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オートマタで異世界征服  作者: Scarlett_Knight
1章
1/4

前日譚

コンセプトとしてはユリと異世界、ブラコン、シスコン等鉄板要素を盛れるだけ盛りつつ、主人公を目立たせたいという感じ

『戦場の戦姫シリーズ』のストーリーも気が向いたら(ネタ切れ)した時に書いていこうかと思ってます

 時刻は午前2時を過ぎたあたり。原稿の締切は今日の午前9時。残り時間は7時間…と言いたいところだけど、校閲とかを含めると5時間程度しかない。


「紫苑ちゃん…もう少し…ペース考えようよ…」


 私の隣では私が書く『戦場の戦姫シリーズ』の挿絵を担当してくれている幼馴染の沢山雪華(さわやま せっか)がボヤく。


「これ逃すと次の契約が怪しくなるから外せない」


 私は彼女のボヤキを一刀両断し再び作業に戻るように促す。

 私は雷撃文庫にて大ヒットを記録した『戦場の戦姫シリーズ』を書く海原潮音(かいばら しおね)こと明智紫苑。年齢は25は過ぎていて、言うまでもなく独身。言い訳じみてはいるが、元から結婚願望がないだけ。私には雪華さえいればいい。

 作業に追われている原因は私が書く『戦場の戦姫シリーズ』のアニメ化が検討(ほぼ決定だが)され、OVAに使われるストーリーを書いている途中である。編集者と何度もぶつかり改変すること数十回。とりあえずの折衷案は出ているけど…果たしてこのストーリーでファンが満足するのか…。

 アニメ化の忙しさ以外にもストーリー上どうしても死なせなければなかったキャラ、シリウスが予想以上の人気が出てしまい、死なせたことに関するブーイングのメッセージの処理もある。


「ついてない…」


 眠気で少し止まりかけた思考をコーヒーを煽り無理やり動かす。シリウスは主人公達がラスボスに立ち向かう際武器に宿り、主人公を補佐するということにするつもりだった。

 実際主人公が倒す時に、「私はあなたを認めます。そしてあなたが困難にぶつかった際必ずお助けに参ります。未練など残したくないのでお願いします…」と言わして伏線は張って置いてある。しかし、ネタバレにもなりかねないためラスボスの時に手伝ってくれるという内容を彼らに言うことが出来ない。

 それにしても肩が凝る…ストレスもあるのだろうけど、このクソでかい邪魔な乳袋(脂肪の塊)のせいである。私は肩を叩いてほぐそうとするが全く効果がない。


「紫苑ちゃん、嫌味?」


 雪華が少し頬を膨らましながら肩を叩く私を見てくる。雪華の方は完全にまな板で肩凝りとは無縁そうだった。


「あったらあったで肩が凝るからいらない」


「それ、持ってる人しか分からないから」


 私と雪華の間に笑いが生まれる。普段の作業と何ら変わりない。少し疲れたら2人で笑いあって疲れを癒して再び作業に戻る。そんないつもの日常はいとも容易く壊された。


ドンッ!ドンッ!ドガンッ!


 突然玄関のドアを強く蹴る音がし、玄関が蹴破られたようだった。


「許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない!!!」


 蹴破ったドアから許さないと大声で連呼しながら包丁を持った男が押し入ってきたのを作業室から漏れる薄明かりで見えた。それを見た雪華は慌てて開けていた作業室のドアと鍵を閉め、ソファーや机を動かしてバリケードを作る。


「紫苑ちゃん…これ…」


「確実にやばいね」


 訳の分からないことを喚き散らしているが、時より「俺のシリウスをぉぉぉ!」と叫んでるあたり、シリウスの死に納得出来てないやつがとち狂って私の作業所(自宅)に押し入ってきたようだった。

 慌てず冷静に警察へと連絡する。到着には20分ほどかかるらしい。別にこれは普段通りで私の家の立地的に早く来れないと言うだけである。

 しばらくして怒号とドアを蹴破ろうとする音はしなくなった。補足だが作業室は家の真ん中辺りにあり、窓がない。立て篭もるにはもってこいなのだ。


「紫苑ちゃん…」


「だ、大丈夫。警察も呼んであるから…」


 夜の静寂の中微かにサイレンの音が聞こえる。再び男が戻ってきたのか廊下をドタドタと走り回る。








液体をぶち撒く音ともに







「クソ!あのバカ火をつけるつもりだ!」


 バリケードをどかせば男に刺殺され、どかさなければ焼け死ぬ。選択肢は二つに一つだった。少しでも生存率が高いバリケードをどける選択肢をとった。


「紫苑ちゃん!?」


 びっくりした紫音を他所にバリケードを動かす。そして手近にあったお土産の木刀を握る。


「私が死んだら…戦姫シリーズのことよろしくね」


「え?」


私はドアを開け放ち、男に木刀の切先を向ける。


「おい、クソ野郎、私が相手だ!」


 男は私を見つけると、手に持っていた空になったポリタンクを投げつけてきた。私は冷静にそれを木刀で弾いた。その判断は間違いだったが。


「紫苑ちゃん!!!」


 私は雪華に斜め横へ突き飛ばされ壁に激突する。そして雪華の悲鳴が上がる。

 私はよろよろと立ち上がる。そして雪華を見る。雪華は赤い血溜まりの中に倒れていた。男は包丁を雪華の腹部から引き抜く。


「よくも雪華を!」


 私が再び木刀を握り抵抗し、男の手から包丁を叩き落とし、男を木刀で殴り倒した所までは良かったが…最後に男が火を放ったことによって抵抗も虚しく家が大爆発を起こし私も死んでしまった。






個人的にはトラックに轢かれたりする方が好きだったり…

京アニの放火事件があり、火災の描写をどうするか少し迷っていました…

感想等でご指摘があった場合は、男に競り負けて殺されるとい描写に変更します

ご了承くださいm(_ _)m

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