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第4話 野菜苗とトマトカレーと鶏飯

アルバイト翌日の水曜の放課後二人はいつものように


部室に集まった。


「杏奈。わたし達作ったり食べたりしたりしてきたけど


そろそろ買う時期になったでしょ」


「なんの話?」と杏奈が聞く


「なにってもちろん野菜の苗。


ホームセンターではとっくに出回っている」と胡桃


「いいねえ。苗って育てようよ。で、なんの苗?」と杏奈


「それをこれから決めようよ。その前にプランターの数から」と胡桃


「わかった。う~ん2個ぐらい?」考えながら杏奈が答える


「え~それだけ?4つや5つ買おうよ」不満そうな胡桃


「気持ちはわかる。でも置く場所がさあ」と杏奈


「外でいいんでしょ。場所なんていくらでも」と胡桃が言った


「そうはいかない。あくまで部室に面してるとこだけだから」


と真面目な杏奈


「ぶ~ぶ~」不満げな胡桃


「ぶ~ぶ~言わない。大きいの2個。これが最大」と杏奈


「わかった。でも次は譲れない。何を育てるかだ!」気合が入った胡桃


「これは難しいところ。質をとるか量をとるか、希少性をとるか」


と杏奈が問いかける


「希少性ってなんの苗?」疑問に思う胡桃


「例えば東京では手に入りにくい京野菜とか。


万願寺とうがらしや、加茂(かも)茄子とかね」と杏奈


「なんと!」驚く胡桃


「他にはとうがらし系ね。ハバネロや沖縄の島とうがらし」と杏奈


「とうがらしいいね!」辛いの好きな胡桃


「ミニトマトでもカラーミニトマトね。


スーパーとかで見る赤・オレンジ・イエローの他に


苗では紫やグリーンもある」と何故か知識豊富な杏奈


「ぐぬぬ…」と胡桃


「後はナス科だけど果物扱いのペピーノね。


小ぶりだけど生で食べれてメロンみたいな味がする」と杏奈


「やっぱ2つじゃ無理。10個ぐらいプランター欲しい」と胡桃が言う


「だからそれは無理。許可降りない。で胡桃は何作りたいの?」


「うぅ…最初はトマトと茄子がいいと思ってたんだ。


でも希少性…いいな」悩む胡桃


「私はミニトマトかな。次点でじゃがいも。


時期が早ければ種から絹さやってのもありだったかな」と杏奈


「じゃがいも!」食いつく胡桃


「お互い1つずつ選びましょう。私はミニトマトで」早くも決める杏奈


「たった1つ…殺生な…。う~ん…う~ん…」悩みまくる胡桃


「まあ実際あるかどうかわからないから


ホームセンターへ行ってみましょう」


と杏奈が言った


ホームセンターに着くと園芸コーナーへ。


胡桃が端から色々見て回ってる。


「杏奈杏奈ここにいろんなのがあるよ」


「どれどれ」と杏奈


「希少性の高いのもある。ああ迷う」と胡桃


「胡桃、ミニトマトコーナーに紫の苗あった。わたしこれにする」


「う~んう~ん」胡桃は悩んで決まらない。


杏奈が聞くと、加茂茄子、島とうがらし、


ペピーノ、ハラペーニョで迷っているようだ。


「早く決めなさい。わたしはプランター見て来るから」


と杏奈は行って店内へ入って行った。


「う~んう~ん。長いプランター買って、


2種類じゃダメかなあ」と往生際の悪い胡桃


杏奈が戻ってきた「決まった?」


「長めのプランターで2種類はダメ?」と胡桃


「ダメ」きっぱりいう杏奈


「けち」不満げな胡桃


「そういう問題じゃない」と杏奈


「ペピーノ。もうペピーノでいいや」少しなげやりな胡桃


「じゃあプランターと苗買いましょ。石や土は学校にいくらでもあるから」


と杏奈が言った


こうして2つのプランターと苗を買ってきた。


プランターにまず石を入れ、その上に土を。


そして苗を上でまた土を入れて調整する。


最後に水をあげて終了。


「胡桃スマホで撮っておいて」


「はいな」


胡桃がスマホで撮り、あんくるキッチンラボのサイトへ投稿。


収穫が楽しみです。



「ねえ杏奈。赤いのは好き?」


--------------------------------------------------


昨日から二人は少しだけ早めに学校にくるようになった。


朝の苗への水やりである。


ペピーノのは適量だけど、ミニトマトは気持ち少な目に。



そして再び放課後に集まった2人は今日の予定を話していた。


「杏奈やりたいことは?」


「特にないかな」


「この前思ったんだけど、杏奈トマト好きなの?」


「ああミニトマト買ったからか。まあ好きだよ」


「じゃあ赤いの食べに行かない」と胡桃


