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女神に一度願った願いは例え噛んだとしても変えられない!!  作者: 細川波人
四章 エルフ王国・セザレイン
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97 浮かび消えて

 

 レイザンの案内で昼食を取ったあと、俺たちは宿へと案内されていた。宿ティルへイン。国王から手配された宿ということもあって、庶民的な宿ではなく、色々と雅な造りとなっていた。特にホールの中央に木の生い茂った庭があったのは驚きだった。流石はエルフ。俺たち人間の生活感からいい意味で離れていて新鮮だった。


「視線さえ気にならなければ最高だったんだろうな」


「だねー。しかも物珍しいからとかの視線じゃないからねー」


 アリシアはあえて他の客たちを目に入れないように歩いてる。俺もアリシアに合わせるようにアリシアだけを見ている。


 王城からここまで徒歩で移動してきたが、常にエルフから拒絶するような鋭い目を向けられていた。

 差別的な視線が痛いのは俺とアリシアだけ。レフィは獣人だし、ロゼも変装で獣人のように見えている。レイザンに関しては言わずもがなでエルフ。人間が特に嫌われているようだ。


 俺とアリシアにしかわからない感覚を二人でわかち合いながらやれやれと溜め息。そうこうしながら受付へ向かうが、そちらのほうは流石はレベルの高い宿。嫌悪感を尾首にも出さないエルフの店主だった。


「レイザン様と人間の皆様ですね。話は聞いております。お部屋ですね。一階の角部屋を用意しております。他のお客様との接触を極力避けるためにお風呂は日中の内にお願いします」


「わかりました。ありがとうございます」


 俺は差し出された鍵を受け取る。木製の細長い鍵だ。こういうところもエルフっぽい。


「さて。じゃあ、荷解きでもしとこうか。数日は寝泊まりするだろうし」


「うむ。そうか。ゆっくりしておいてくれ」


「レイザンさんはこれからは? 案内も終わったから自分のフォレストガードの仕事に戻るんですか?」


「案内は終わったが君たちには付き添うつもりだ。他国ということもあって、勝手も違うだろう。まあ、宿の内部までは付き添うつもりはないが」


 レイザンは包み隠さず本音でそう言った。俺たちだけで話したいこともあった。そこも察して配慮もしてくれたのだろう。本当にどこまで完璧なエルフなんだろう。国王よ。見習え。


「宿の中にはいないが、付近で見張りはしておこう。何かあれば店主にでも言伝てをしてくれ。すぐに駆けつけよう」


「ありがとうございます。レイザンさんがいてくれてよかったです」


 エルフは基本的に人間を嫌っている。その中から地位もあり、寛大な心を持つレイザンが案内をしてくれたのは幸いすぎた。レイザンを紹介してくれたベルとサルメにも感謝しなくては。


 ぎゅっと握手を交わす。大きな暖かい掌手はまさにレイザンの人格を表しているようだった。


 そしてレイザンが宿の扉を開いて出ていくのを見送り、久しぶりの四人になった。風呂だったり食事だったりあるが、ひとまずロゼをあまりに人目に触れさせたくないので部屋に向かうことにした。


 横を通りすぎるエルフの目を無視しながら廊下を進み角部屋へ。木製の鍵を差し込むと、軽い手応えで鍵が回った。


「おおー。これが」


 三人よりも一歩先に部屋に踏み込んでちょっとした感動を覚える。


 四つの丸みのある大きなベッド。その頭元のテーブルにはあまり見かけない赤い蕾を持つ植物が飾られている。


 広いのもあるけれど、いちいち高級そうだ。ウォルハイム邸とか、エクシス邸とかとは違った自然な高級感。素材そのものの質で勝負している。

 

「よっと」


 ここまで抱え続けてきたユグドラシルを花の隣に置く。けれど、少しユグドラシルが窮屈そうだった……というか、元からある植物が落ちそうだったので、アリシアの方へと植物を移動させた。


