十二話
前回の投稿から早四か月も経ってしまいましたが十二話、投稿します!
最悪だ…
なんでだよ、よりにもよって生徒会が来るなんて…
一般生徒の鬼だったら喜んで捕まったのに、生徒会とかさ!
逃げ切らないといけないじゃん!
しかも生徒会のメンバーって無駄にハイスペックな奴の集まりだから下手に逃げ切ったりすると興味持たれる可能性大。
あ~、そういや前世で好きだったネット小説に目立ちたくない!と言いながらも攻略キャラに興味を持たれてからゴールインした乙女ゲー転生ものがあったよなぁ…
……このこと考えるのやめよ。
あー、さっさとここからいなくなれ~
攻略キャラ、というかイケメンはお呼びじゃないんですよ~
そんな私の願いもむなしく生徒会メンバーは私がいる木から少し離れた所でくつろぎ始めてしまった。
「あ~あ、鬼ごっこもあと一時間くらいかぁ~。
ねぇねぇ祐里、今までに捕まえた一年の中で生徒会に入れられそうな子ってるの?」
と、おもむろに自由人が言うとおかん、もとい二ノ宮が
「えぇ、数人ほどは。しかし残念ですね、生徒会にぜひ入ってほしいような優秀な人はほとんど風紀に持っていかれてしまいましたよ」
そのことに俺様が興味を寄せたらしく、うっすらと笑いながら
「ほぉ…、誰だ?」
と聞くと、二ノ宮は携帯を取り出して
「1-B、火村蓮。同じく1-B、滝川風音。この二人を筆頭に優秀な人を取られましたね」
と答えるとはらg、失礼、四葉が、
「え~、レンレン風紀に取られちゃったんだぁ~。
レンレンには生徒会に入ってほしかったのになぁ~。
つ ま ん な い ~」
と頬を膨らませて言った。
「仕方ありませんよ。彼は中等部のころは生徒会にも風紀にも入っていませんでしたがかなり優秀な生徒でしたからね。
文化祭の実行委員の時の采配は見事でしたしね」
「む~、それでも、つまんな~い。
レンレンが入ってくるの楽しみにしてたのにぃ。
うぅ~、そういえばさぁ、さっき言ったもう一人の子ってどんな子なの?」
四葉が二ノ宮の肩を揺すりながら聞くと
「彼女は、IT業界で有名な橘の長女ですよ。
彼女自身、高い技術と膨大な知識を持っていると有名です。
情報収集という点では最も獲得したかった人物です」
二ノ宮が手帳を開きながら答えると、五来がひきっつた顔で
「あの橘の悪魔の兄弟の一人か……
確かに味方に居れば心強いな…
彼女を取られたのはいたいな」
失礼な、風音は私の数少ない癒しの親友なのに。
えっ?他の友人?
色物揃いの変人が八割ですがなにか?
本狂いから野球バカまでかなり濃いメンツがそろっているからな…
中には似非ホストなんて呼ばれるような奴もいたからな…
まぁ、そいつは私の幼馴染だったんだけどね。
まさに腐れ縁の関係だったよ。
親同士が友人関係だったからね!
じゃなかったら小学生の時から友人やめてるから。
………なんか精神的にダメージくらうから昔のこと思い出すのは止めよ。
「しかし、風紀は結構良い人材をゲットしているんだな…
普通の学校ならともかくこの学園はかなりでかいからな、使える人材は、幾らいても足りないんだろうな」
「そういうのなら、こちらも同じですよ。
学校の行事等は生徒会の仕事ですからね。はっきり言って人手不足ですよ。
捕まえた中でで使えそうな生徒なんてほんと一握りですよ…」
二ノ宮がそう言ってため息を吐きながら眉間にしわを寄せていると五来が苦笑いしながら
「ははは、そう悲観するなよ、入れられそうな生徒もいるんだろ?」
「えっえぇ、そうですね。それにこの鬼ごっこが終わっても人数が足りなければ後で選挙という形で補充されますからね」
二ノ宮は五来にそういわれて気を取り直したらしくいつもの表情?に戻った。
え?なんで疑問形かって?
そんなの『いつも』が分かるほど見てるわけじゃないからね。
むしろ会いそうになったら全力で回避してたからね。
いや、だって攻略キャラの近くには大抵喧しい女子が居るからね。
近くにいると直ぐに分かる。
めんどくさいし五月蠅いんだよね、あの集団。
通行の邪魔だし。
しっかし、風音が捕まったとは、結構やるなぁ…
あの子、隠れるのとか得意なのに。
そういや、生徒会に入れそうな子って誰なんだろ?
次回、風紀が登場します。
……たぶん