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3-7 潜入?

やっと深夜になりました。

長かったぜ~。結局10時くらいから居たので、14時間くらいトイレに居たのか…。

食料や飲み水は『道具』に入れてたからいいけどさ。

誰かが入ってくる度に緊張するから疲れるわ。


さて、作業開始だ。

マップで方向を再確認して、保存してある部屋向きの壁に『壁1』を使う。

出来た出っ張りを刀でゴリゴリ削る。

今日は勇者の剣をスコップとして使います。

勇者が聞いたら怒りそうだけどね。

これで1cmは削れるので、ひたすら繰り返すだけ。

壁の厚さはマップを目測して、1mくらいだと思う。100回繰り返せば30cmの穴が完成するはず。

通り抜けるのに60cm必要だとして、400回繰り返す必要があるけど…。


俺のMPが1000で、1回にMP3必要だとすると333回しか出来ない。

なので、10cmくらい残して一度睡眠を取る。寝れば回復するからね。

1回で2分かかるので、開通した頃には朝になってしまうし。

この方法、俺以外には出来ないよな~。多い人でMP100くらいらしいから。


ちなみに、MPを使い切っても気絶するとかは無かった。

走れなくなるまで走ったのと同じような感じだと言えば判りやすいだろうか。



2日目になりました。

朝には作業を止めて睡眠し、またひたすら夜を待ってます。

日中に作業するほど、神経は太くないです。

途中でトイレに人が入ってくるが、気づかれなかった。

気づかれないのは良いが、隣の個室に入られると帰りたくなる。音や臭いがなぁ…。


耐え忍んで夜になったので、作業再開。早く終わらせて出たい!

ワルツを使った偽装工作は成功するんだろうか?それがものすご~く不安ですわ…。

チマチマ削って、やっと開通した部屋には大小色々な箱が置いてあった。

マップで確認した所、木の長い箱に入っているのが目的の刀のようだ。

ヒモで縛ってあって、箱自体も高そう。

早速ヒモを緩めて開けてみると、布に包まれてフェンシングに使うようなのが入っていた。レイピアっていうんだっけ?


『そなたが、我の使い手か?』


剣が喋ったーっ!

こういうの、なんて言うの?インなんちゃらソードだっけ?!

と、とにかく落ち着こう。やる事は変わらないんだから。

しかし、因子がついたから喋るのか、喋る剣に因子がついたのか。どっちなんだろう?


『そなたが、我の使い手か?』


おっと、放置してたぜ。


「え~と、違うよ?」


『では、何故我を出す?そうか、盗人だな?そうだろう。我ほどの刀を盗んででも使いたいのは理解出来る。

 だが、盗んで使おうとも我は力を貸さん。

 それとも売りさばくつもりか?そうだろう。我ほどの刀ならさぞかし高値で売れる事は理解出来る。

 だが、買主に我は力を貸さん。どちらにしてもそなたは損をするだけだ。

 我を使いたいのであればその力を示すのだ。

 此度は武闘会の賞品になっていると聞く。少なくともそこで優勝出来るくらいの力が必要である。

 だが、優勝したからといって力を貸すとは限らん。それが最初の一歩なのだ。

 そもそも・・・』


この剣、うるせー!!

まだ喋ってるよ。今は作られた経緯を語ってるし。


「もう黙ってくれませんか?俺は壊しに来ただけだから。」


『こうして熱せられる事50日、その後・・・!! 何?!我を壊すだと?!」


「そうですよ。」


『まて!何故だ!力を貸さぬからか?』


「あ~、じゃあそういう事でいいです。」


『で、では不本意ながら力を貸そう!』


「不本意?」


『いや、貸します!頑張りますので、よろしくお願いします!』


口調変わっちゃったよ。


「いや、いらないから。ごめんね?」


『勘弁してつか~さい!許して~!!』


何か凄く罪悪感が…。

なんて考えつつも、刀を取り出して地面に刺して勇者の剣で折りました。

次話は明日の20時に投稿予定です。

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