「良い部屋なのさ。てっきりあの国王のことだから、嫌がらせみたいな宿を選ぶんじゃないかなって思っていたのさ」


「アリシアさん。流石に失礼ですよー」


 なんてレフィは言っているけれど否定はしていない。根っこが甘いレフィでも、国王トリストから見下されていると感じていたのだろう。


 ベッドに寝転ぶ俺とアリシア。空間ポーチからいるものいらないもの関係なくベッドの上に散らかすレフィ。そして、ベッドの下から上まで警戒して確認をするロゼ。


 ……。


「そこまでやらなくてよくない?」


「この宿は奴が用意させた宿じゃ。妾に奴を信じることはできん」


「気持ちはわかるけど、宿と国王は別じゃない? サービスも今のところ丁寧だし」


 聞いているのかいないのか掛け布団から敷き布団までめくりあげるロゼ。その疑心暗鬼さに折角の気分も少し冷める。


「そのサービスさえも妾らを油断させる策にも思える。風呂の時間も無防備な妾らを奇襲するためかもしれぬ」


「流石にそれは思い過ごしすぎじゃない?」


 まあ、警戒しろというのはわかるけど、これから同盟を結ぶような相手を敵視するのはどうなのだろうか。そんなにエルフが信用できない連中であれば同盟が結べたところで、背後から刺されそうな剣呑さだ。


 しかし、ロゼは一貫して警戒し続けていた。まあ、ロゼが安心できるのであれば、それが一番なのだろう。


 俺は落ち着くために目を瞑ってから、空間ポーチから必要な物だけを取り出した。


「じゃあ、ロゼが部屋を調べてる間に俺は風呂でも済ませておくよ」


「ふむ。良い判断じゃ。妾らの前にその身で様子見をするのじゃな。良い心がけじゃな」


「もういいや。ほら、俺が毒味とかなんとか終わらせとくから、その後にどうぞ気ままにお楽しみください。お嬢様」


「ふむ。良い働きじゃ。せいぜい死ぬでないぞ」


 そう言って手を振るロゼに絶妙な気持ちになりながらも、エルフの宿という好奇心に負けてから俺は部屋の扉を開けていた。



 まず部屋を出て向かったのは大浴場。受け付けの左側の廊下を真っ直ぐ進んで一時して見えてきた暖簾をくぐって脱衣所へ。やたらと自然豊かな脱衣所で、衣服を置くのはなんと丈の低い木の枝の上。若干の申し訳なさが胸をじっとりと締めつけていたけれど、衣服を脱いで風呂へ向かう。


「ふーん。風呂って言ったらスミュレバレーを思い出すけど、それよりも自然自然してるな」


 峡谷都市スミュレバレーでは眼前に岩肌という自然そのものな風呂だったが、こっちはまたひと味違う。風呂に花弁だの葉っぱだのが浮かんでいて、頭上には巨大な木の枝が空を覆うように手を伸ばしている。


 美しさのあまり息をのむなんて言うけれど、今の俺は逆に何度も呼吸を繰り返していた。胸に満たされる空気が気持ち良かったからだ。


 濁った緑色のお湯を桶に汲んでから体を洗う。それほど温度は高くないようで、むしろ温いぐらいだった。


 体を洗ってからお湯へ。やはり温度は低めだけれど体の内側を温めるような浸透する熱で、温度以上に体がほぐれていく。


「ふぅー。はぁ。こんな豪華な風呂独り占めなんてなんかちょっと悪い気がするなぁ」


 俺たちとエルフを接触させないためとは言え、これだけのものを俺たちのために準備してくれていると思うと少し肩身が狭い。もう少し堂々としていればいいのだろうが、俺は特級冒険者とは名ばかりの貧乏冒険者。どうしてもこういうのには慣れない。


 もう少し人がいてくれたらなぁ。


 お湯を楽しみたいところだったが、どこか居心地が悪くて、気を紛らわすために空間魔法の練習をする。


 目を瞑っても使える『ゲート』。そして、いまだに移動に使えない『転移』。


「物は動かせるんだけどなー。まだ、動くものはちょっとな」


 動くもの。例えば人間とか。試していないだけではあるが。


 深々と考えていて気持ちが沈みかけたところで頭をお湯につける。折角の風呂なのだ。悩むのはなしだ。楽しみたい。


「うぉぉぉ!!」


 意識を他に向けるために、調子にのって控え目に泳ぐ。誰も見ていないし迷惑もかけないしいいだろう。


「やりたいほうだーい。だーい? いっ!?」


 あっ? 今……。


 俺は立ち上がって振り返る。足先に何やら柔らかい感触があったのだ。


 石か? いや、石じゃない。足元の不確かな水中に石を置いたりしないだろうし、そもそも柔らかかった。じゃあなんだ? 生き物? えっ?


