部屋へと進む


次の部屋に入ってみる。


何か欠けているということもなく。普通の部屋だった

部屋の中を見た感じから、住んでいたのは男性だと思われる。



フロアにある部屋を一通り回った結果、男性2人に女性2人、中性感な人1人だった。男性の内1人は、レコードがあったことから、高齢者あたりだろうと思われる。


次のフロアへと移動する。



4階のフロア。改めて情報が更新されていないか確かめてみたが、更新はない。


時計周りに回って行き。最後から1つ前の部屋。

ここの部屋も、奇妙な点があった。


「ここの部屋。何か変な感じがする」


そう言った男子の一人は、口車七夜(くちくしちや)。背の高さは平均で、特長は眼力の弱さ。優男の印象で、異性人気は高い。という話しだ。


「確かに。妖しい感じがありますね」


そういった女性。芦新創音(あしにそうね)。いつもカラーサングラスをしているような女性。平均より少し高めの身長で、女優にいても違和感ないかも。という話しがある。


「何か。居そうですか?」


どことなく逃げ腰でいる男性が聞いた。男性の名前は旗竜樹(はたたつき)。平均的な身長で男性型のロングヘアー。立ち居振舞いはカッコ良く、異性からの人気は入学と同じ。という話しがある。入学と同じ。ということは、どのような子達が集まっているかによって、生活が華となるか苦ドアなるか。ということだ。


「居そうと言われれば。居るかもしれません」


僕は答えた。


ここの部屋は間違いなく。1つ屋根の下男女が生活をともにしていた部屋だ。


紐を部屋の壁から壁へ。それが2本。そこに沢山のハンガーがぶら下がっている。干してあるものは、全てが下着であった。男女物両方、下の方だけだった。

沢山の下着群。


「なぜ、妙に感じるのでしょう?」

「上の階の時みたいに、色々調べてみましょう」


芦新との会話だ。


キッチンの下にある戸棚の戸を開いてみた。


「!?。な、なんだこれは!?」


中には電池で動く人形が並べてあった。よく見てみると、端から端まで並べある。人形が動き出した。


「!?」



「なっ。何ですか!?」


そう聞く芦新は、驚いていた。


「人形達が動き出したんです」


人形達は、ベビーパウダーと印字されているファンデーションを顔にペタペタやっている。


"昨日の男どうだった?"


機械音声。


"ダメダメ。私に合わないし"


"今日、合コン行く?"


「なっ。何で!?」


口車は少しパニックになっている


僕は人形を少し調べてみた。


「ソーラー電池みたいです」


皆は成程といった感じだった


キッチン上、食器棚。戸棚を1つずつ開けていく。ついでに、小型の洋服箪笥の引き出しも開けてみる。


「妖しいですね」


戸棚には別々に人形が並べて入っていた。


"オレッテホラ、エイガスキジャンル"


"マダカマダガスカルガスキナダケアルネ"


"オマエモスキジャン"


"エイガハスキ。サイズガアッテル"


"オレタチミタイダネ。スイーーツ"


"ソッチノオマエモカ・・コトモ二シテヨ"


"ツーカー"


食器棚の機械音声は終わった


"メシイッタラ、オケカラ、ゴーデショ"


"オケカラ~?。イマハ、フェスティバルダロ"


"ドレダケマタナキャナラナインダヨ"


"マツホウノミガワカッタ?"


"オンナジャナインダカラヨ~。オケカラ、ケッテイ。ソノアト、ワンデナイト"


"レンラクサキクレルカナ~"


キッチン上の戸棚の機械音声が終わった


「ん~。ミステリアスですね」


4段式の小型の洋服箪笥。1番下の段に日記帳のようなものが入っていた。日記帳らしき物を開いてみる。


"2000年代某日。平成にすれば・・(^-^)/やあ♪"


「女性の日記ですよね?。この感じ」


芦新に渡す


「そうですね・・。そうする理由は何か?」


芦新が読み進める


「・・何かありました」


「いざ逝かん。凱旋の時が来た」


そう言いながら、日記帳をこちらに向ける。


「・・血文字ですか?」


「まさか、ちもじいのとかじゃないですよね」


口車が聞いた


「また、雰囲気がガラリと変わりますよ」


芦新が日記帳を向ける。


「えっ・・」


口車は息を飲んだ


"どうしてわからないのだろう?。2人で消えてしまいたい・・。一緒にね・・"


