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疲労という名の呪縛からの解放  作者: 抹本瀬里菜
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〜解放する者と解放させる者〜


転生。

簡単に言ってしまえば、生まれ変わること。

天国や地獄を信じる人がいるように、幽霊を信じる人もいる。何もおかしいことではない。それが非現実的なものでも、信じたければ信じればいい話だ。


じゃあ、転生することを信じる人はいるのだろうか。

そもそも私達人間に前世があったとして、それを覚えている人はいるのだろうか。もし、転生することを願い、転生することを目的とし、自らの命を天に捧げられる人がいたとするならば、その人はきっと素晴らしい人なのだと思う。


「はは、そうやって自分を素晴らしいとか言う…どうにかしてるよね、ホントに…。」

私は今、廃墟ビルの屋上に立ってる。今頃の人は、陰気そうな奴がこの台詞を言うだけで今から何をしようとしてるのか分かるんだろうな、そんな大して重要でもないことを考えていた。


こんなことをする理由。別に辛いわけでも苦しいわけでもなかった。勉強も出来る。運動だって出来る。友達がいないわけじゃない。別に充実してない生活を送っているわけでもなかった。


ただ、疲れただけなのだ。ただ、それだけ。


疲れたら休めばいい、という人がいる。その通りだと私も思う。だから私は今から休むのだ。そして、いつか新しい人生を歩む。来世が良くなろうが悪くなろうが、これで今世とはおさらばだ。


「おやすみ、私、いい夢を。」


そういって私は、雲が隠れて全く見えない月を見えるかのように見ながらゆっくりと降りて、その鼓動を止めた。




これまでの1人の人間の行動はただの前置きである。これは、決めるものと決められるものの世界の話。

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