「赤いの?」不思議がる杏奈


「ずばり北本トマトカレー」と胡桃


「なんと」ちょっと驚く杏奈


「カレー食べに行こう」と胡桃


「微妙な遠さだな」ちょっと渋る杏奈


「そこは美味しいの食べる為にしょうがない」と胡桃


「わかった。今から?」と杏奈が聞く


「うん。今から」と胡桃


「じゃあさっそく向かおう」と杏奈


杏奈が胡桃に北本トマトカレーについて聞くと「知らない」との返事。


「じゃあなんで薦めたんだよ」ツッコむ杏奈


「なんか珍しいから」と胡桃…


杏奈は仕方なく自分で調べた。


北本トマトカレーとは


1 ルーにトマトを使用する


2 ご飯もトマトで赤くする


3 トマトをトッピングで使用する


つまりトマト尽くしなカレーらしい。


杏奈は楽しみになった。


いくつか電車を乗り換え、高崎線で北本駅に着くと


歩いて数分で目的のお店に着いた。


まずはスマホでパシャリ。


店内のテーブル席に着くと2人はトマトカレーを注文。


そしてカレーがやってきた。


お店の人の許可を得てまたパシャリ。


全部真っ赤かと思ってたがルーは元のカレーが勝っていて赤くはない。


でもご飯はうっすら赤色でミニトマトが添えられている。


そして匂いは良し。


ではいただきます。


トマトが入ってるだけにカレーに酸味がある。


ご飯はバター風味で美味しい。


トマト好きには是非という感じだ。


二人は速攻で完食。


満足しながら帰宅した。


前回は都内だったけど、今回は埼玉。


都内から通える距離なら積極的に色んなものを食べに行こうと


二人は思ったのだった。



「ねえ杏奈。ダシで食べるご飯は好き?」


--------------------------------------------------


今日は料理を作ってよい日。


二人は何を作ろうか考えていた。


「まずは国内と国外どっちがいい?」と胡桃が聞いてきた。


「う~ん。国内」と杏奈


「米・麺・小麦粉系と何にしようか?」と胡桃


「胡桃はどうなの?」


「う~んご飯かなあ」


「じゃあご飯系で探して決めよう」と杏奈


二人でああだこうだ言いながら、意見を言い合い20分。


ようやく決まった。


鹿児島は奄美の鶏飯(けいはん)って料理だ。


決め手は胡桃のなんかお茶漬けみたいで美味しそうの一言。


まあ決まるのはそんなもんだよね。


早速スーパーへ買い出し。


まずは鶏肉だが…


胡桃がもも肉を。


杏奈がむね肉を。


「もも肉の方がジューシーで美味しい」と胡桃


「むね肉の方がヘルシーだし…安い」と杏奈


「それ言われると…確かにもも肉は値段が…」言いくるめられる胡桃


「はい決定」とちょっと勝ち誇る杏奈


というわけで、鶏むね肉と干しシイタケ。


鶏がらスープの素に、キュウリと刻み海苔。


そして錦糸卵を作るのに卵と言いたいが、


杏奈も胡桃も錦糸卵作る自信がないのですでに出来てる錦糸卵を。


更に…


「そういえば米なくない?」と杏奈


「確かにご飯作るの初めてじゃん」と胡桃


というわけで米も。


調理室に行っていざクッキング。


そもそも鶏飯とはご飯の上に鶏肉、卵、干しシイタケなどを乗せ、


そこに鶏ガラのスープをかけて食べる料理である。


奄美の郷土料理とのこと。


調理室でまず米を研ぎ、炊飯器へ。


その間、鍋に水を入れ、鶏肉・干しシイタケを入れ


しょうゆと塩と鶏がらスープの素を入れて煮る。


その後鶏肉とシイタケを取り出し、鶏は手でむしる。


干しシイタケ・キュウリは細切りにする。


ごはんにむしった鶏肉・干しシイタケ・キュウリ・錦糸卵をのせ


煮込んだスープを入れる。


最後に刻み海苔を乗せて完成。


胡桃がスマホでパシャリしてると、家庭科部から


「あれ、なんの料理?」とか「なんか美味しそう」との声が


先生もちらりとみて「鶏飯か」


そんな噂をされてるとも知らず二人へ部室で食事タイム。


「あっさりしてるけど美味しい」と胡桃


「うん。さっぱり系だけど鶏の旨味が凝縮されてて美味しい」と杏奈


ただ二人は食べた後失敗したとわかった。


余ったスープでうどんを食べると更に美味しいと知ったからだ。


「スープ捨てるのもったいない」と胡桃


「もっと調べておくべきだった」と杏奈も後悔


次からはもっとしっかり調べてから作ろうと思う二人であった。



「ねえ杏奈。杏奈はマヨラー?」

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