4-4 領主と交渉?
『解除』を使い蓋を無くす。
おぉ、中に領主が綺麗に剣を振りかざした状態で入ってるぜ。
「さて、領主様、負けを認めてもらえますね?」
「何を言っておる!このような手は卑怯だ!ワシはまだ負けておらん!」
「町に着いたばかりの人間に、無理矢理決闘させる事も卑怯だと思いますが?」
「ぐっ、、、だが、このようなのは決闘とは言わん!無効だ!」
「ルールはなんでも有りでしたが?」
「・・・そ、そもそもワシは降参しとらん!」
「なるほど、ルールの『降参するか気絶等で口を利けなくなるかした方が負け』の事を言ってるのですね?」
「そうだ!ワシが降参するまでは継続だ!」
「判りました。では先ほどと同じ様に蓋をしてしまいましょう。
空気が無くなれば喋れなくなりますね。それで負けが決定です。」
「な!キサマ、それでも男か!」
おっと良いフレーズが飛び出したぞ!
俺はついニヤリとしてしまう。
はたから見れば悪い顔をしているように見えるだろうな。
「私は男ですよ。だからブラジャーなんか着けませんし。」
領主はピクッとして静かになった。
色々考えたのだろう。2~3分後にやっと返答してきた。
「・・・何の事かな?」
「いえ、一般論ですよ。男はブラジャーなんか着けないっていう。そうですよね?」
「・・・そうだな。」
「ところで、降参されないという事ですので、この状態で上から攻撃させてもらいます。
私は剣の使い方がヘタなので、服が破れるばかりで体には当たらないかもしれませんね。
特に、コチラから手の届く上半身の服ばかり破れるかもしれません。」
「なっ!!」
喋ってたら気づいたよ。
この状態で勇者の剣(笑)で攻撃すれば、安全に壊せるって事に。
本当は交渉して「俺が負けた事にし、引き換えにブラを入手」作戦だったのだが。
俺はマップを開いた状態で、チクチクと剣を穴に突っ込む。
あっ、因子が消えた!成功だ!!
まてよ、この状況、ちょっとマズいか?
穴に落ちた領主をイジメるよそ者…。うん、問題だね。
今こそ、交渉をする時だ!交渉内容は変わるけどさ。
上から見た感じだが、まだ皮の防具が残ってるので穴から出てもブラは見えないハズ!
「さて、領主様、私と交渉しましょう。」
「・・・交渉だと?」
「そうです。
ここで降参していただき、さらに今後私には関わらない事を約束していただきたい。
代償として、穴から出しますし、お召し物については一切口外致しません。
なんなら、この決闘で勝ったのは領主様という事にしても良いです。
いかがでしょうか?」
「・・・それでよい。・・・降参する。」
よし!ミッションコンプリート!!
次話は明日の20時に投稿予定です。




