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第3話 けんちん汁と七味とミシュカキ

「せっかくしょうゆ貰ったんだから使おうよ」と胡桃


「刺身でも食べる?」と杏奈


「刺身じゃ切るだけじゃん」不満な胡桃


「しょうゆを使った料理って大量にあるよ。


なにか希望は?」と杏奈


「じゃあ具だくさんで」考えながら胡桃が言う


「う~んこの時期だけど鍋?」と杏奈


「ちょっと調べるね…けんちん汁はどう?」提案する胡桃


「ああそれいいかも」同意する杏奈


というわけで今回はけんちん汁に決定した。


「豚汁のしょうゆ版だよね?」と胡桃


杏奈はパソコンで調べ


「鎌倉の建長寺のお坊さんが精進料理(しょうじんりょうり)として生まれたみたい。


精進料理なので肉や魚は使わず、野菜の旨味でだって」


「単純に味噌をしょうゆにしたわけじゃないんだ」と胡桃


「そうみたいだね」と杏奈


「じゃあ野菜とか買いにれっつらご~」と胡桃


野菜などを買って来ていつものように調理室へ。


豆腐・大根・人参・ごぼう・こんにゃくを切ったりしていく。


ごぼうは少し水さらす。


鍋に水を入れだしを加え火にかけ、しばらくして豆腐以外の具を入れる。


みりん・しょうゆ・塩で味を整え、


豆腐に刻んだねぎとごま油をちょっとで、出来上がり。


そして部室へ持って行き、写真を撮った後、お食事タイム。


「おいしい。温まるね。冬じゃないけど」と胡桃


「野菜たっぷりで美味しい」満足そうな杏奈


「ごま油がいい感じ」と胡桃


「野菜の旨味が凝縮されていて、だしと味付けのしょうゆやみりんが、


コクをあたえてる」と杏奈が解説者のように言う


「はぁ~美味しかった。でもさあ」と胡桃


「でも?」と聞く杏奈


「ちょっと失敗したと思ったんだよね」と胡桃


「作り方まずかった」と杏奈聞く


「いや違う。七味買っておくべきだった」と胡桃


「ああわかる」納得する杏奈


「今度は常備しておこう」と提案する胡桃


「この部屋に調味料棚とか欲しいね」と杏奈


そうだね。余裕が出来たら揃えたいね。


そして明日は二人とも初バイト。


金曜はお互い用があるので活動は休み。


しかし…



「ねえ杏奈。土曜なんだけどさあ。この前の反省で…」


--------------------------------------------------


「この前のけんちん汁美味しかった。


けどわたしは少し後悔してるのです


七味をかければもっと美味しかったのではと。そこで提案なのですが、


My七味を作りに行くのはどうでしょう」と胡桃は言った。


「My七味かあ。でもお高いんでしょ」と杏奈


「それが奥さんそうでもないのよ。良心価格ですよ」ノリノリの胡桃


「それなら別にいいけど」と杏奈


「いくつかコースあるけど1番安いのでいいよね?」と胡桃


「なにが違うの?」と杏奈


「食べられるのが違うみたい。


一番安いのは出来た七味を出汁にかけて飲むだけ。


他は味見の時温泉卵や、みそ田楽や団子や、


せんべいとかがつく」解説する胡桃


「「う~ん」」


迷った挙句二人とも結局1番安いコースで。


予算もあるし仕方ないね。


土曜日に駅で待ち合わせ。


そして電車にのり埼玉へ。


車内では初バイトの話に。


お互い大変だっただの緊張したのだの。


そしてなんだかんだ言って楽しかったことも。



目的地の七味専門店に着くと


さっそく七味作りが始まった。


唐辛子(辛口・甘口)、山椒(さんしょう)陳皮(ちんぴ)、にんにく、わさび、魚粉(ぎょふん)


焦がし醤油、生姜、白ごま、黒ごま、青のり、黒胡椒


以上13種から好きな組み合わせを選ぶ。


全部選んでも良し。


唐辛子と山椒だけとかでも良し。


配合表もみながら二人は好みの分量を加えていく。


15gをすり鉢ですりつぶせば完成。


胡桃は辛口唐辛子多めに、にんにく、わさび、


山椒などパンチの効いた配合。


杏奈は甘口唐辛子に全部入れ。


そして試食タイム。


紙コップに入った出汁に自分の七味を乗せて試飲。


胡桃はパンチの効いた味に「これこれ」と言って満足している。


杏奈も「これ美味しい」と気に入った様子。


二人とも満足して店を出た。


そしてどうせならと街を散歩。


しかし…食べ物屋がやたら多い。


疑問を感じ杏奈が調べると、ここは食べ歩きで有名な街だった。


胡桃のあれ食べる。それともあっち食べる?という言葉を聞くも


「わたし達そんな余裕ないでしょ」と杏奈は言い、


食べ物の誘惑を背に帰ることにした。


胡桃の文句を聞きながら。



「ねえ杏奈。やー!」


--------------------------------------------------


月曜日二人は放課後部室に集まった。


「んで今日はどうする?」と胡桃


「今日は作りじゃない。


バイト始めたばっかで余裕あるわけじゃないし」と杏奈


「助けて世界の国のルーレット」と胡桃


「まじか…」不服そうな杏奈


「やー!出ました。ルワンダ!」変な掛け声をいいながら胡桃が言った


「アフリカ来ちゃった」と杏奈


「アフリカか、どの辺だろ?」と胡桃


「真ん中辺りらしいよ。さっそく調べよう」と杏奈


「これどう?ミシュカキっての」胡桃が提案する


「う~んルワンダ限定ではないみたいだね」と杏奈


「でもルワンダでも食べられてるんでしょ。ならいいじゃん」と胡桃


「わかった。牛肉使うのか」ちょっと不服そうな杏奈


「ダメ?」と聞く胡桃


「ダメじゃないけど高いから。出来るだけ安いの牛肉買おう」と杏奈


「では買い出しへご~だよ」と胡桃


いつものようにスーパーで材料を購入。


あと100均で串も購入して調理実習室へ。


まずは牛肉を焼き鳥サイズぐらいに切る。


しょうが・にんにく・レモンのしぼり汁・カレー粉少々を混ぜ合わせ


冷蔵庫で1時間以上漬け込む。


漬け込んだのを串に刺して焼く。


以上。


家庭科部と先生が、何を作ってるんだとちらちら見ている。


「おお簡単だったね」と胡桃


「でもいい香り」と杏奈


さっそく写真を撮って部室に持って行く。


「なんか串のまま食べるのワイルドでいいね」興奮気味の胡桃


「すごく香ばしく、噛みしめるほどに肉とスパイスの調和された味が」


饒舌(じょうぜつ)な杏奈


「杏奈食レポの練習?」


「アフリカ料理にしては辛さもなくて美味しいって、


ブログ用の感想だよ」


と杏奈が答える


「確かにただ美味しいだの見た目がいいだのだけの感想じゃ


ダメだもんね」


と胡桃も納得


「そうそう。胡桃も考えてよね」


そしてパソコンを使いあんくるキッチンラボのサイトに


今日の写真と感想を。


段々充実してきたね。


料理が国内2つで海外2つ。


食べに行ったのが1つ。


工場見学と作るのが1つずつ。


「こう見るとお店に食べに行きたい」と胡桃


「そうだね。あまり高くない所なら」と杏奈


「やったあ。今度いろいろ調べておこうっと」とウキウキの胡桃


「安い。美味しい。映えるでお願い」と杏奈


明日はバイトの日。


次の水曜は作りの日だが…



「ねえ杏奈。そろそろ買わない?」

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