 恐る恐るその辺りに近寄っていく。乳白色で上から影は確認できない。水中を手探りで進んでいく。そして、お尻ぐらいのまでの深さのところでそれに手が触れた。やはり柔らかい。それに大きい。


 ブクブク。


「うおっ!?」


 急に水中から泡が浮かんできた。驚いて大きく退くと、泡の出ていたところから……。


 プカプカ。


「ひ、人だぁぁーー!!」


 浮かんできたのはエルフの白い背中だ。


 えーと。今は俺たち人間だけの入浴時間。そして、今この大浴場には俺しかいなかったと。で? 目の前には俺がここに入る前からずっと風呂に沈んでいたであろうエルフがプカプカと気楽に浮かんでいると。うんうん。


「大丈夫ですかぁぁぁ!!」


 死ぬな!! 死なないでくれ!! いや、死んでないでくれ!! 死んでたら大変なことになる! 無罪の罪で監獄だ! 同盟の前に犯罪者だ!!


 必死にお湯を掻き分けて、そのエルフの元まで。泡が出ていない。さっきのが最後の呼吸だったりなどと考えてしまうが、不安は捨て去ってエルフを引っ張りあげる。


「うおぉ!! 大丈夫ですかっ! ……あっ」


「ブクブク。んー? なんじゃ、気持ち良く寝ておったのにー」


 年相応に瞼の垂れた目。大きな皺の目立つ顔。そして、このボケた感じ。


「何で沈んでるんですか! ベルさん!!」


「んー。おー、久しぶりじゃ、久しぶりじゃ。……誰じゃっけ」


「アイトですよ! 昨日案内してくれたでしょ!!」


 今しがた溺死しかけていたのはこのエルフの国セザレインで最初のほうに出会った恩人ベルだった。けれど、なぜこんな所にいるのか。いや、そもそも何で溺れかけていたのか。というか、何分息してなかったんだろうか。


 混乱する頭の中、結果選ばれた質問は……


「何で生きてんの?」


「老人に失礼じゃー。最近の若者は」


「最近の若者じゃなくても気になると思いますよ!? 誰もいないと思ってた風呂の中からおじさんが浮かんできたんだから」


 感情を吐き出すように水面を叩く。それを聞いているのかわからないベルがヘラヘラと笑って流す。


 そもそもこの場所は高級宿の浴場。しかも、エルフの店主から入浴の時間が指定されている状態だ。そんなある意味、普通のエルフにとっては難攻不落の牙城と化しているここに、あろうかとか沈み続けていたベル。どうなっているんだろうか。


「ちなみにいつからここにいた感じ?」


「うーん。昨日からの記憶がー」


「生きててくれてありがとう。そして、サルメから絶対に離れないようにしてくれ」


 いつでも死んじゃいそうだから!


 俺はベルの手を引いて風呂の浅い所まで向かって、縁の岩に二人並んで座る。上から微かに風が流れ込んできて花弁と葉が舞っていた。


「で、ベルさんは何でこんなところに?」


 まともな答えは返ってこないとは思っていたけれど訊いた。けれど、珍しいことに会話になるような返しがやってくる。


「ここの宿は確かに高級ではあるが、湯自体はそこまで高価ではない。一般エルフもよくこの湯には訪れるものじゃ」


「なるほど。で、風呂に入りに来てたのか。サルメは?」


「サルメには内緒じゃ。それにサルメは家以外で風呂には入らせられんからな」


 ん? サルメが入りたがらないじゃなくて『入らせられない』?


 何かしらの理由がありそうな言い回しだったが、ボケた雰囲気じゃないベルの様子が訊くなと言っているようで口をつぐむ。


「まあ、その話はいいか。でも、ちょうどよかったですよ。貸し切りだったけど、独り占めするのも悪い気分だったので」


「うーむ。そうじゃなぁ。わしもこうして話し相手がおるのは喜ばしい。老人の楽しみなど雑談ぐらいしかないしなぁ。どうじゃ? この国は?」


「うーん。景色とか好きなものは多いですよ」


「エルフは?」


 こちらの言葉の裏を見透かしたように遠慮なくベルが訊いてくる。それに俺はたじろぎながらも、うまく隠せる気がしなくて、ほんの少しだけ本心を表に出した。


「嫌おうなんてしていないですけど、嫌われてるんだなぁとは思いましたね」


「まあ、当然じゃろうな。昔と今とでは違うからなぁ」


「どんな風に?」


 老人あるあるの「昔は良かった~」の話かとも思ったけれど、暇だったので話に触れてあげた。


「一世代前の国王はまだ外交的だった。エルフとしての誇りはあるものの、表だって他種族を突き放したりはしなかった。しかし、今の国王トリスト様は、徹底的なまでに他種族を排除しておる。入国そのものもじゃが、その情報さえも操り、全国民の他種族への常識を変え拒絶するように仕向けた」


