5-6 ゲー作頼み?
早速森に入り、『話す』を使ってゲー作に連絡をする。
「プププ・プププ・プルルルル・プルルルル・・・
お呼び出し致しましたが、出られません。発信音の後にメッセージを・・・」
留守電かよっ!
メッセージを入れようと思ったが、村の名前も判らないので一旦切って戻った。
誰でもいいので聞くとしよう。
「すみません。この村の名前はなんでしょうか?」
「ん?この村かい?浅木村だよ?」
「ありがとうございます。」
さて、もう一度森に入り電話、いや『話す』をしよう。
「プププ・プププ・プルルルル・プルルルル・・・
モグモグ、な~に~?」
何か食いながら電話に出るなよ!
いやいや、そんな事で怒る訳にはいかない。
面倒な事を頼むのだから。
「今、魔国に来てまして。
立ち寄った浅木村なんですが、農地が荒れているんですよ。
クリックするだけで回復するそうなので、クリックしてください。」
「え~、なんで~。面倒だよ。」
「ポイント減らないんで!お願いしますよ!」
「えっ、そうなの?」
知らないのかよっ!説明書読めっ!
「そうなんです。説明書に書いてありました!」
「そうなんだ~。でも面倒だな~。」
「いやいやいや、練習だと思って、さあやってみよう!」
「も~。今回だけだよ?
その代わり、魔国の因子はクリックしないからね?」
それはしろよ!そういうゲームだろ!
まぁ、この国のは近いから俺が担当すればいいだけか。
「ありがとうございます!お願いしますね!」
「判った、判った、やるよやるよ。ブツッ・・・ツーツーツー」
すげ~不安だわ…。
まあこれで改善のメドはついた。
こっちの1ヶ月が1日と言ってたから、約30倍の差があるんだという事。
ゲー作が村を見つけてクリックするのに10分かかるとしたら、5時間後か。
灰を作って撒き終わる頃にはクリックされるだろう。多分…。
灰を作る時に『炎3』を使って火を着けた。
即効性を出す為とウソ言っといた。
この方法を広めても即効性なんかないので誤魔化す為だよ。
『炎3』を使える人は少ないハズなのでバレないだろう。無詠唱で使ったし。
出来た灰から順番に畑に撒いていく。
撒き方?本職の村人達にオマカセですよ。
総出でやったので、何とか5時間内に終わったが夕方になってしまった。
結果を知りたいが、こちらも時間が無いので出発する事にした。明日の朝には判るだろう。
1~3日で結果は出ますよとは言っておいたが、そこはゲー作次第だ。
普通の人間のする異世界農業改革なんてこんなもんですよ(笑)
次話は明日の20時に投稿予定です。




