うわさ？
おっと、大事な事を聞き忘れてた！
「オススメの宿屋とメシ屋を教えてください！！」
「俺も忙しいんだよ！
あぁもう、出て左に進みゃあ『黒猫』って店がある。そこがメシも宿もやってるよ！
これでいいだろう！」
「了解です！」
しつこかったか。まるで子供の「なんで？なんで？」みたいだったもんな。
本当は移動方法まで聞きたかったが、とても聞ける雰囲気ではない。
さっさと宿に行こう。
出て３件ほど歩いたら、建物の隙間の暗がりに引っ張られた！
そこに居たのはさっきのバカコンビ！
「おう、さっきはよくも無視してくれたな！」
「腰の物を置いてけば許してやるぜ！ゲハハハ！！」
やっぱテンプレか…。
だが、戦う気は無い！
身体能力を無駄に使い、バカコンビを振り切って冒険者組合に走りこんだ。
受付に帰ってたオッサンに「さっきの二人組に脅迫された！」と通報。
「おまわりさん、こいつです」作戦成功！！
あきれられたが、犯罪なので捕まえに行くようだ。
身元もバレてるので、すぐに捕まるだろう。
俺は少し待ってから、再度宿屋に向かった。
今度は何事も無く宿に着き、部屋を確保し入って一休み。
この宿、晩・朝飯付で８０００円。
共同風呂もあるそうなので、そんな金額かなと思う。
ちなみに宿の店主もオッサン。宿の名前から女性が出ると思ったのにオッサン。
女性っていないのか？って思うぐらい出会わない。
そういえば、宿に来るまでの道のりでも出会わなかった…。
目の保養の為にも、この町はさっさと出よう！そうしよう！
冒険者組合でちょこっと聞いた『首都まで１０日』が狙い目だな。
首都に行けば移動手段も手に入るに違いない！
俺が本気で走っていけば、１０日もかからずに着くだろう。
晩飯食って（美味かった！）風呂入ったら、説明書を出してベッドに寝転がる。
２～３ページも読まない内に寝落ちしてしまいました…。
目が覚めたのは、日が大分高くなってから。
現代日本人なのだ、出勤の日じゃなければ寝る！（不条理な仕事はあるけどさ）
朝飯は当然無しになったが、交渉して５００円で昼飯という名の朝飯を食う。
ついでに首都への道を聞いた。来た時の門の反対側に出て、村を経由しつつ道なりだそうだ。
早速マップを見る。今更の発見だが、触れて動かすとマップがスライドする！スマホか！
茶色の線をたどっていくと、先に小さい灰色のかたまりが３箇所ある。
その先に大きな灰色のかたまりが。この町よりかなりデカい。
そしてその中に赤い点がある！まさか人間に憑依…？！
恐る恐るタッチしてみると、
～～～～～～～
因子（Ｅ）
憑依地点：邪神像
[閉じる]
～～～～～～～
良かった、物だった。
しかし邪神像ねぇ。ゲー作でも奉られてんのかね？
それなら壊すのになんの躊躇いもないな、うん。
Ｂじゃ無かったのが、嬉しいような残念のような…。
この町には用が無いし、とっとと首都に向かって出発しよう。
外に出ると何やら町が騒がしい。
出口の門番から聞いた所によると、王女が来るのだとか。
・・・ハッ！これはテンプレかフラグか？！
出会ってポッ？！
自惚れ？
イヤイヤ、考えてくれ。
～アンケート～
異世界人と王女。
二人は出会うと思いますか？
→ハイ・イイエ
１００人居たら９０人くらいはハイを選ぶと思う。
当然俺もハイを選ぶ。
だがそんなのは因子がほぼ無くなってからにして欲しい。
因子が沢山ある今、進むのを邪魔してるようにしか感じない。
それに王女だからって美人と限らないしね。
全力で回避するとしよう。（美人なら関わるって事じゃないよ！）
あっ、ちなみに、バカコンビは無事逮捕されたそうです。
次話は、今日の２１時に投稿します。