「一体、何があったんだろう?」


何かの気配を感じた。小さな気配だ。


「何か。話したいことはありますか?」


僕がそう言うと、2人は固まった。突然だったからな


「・・・・・」


消えてしまった


「次の部屋に行きましょうか」


「何かいたんですか?」


口車が聞いた


「ええ。でも消えました。何故か」


「そ、そうですか」


口車はまだ少し、恐がっているようだった



4階を回ったあと、丁度、真ん中の階。3階に来た。


気になるのは真ん中の部屋。真ん中続きで何かがあるというのは、分かりやすくて良い。今までとは違い、僕達が階に着いたあとでも、気配を忍ばせるような感じはない。


「まず。真ん中の部屋から行きましょう」


真ん中の部屋の前まで移動して、ドアを開ける。


暑い空気が吹き抜けていった。


「・・ミュージシャン、アーティストかな?」


部屋の中からメロディーが聞こえてくる。玄関に一歩足を踏み入れる。音楽が止み。楽器が落ちる音。落ちた音の感じから、ギターやベースのような、弦楽器系だと思われる


「エンターテイメント系なら、聞いてもらいたいのでは?」


「・・・」


反応はないようだ


「・・お、お忍び?・・とか?」


さっきから怯えたように話している男性。捧都汰(ささとたい)。皆から汰さんと呼ばれている。身長は平均よりはやや低め。ムードに弱く、ノリ気な皆のムードに背中を押されてついて来たが、今は少し後悔しているだろう。髪の長さはよくある長さ、頭頂部辺りにワックスをメッシュ状に使っているため、光に当たると反射によって光の輪ができているように見える。小太りなところがあって、この中では、女の子の友達が1番多い。


"?"


バスルームの方から、何かのメロディー。


「遊園地にある、パンダの乗り物ですね」


汰さんが言った。


「そうでしたね」


僕はそう返して、少し待ってみる。


コロコロ。


バスルームの方から何かが出てくるようだ。


コロコロ。


台車のようなものに乗った。不細工人形で人気のアリエンちゃんが出てきた。アリエンちゃんは90年代に一世を風靡したが、同時の新発売の中で唯一シリーズ化の波にノレなかった人形として、今でも話題にされ、人々に明るさをもたらしている


今こちらに向かってきているのは、アリエンちゃんのインディーズ間違いバージョンだ。


人形が側まできて、止まった。


"ワロタカ?。ワロタヤロ?"


そういうと、後ろを向いて戻って行く。


「・・戻るんかい~?」


汰さんがつい、すかさずつっこんだ。


「あれは、ビジュアル系として間違っているっていうことですよね?」


「ビジュアル系としてもそうですし。理解の仕方という意味です」


「あ~成程」


今、合点がいったのであろう女性。巷時苗(ちまときな)。背の高さは平均的で、髪は黒髪ショート。異性からはそれなりに好かれところがあるということだ。性格は平凡な感じと自分でも話していた。恋愛ではあまり評判がよく無いらしく。家族というより兄弟といるみたいとのことらしい。別の人好きくないということだから、考え方によっては、特別感なども過ぎて痺れた感覚。ということで良いのかもしれない。


「何か聞かせてもらえませんか?」


何も反応がない。何故、隠れるのか?。理由が知りたいけど、今は部屋の中を見てみることにする。


「えっ?。洋服収納と冷蔵庫だけみたいです」


「蓋付きプラスチック収納。今や依存的ですね」


汰さんが言うと、フッと巷が笑い。


「あれが私にとっての、2回目のお風呂時代があったなんて、誰に言えようか・・」


「そういう日もあるよ」


汰さんが言うと、巷は少し堪え笑いをした


「冷蔵庫。開けてみます」


汰さんが冷蔵庫を開け、


「何も入ってない」


と、言った。


ゴーストの存在は確認できた。一先ず教会に電話をかけるため廊下に出る。


「もしもし、私です」



今の時間は、AM1:30。教会に電話をかけたあとも、1時間くらい、僕達は建物の中にいた。建物の中にいる間、エンターテナーの部屋で、お寿司やオードブル。生ビールなどの酒類。お正月ムードにも似た、ディナーショー的なエンターテイメントの楽しみ方をしていた。あとは翌日。


