作戦?
ココで岸田サンは何をしてるのか。それが問題だよな。
モンスターや動物を狩るなら、道を背にするはず。
…十中八九、悪事な気がする。
とりあえず悪い人と勝手に認定して、足元にあった小石を投げて気絶させた。
俺も自分を制御出来るようになってきたんですよ!
(みぞおちを狙ったのに、金的になった…。コントロールは別物らしい。)
気絶すると『隠蔽』は切れるという事が判った。
岸田サンが持ってた弓を『鑑定』してみる。
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名前:小弓
レベル:2
能力:なし
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ショボいな~。ま、貰っておこう。
泥棒?
いやいや、世界を救う勇者はそれくらい許されるんですよ。
人の家に勝手に入って漁ってもOK!悪人に人権は無い!人の物は俺の物!
と、誰かが言ってたような、何かに書いてあったような…?
ところで、岸田サンは見張りなのかな?
「待ち伏せ」というより、「誰も通さないようにしてた」が正解では。
ではこの先に何があるのか…。
早速使えるようになった『隠蔽』を使用しながら進んでみる事に。
『隠蔽』は消費MP2で、5分くらいで切れた。
岸田サンは残りMPが14だったので、後35分しか使えない計算。
温存の為に、俺が近づくまでは使ってなかったのだろう。
おかげで偶然発見出来たけど。
『隠蔽』をかけ直しつつ歩く事10分くらい。
ようやく謎が解けた。
道の真ん中に倒木があり、馬車が止められている。
御者はデブのオッサン。またオッサンか…。
ゲームで言うと、商人っぽい。
護衛が周囲で戦っている。相手は多分盗賊かな?
つまり岸田サンは盗賊の一人なのだろう。
見た感じデブのオッサン側が不利。荷台を守りながら戦ってる。
何か大事な物でも入ってるのかね?
普通は命の方が大事、不利なら護衛されつつ荷を諦めて逃げた方が生存確率は高い。
そうだ、商人(多分)なら、移動手段を売ってるんじゃないか?
売って無くても、売っている所を知っているかも!
恩義を感じてくれれば、騙すような事はなく良い物が入手可能かも?!
人はコレを打算と言う(笑)
ついでに、この戦闘でだれか攻撃魔法使わないかな?見て覚えたい!
人はコレを非道と言う(笑)
さて、問題は助ける方法。
1.『隠蔽』状態で背後から殴る。
メリット:安全性が高い。 デメリット:俺が助けたと認識できないかも?
2.遠くから弓で攻撃。
メリット:敵が来るまで時間がかかる。 デメリット:練習無しで当たるとは思えない。
3.遠くから投石で攻撃
メリット:敵が来るまで時間がかかる。練習済み。 デメリット:ショボく見える。
4.抜刀し接近戦。
メリット:誰が見ても俺が助けたと判る。 デメリット:怖い。致死性が高い。
う~ん、1か3だよな~。2・4はデメリットが大きすぎる。
悩んで3を採用。
助けにはなるだろうし、ある程度減れば後は護衛が活躍するだろう。
一応一撃入れた後に、声掛けもする予定。商人の味方って判って貰う為にも。
方針も決めたので早速行動開始。
と言っても、まずは隠蔽状態で石拾い。
敵の数は目算で15人、護衛は7人。現在2対1だ。
それで耐えてるのだから、1対1になれば大丈夫だろう。
なので最低7人には当てる必要があるので、40個くらい用意した。
さあ、俺の初の対人戦を始めよう!
次話は明日(7日)の20時に投稿予定です。