4-9 防具?
俺は鉄球50個と皮の手袋を即決した。
50個もストックがあった事も驚きだが、このオッサンやり手だな!
防具も期待できそうだ。
「攻撃に関しちゃあ、そんなもんだろ。次は防御だ。」
「そうですね。よろしくお願いします!」
「まずはこれだ。」
そう言って目の前に高さ1m・幅50cmの巨大な盾を持って来た。
「これを兄ちゃんの、その、謎の所に入れておけ。
いざって時に取り出せば文字通り盾になるだろ。こいつは自立するし問題無い。
敵もこれがいきなり目の前に出れば、かなり混乱するはずだ。」
そりゃ目の前に盾がいきなり出たら混乱するよな。
見事な作戦だ!これも買おう。
「もう一つはコレだ。」
そう言って、今度は腕に着けるようになっている一片が30cmのひし形の盾を出してきた。
4隅には小さい水晶が付いていて、なかなかオシャレだ。
材質は木だが、中央に何かをはめるような穴が開いている。
「木製だが『強化』の魔法がかけてある。4隅にある水晶に『強化』が切れないように魔力が入っている。
で、中央のくぼみだが、ここに魔法を入れた水晶をはめるんだ。
攻撃をこの盾で受けた時に、中央の水晶が壊れて入れた魔法が発動する仕組みだ。」
「なるほど!
軽いけど強い。そして攻撃すれば魔法の反撃を食らうと!そういう事ですね!」
「そうだ。
実験した所、『炎2』を入れた時は、攻撃したやつは火達磨になってたな。ガハハハ!」
「そ・そうなんですか・・・?」
「おう!『氷2』を入れた時は、剣を持ってた右腕が凍ってたな。ガハハハ!」
…凄い装備だとは思うが、実験に付き合った人は大丈夫だろうか。
ま、まあ、便利だという事にしておこう。
「判りました。じゃあこれも買います。」
「おう!全部買うとは金持ちだな!
鉄球が1個5000円で25万、皮手袋はオマケだ。
デカい盾は1枚20万で4枚だから80万。
魔法盾は30万。合計135万だが、100万でええぞ!
水晶はさすがに自分で用意してくれ。5cmのサイズで作ってもらえば入るようになっているぞ。」
「了解しました。じゃあ、丁度100万円です。」
「まいどあり!!
また来な!兄ちゃんに合いそうなのを考えて作っといてやるぜ!」
「ありがとうございます。また寄らせてもらいます。」
いや~、なかなか良い買い物だった。
散財したが、必要な買い物だったと思う。
武具で困ったらこの店に来るしかないな。
この国には居たくないが、この武具屋の為には寄っても良いだろう。
さて、宿に帰る途中に伊勢屋に寄る。
ここで盾用の水晶を買うのだ。
訪れる順番を間違えたなぁ。
店長に聞いたら、5cmの加工品はすぐに見つかった。
規格があり、1・3・5・10cmに揃えてあるらしい。
買ってたのは10cmの物だったので、5cmを10個ほど買って店を出た。
後は宿に戻って明日に備えるだけなのだが、、、何かバカがやってきたよ。
「おい!そこの平民!喋るネコを連れてるらしいな!!」
このネコは変人ホイホイなのだろうか?
次話は明日の20時に投稿予定です。