残り・・・2部屋


翌日の夕方のこと。僕は祈りを捧げていた。これから本格的なエクソシストを行うからだ。冥福を祈るということでもある。


しかし、僕がお祈りをしている間に大変な事が

起きてしまった。子供がおねしょした。というオチのような話ではない。


―五つの塔の門前―


顔馴染みのメンバーが集まる少し前。男性3人と女性2人が立っていた。しまりのあるスーツ姿に綺麗な七三の髪型、そして眼鏡の男性3人。女性の方はどこか淑女めいた風でもあるといった姿。会話の内容から、度胸だめし。といった感じだった


男女のグループが建物の中へと入っていった。


「へー。思っていたより薄暗いな」


「そうだな」


昨夜とは何かが違う。薄暗さが建物内にあった。


「・・今、かすかに何か聞こえなかった?」


「空耳だよ。空耳」


「MEちゃん、トイレ。先に行ってて」


男性が一人で、近場の部屋に向かった。


「じゃあ。遠慮なく先に行ってよう」


男女のグループは一階からまわっていくことに決めた


「MEちゃんのために?」


「いや。MEたんがそうしたかったからさ」


「そうか。じゃあ、行ってくる」


「ME様は上の階からと思ったんだけど。まあ、いいさ」


MEちゃんと称する男性は、手振りで礼をした。



MEちゃんと称する男性が部屋の前に着いた頃、男女のグループの姿は見えなくなっていた。


"角を曲がったんだろう。さて・・"


もともとが度胸だめし。恐くないわけではなかった。


"ドアを開ける時、どう開けるべきか?"


危機についての対処法を考えて始めた。


"立ったまま。しゃがんで・・・"


何かをつかみかけているようだ。


"クラウチングスタート。ダッシュ力はどちらが・・。待てよ。映画の特殊部隊がしゃがむシーン。実際にあるのか?。あるのかもしれない"


男性は足踏みするようにしゃがんで、踏ん張り具合を調節する


"よし!。いける!"


MEちゃんと称する男性がドアを開ける


途端、何かに片方の足首を捕まれ、部屋の中へと引きずられ始めた。


「ズボンがドアに引っ掛かって・・」


もう一方の足首辺りが、ドアに引っ掛かっている。


しかし、お構いなしに引っ張っているようだ


MEちゃんと称する男性が苦しみの声をあげる。体が裂けてしまいそうだったからだ。軽いジョーク程度なら禁テキする?と冗談で返そうという思いは。もうない

ただただ、逃れるために考えていた。

男性がドアに手をかけて、体を引っ張りあげようとする。しかし、また少し男性の体は部屋の中へと引っ張られた。力負けしていることを悟った男性。


「ジャンケンしましょ」


と、誘ってみる。


すると、引っ張り込まれる事がなくなった。男性はドアまで体を引っ張り上げて、立ち上がった。ズボンをほろい、背中を気にしている。


「うぁっ」


男性が変な声をだす。見せかけて逃げようとした時にまた足首を捕まれたからだった。また引っ張り込まれ、また片方の足首がドアに引っ掛かった。男性の心の底からの恐怖のうめき声。引っ張られる力が先程とは比べものにならないほど強くなっていた。男性の声は泣き声のようでもある。


