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第23話 課題と作戦会議と主食が

5月も下旬にさしかかった頃、家庭科部の先生に呼び出された。


「全国高校生料理協議会の課題が発表されました。


冬に食べたい高校生のアイデアメニューです」


杏奈と胡桃はやはりと思った。


過去の傾向から、秋か冬又は両方がテーマになると思っていたから。


そして


1. 主食、主菜、副菜、汁物スープ、デザートの構成とすること。


副菜は1品とする。


なお、本選時に必ず用意できる食材を使用すること。


2. 主食は「北海道米」を使用すること。なお、その場で炊き上げることとし、


白飯もしくは調理を加えた状態で提供すること。また、使用する品種について、


選んだ理由を書類に記載すること。


3. 北海道の食材を1種類以上必ず使用すること。


その食材を使用する理由を書類に記載すること。


4. 地元の郷土料理や名物料理からヒントを得た料理(アレンジを加えたもの)


を1つ盛り込むこと。


また、ヒントを得るためのベースとして、


なぜその料理を選んだのか理由を書類に書くこと。


5. 1人前の材料費は1,200円(税込)以内とし、


4人前合計4,800円(税込)の原価を表に記載すること(調味料分も含む)。


なお、北海道米の原価については下記の参考価格を使用すること。


<設定単価>※全て300g(2合)あたりの単価(税込)


ななつぼし:313円、ゆめぴりか:340円、ふっくりんこ:329円


6. 和洋中などのジャンルは問わない。


7. レシピの記載にあたっては、審査員が理解しやすいよう


分かりやすく詳細に記載すること。


8. 本選時のルールである調理時間100分以内に4人前を


完成できるレシピとすること。


応募前に実調理をおこない自身が作成したレシピの調理時間が


妥当かどうかを確認の上、応募すること。


9. 素材から調理する内容で考案すること。


ただし以下の出汁類は仕込み時間を要するため顆粒の使用を可とする。


なお、その場合はレシピに必ず記載すること。


【使用可】フォン・ド・ボー、フュメ・ド・ポワソン、鶏がらスープ、白湯


10. 調理済み・半調理済みの市販の食品の使用は不可。


ただし、法律上、生の状態では移動できない食材などについては


個別に事務局へ相談可とする。


なお、使用が認められた場合はレシピに記載すること。


11. 装飾や盛り付ける器は自由。


これは去年とほぼ同じ内容だ


違う点はデザートの指定がなくなっている。



1次選考審査基準


〇ストーリー 「なぜその名物料理を選択したのか」


「アレンジでどのような料理を目指したのか」


について興味が持てる内容となっているか。


〇食材への理解食材の特性や生産者の想いを理解した上で選定し、


使用しているか。


〇価格料理内容と設定した価格が合っているか。


〇見た目全体の彩りが良く美味しそうな盛付けになっているか。


美味しそうな写真になっているか。


※装飾や器も含めて総合的に判断します。


〇レシピから


レシピが見やすく分かりやすく記載されているか。調理工程や食材の処理は適切か。


全体の調和がとれているか(メニュー構成や味付け、分量のバランス)


レシピの中での創意工夫はあるか。


〇総合審査員のトータル的な評価・どれだけ実際に食べたいと思ったか


点数は見た目と総合が20点他は10点ただレシピは3項目で合計30点だ。


三人は考え込んだ。



「ねえ杏奈。作戦会議だよ」


--------------------------------------------------


課題とルールが発表された。


三人は資料をじっと見ている。


先生が「現時点で決まってる料理はありますか?」と言ってきた。


杏奈と胡桃は首を振った。


4. 地元の郷土料理や名物料理からヒントを得た料理(アレンジを加えたもの)


を1つ盛り込むこと。


そしてここの部分が特に決まらないと言った。


東京の名物料理は江戸前寿司やもんじゃやちゃんこなどは選択できない。


当初けんちん汁の野菜を東京産にして東京を表現するという考えだったが、


地元の郷土料理や名物料理からヒントを得た料理とはっきり書かれていると


それが使えなくなったと言った。


「確かに難しいですね」と言って先生は考え込んだ。


「あんみつも考えたんですが、あんこが時間内に作れません」と杏奈


あんこを作るには3時間。


がんばっても2時間ちょっとはかかってしまうのだ。


「深川めし」と胡桃


「それだ!もうそれしか残ってないか」と杏奈


「それがありましたか。深川めしなら時間的にもなんとか」と先生


こうして難関の地元の郷土料理は決まった。


深川めしはかつて二人は有名店で食べている。


その時の味を覚えているのだ。


そして後はアレンジを考えるだけだ。


「ツナを入れるのは」と胡桃


「ホタテはどうかな」と杏奈


「ツナは主張が強すぎて深川めしの良さを打ち消しそうです。


ホタテは1つの案ですがアレンジというより


1品加えただけになりそうです」と先生


「スパゲッティにボンゴレビアンコってあるじゃないですか。


そこからヒントを得て白ワインを加えるのは」と杏奈


「日本酒の代わりに白ワインか」と胡桃


「1度それで作ってみましょう」と先生


こうして先生も交えて難関の郷土料理を模索したのだ。



「ねえ杏奈。ようやく1つ決まったね」


--------------------------------------------------


家庭科部の先生は家庭科部をみるので席を離れた。


その間杏奈と胡桃はスーパーへ。


あさりと料理用ワインとニンジンとかの具材を買った。


そして胡桃が言った「深川めしにトッピングを試したい」


どういうことと杏奈。


「え~と深川めしに白ワインいれるじゃん」と胡桃


「うん」


「それって和食に洋食というか国外の食材を入れるわけじゃん」と胡桃


「うん」


「つまり料理全体のテーマとして和食と世界の融合みたいな」と提案する胡桃


「なるほど」


「だから酒をワインに変えただけでなく、世界というか洋食というか、


まあそういうのもトッピングして試してみたい」と胡桃


「それいいじゃん、で何にするの?」杏奈も乗り気だ


「チーズ(出来れば北海道産)とかバター(出来れば北海道産)とかミニトマトとか」


と胡桃が言う


「うん4種作ってみよう」


そういう訳でチーズとバターとミニトマトを買い足して戻った。


調理実習室ではご飯を炊く準備とあさりの砂抜きと少量の出汁作りをおこなった。


そして先生に先ほどの話を報告。


先生から「それはいいアイデアですね」と言ってもらった。


フライパンに料理用ワインとあさりを入れあさりが開いたら身を取り出す。


そして炊飯器にあさりやニンジンなどの具材を入れ、


しょうゆ、みりん、出汁、味噌、そして酒の代わりに料理用ワインを。


そしてしばらくすると炊き上がった。


炊き上がったのを4つの椀にいれ、


そのまま、MIXチーズ、バター、ミニトマトを潰したのを乗せた。


先生も加わり三人で試食。


家庭科部も興味深々で見ている。


まずそのまま。


「合う」「なんかコクのようなのが」「洋風感が出ますね」


次はチーズ。


「有りだと思う」「悪くはない」「そうですね。悪くはありませんが」


次はバター。


「合う」「まろやかになった」「バターでコクが出ますね」


最後はミニトマトを潰したのを


「あれ?合うね」「意外といける」「有りだとは思いますが」


三人で話し合い、バターに決定。


これで1品完成した。


残りの料理も和食に世界の食材の融合だ。



「ねえ杏奈。他の料理も考えよう」

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