それは、あっという間に起きた。血しぶきが上がり、壁が赤く染まった。床に血が広がっていく。真っ暗な部屋の奥に、半分だけが引っ張らていった。


奇怪なうめき声。気に入らないとばかりに、半分がドアの方へと投げられた。



「トイレ長いな」


「長丁場だ」


MEたんとME様との会話。後ろを振り向いたが、誰もいない


「MEしゃんもおトイレに行きたくなってきた」


「MEなんは大丈夫?」


「大丈夫。MEたまは?」


「ME桜の中で私だけ?。ME翁は?」


「大丈夫」


ME桜チームは女性、ME翁チームは男性と称する男女の会話だ


「じゃあ。おトイレ行ってくる」


MEしゃんと称する女性が近くの部屋へ


「気をつけてよ」


MEたまと称する女性が言った


「はいは~い」


MEしゃんが部屋に入る。


「な、何?」


突然、斜め上からスポットライトの光に照らされた。

眩しくて、片手で光を遮る。


「ようこそ。我が城へ」


女性の声。


「だ、誰ですか?」


誰もいないはず。と思った


スポットライトが消え、部屋が明るくなった。


「ここは。秘密の入口」


部屋の中はどう見ても、異星的だった。女性も異星的な服装。草原、白い綿のような花・・。


「あなたは別の惑星にきたのよ。ドアを開けてみなさい」


MEしゃんと称する女性が、怪しく思いながら玄関のドアを開けてみる。


「火星?・・どういうこと?」


「ここはオアシスのようなところ。出て行けばあなたはすぐにでも死んでしまう」


「!」


いつのまにか女性が後ろに立っていた


「私のことは恐がらなくていいのよ」


「元の場所に返して下さい」


「すぐに帰れるわ。ちょうどテスト飛行の時に部屋に入ってくるんだものね」


「ごめんなさい」


「気にしないで。到着するまで、ここに座っていて」


いつの間にか、女性が座っていた椅子の横に椅子があった。


「だ、大丈夫です」


「じゃあ、飲み物は?」


女性が銀コップを見せながら言った。


MEしゃんと称する女性は、恐々とした雰囲気のせいで、喉は渇いていた。


「じゃあ、ありがたく」


「はい。どうぞ」


女性がコップを渡す


「わ、私でも飲めるお水ですか?」


「あなたの住む星の水よ。さっきまで居たんだもの」


「そ、そうですか。じゃあいただきます」


MEしゃんと称する女性が水を飲む。


「どうかした?」


「何か微妙に目の前がぼやけたような気が」


「今はどうなの?」


「大丈夫です。一瞬だったので」


「そう」


MEしゃんと称する女性が、椅子まで歩いていく。


「これから何する?」


女性が聞いた。


「何かお話しでもしましょ」


「楽しんでもらえてるみたいで。良かったわ」



MEたんと称する男性が、MEしゃんと称する女性が入っていった部屋のドアを開ける。


「あれ?」


玄関のすぐそばに瓦礫のような物があった


「隙間をくぐり抜けたのかな?」


「隣の部屋だってあるのに?」


「何でだろうね」



お祈りを終えたあと、魔絵説が更新されていないかどうか確認してみる。昨夜は管理者の方にメールを送った。今からできるだけ早く情報を集めたら、私のいやらしい写真あげる。といった内容のメールだ。それで急いでもらえないようなら、正直に言おう。と思っている。


更新されているようだ。


ー1階と2階には気をつけるべしー


1階には強力な悪霊が住み着いているという噂がある。1階は1番人通りがあるからという説もあれば、1階の利便性という意味での闘争から、強力な悪霊が1階を占めているという説もある。闘争の理由についてはとても馬鹿くさいが、闘争の果てにとなれば小さな城の主、小さな魔王や帝王とも受け取れ無くはない。もし他に住み着いている霊体が強力とされる範囲内であったなら、1階に住み着いている悪霊は・・。


・・1階に住み着く悪霊・・


1人目、ツカミハオッケイ


その部屋の扉を開けた時、何故か必ず一芸入れてしまうという、不穏な部屋。


2人目、イキヌソザイ


その部屋の扉を開けた時、不可思議な世界へと引きずり込まれてしまう、


3人目、ブーム


その部屋の扉を開けた時、流行の罠に落ち。人知れずな存在になってしまう


4人目、マドワシノジョウオウ


その部屋の扉を開けた時、ジョーク心がくすぐられ、うつ伏せに寝た深いお辞儀とともに、錠苦の闇に捕らわれる


5人目、セケンテイオウ


悪魔の降霊儀式の際の人気投票なるもので、下位に属する虫系を身にまとわせる悪霊。気持ち悪いという理由から嫌煙されてきたがゆえに。虫の羽音はいくつかのラジカセ(浮いているらしい)。人あたりのよい態度。話しをすれば、そこは悪魔・悪霊らしく。気付いてみれば・・という感じらしい


実は6人目なる者の存在があるという噂がある。醜女という話しもあれば、怨女という話しもある。フラれたあと都合よくよりを戻そうという話しからのもつれで・・ということらしい。彼女があらわれる時にはどこかから、小さく歌が聞こえてくるそうだ。その歌というのが話しの内容と一致していて、より現実味を増幅させる。その歌というのは、♪辞めて止して触らないで傷になるから~、あんたなんか嫌いよ、ビビデババデブー♪という歌だ。ビビデババデブーのところはつらを見せるなー。や、どっか行けってーという歌詞もあるらしい

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