「……だから、エルフのみんなからの視線が鋭かったのか」


 人間とエルフとの単純な不仲が原因と思っていたが、どうやら仲が悪いだけの認識では間違えのようだ。


「もちろん、過去に戦争などもあった。しかし、エルフと人間との戦争は現魔王が誕生する以前の話。数百年前のこと。長寿のエルフであっても色褪せていく。感情が移り変わるには十分すぎる時間じゃ」


「今のこの状態は現国王が原因ってことですか?」


 この国の根幹に関わりそうなことを訊いた。けれどベルは否定も肯定もせず遠くを見ていた。

 

「のう、人間のアイトよ。国王や国が、他種族を敵と常識としたのであれば、それに従っているエルフ国民全ては本心で他種族を嫌っているのであろうか?」


 エルフ一人一人の本心と国の方針。その善悪の判断。


 ボケているとは到底思えないやり取りで、俺はベルへの評価を改める。聞き流すことはできない。適当に相づちを打つことも。誠意で答えるのが俺にできる最善だと気づいた。


「違うと思いますよ。何となく怖いからと、国からそう言われているから嫌っている。それだけじゃないですかね。何となくエルフたちの視線はそんな風にも感じましたよ」


「そうじゃな。正しい。しかしそれでも、何となくであろうとも、人間を拒絶しなければ悪となる。それが現エルフ王国。純血主義のありかた」


「……」


 真面目な眼差しを向けるベルに言葉が瞬時には返せなかった。


 確かに国の考え方があるかもしれない。けれど、俺にはその考え方がわからない。拒絶することになんの意味がある。身を守るため? 確かに人間に奴隷にされた過去があったかもしれない。けれど今は? 違う。違う筈だ。


 トリストの姿が浮かぶ。なぜそこまで他種族を嫌うのか。単にエルフの威厳の問題なのか。それとも何かしらの別の理由があるのか。


「種族を跨いで絆を結ぶ。それはこの国では悪。なぜならこの国の常識に背くから」


「間違ってるでしょう。そんなの……」


「そう気づく者は多い。しかし、抵抗できる者は少ない。エルフにとってはこの国が全て。外へ出て生きる術を知らぬからのう」


 ベルの瞳を覗く。何でこんな話を俺にしてくれているのか。それがわからなかったからその瞳からせめて感情の欠片でも拾いたかったのだ。


 分厚い瞼の下の瞳。俺を見ているわけではない。温泉の美しい情景を写しているわけでもない。ただ暗い。暗い緑の瞳で形のない何かを追っている。


「君は強い。他種族ともわかりあえる君はな」


「俺はそんなんじゃ……」


「私は弱い。君たちの何倍も生きてきてもその勇気が持てないから」


 ふらりと立ち上がろうとするベルの手首を掴んでいた。思っていたよりもしっかりとした手首だったが、その真の部分弱さを俺の掌は感じ取っていた。


「ベルさんが強いかなんてほとんど他人の俺から言えることじゃないですけど、ベルさんは優しい人です。俺たちを案内してくれた。エルフの見えないルールを横切って。だから……」


 あー、何だこの感情。ボケた老人と会話をしている筈。それなのになぜこんなにざわつくのだろう。


「あんまり自分を責めないでください。俺は何も知らないですけど、エルフの優しさの一部を知ってます。ベルさんの優しさも」


「……私が優しいか。ふむふむ……」


「だから!!」


「おおっ? 何の話をしておったか?」


 へっ?


 唐突なベルの変化に俺の感情が置いていかれて硬直する。今のはもしかして本当にただの老人の与太話だったとか……。いやいや、そんなぁー。


「そうじゃった! 今日の夕飯はカボチャパイじゃった! サルメに作ってやらんと。ほれ、アイト手を離さんかっ」


「あー、もう! これは本当にボケてるな!! それでいいな!!」


 感情が上手く整理できなかったけれど、ベルのボケに真剣に向き合うの難しくて、俺はテンション元に戻すように声を張り上げて手を離した。するとベルは小さい歩幅でテクテクと歩いていく。そして、出口の前に立って振り返る。


 何だ? 今度はあれか? 「おまえさん誰じゃっけ」か?


「助言じゃ。『転移』に重要なのは自分を知ること。己の姿形知り、性格や趣向を知れば、自ずと自身の『転移』に必要な範囲を定めることができる」


 はっ?


 一瞬何を言っているかわからなかった。脈絡がなかったからだ。けれど、俺は風呂に入りながら『転移』の練習をしていたのを思い出した。ベルはあれを見ていたのだ。


「ちょっと、待った! ベルさん!!」


 俺は咄嗟に立ち上がって駆け出す。床に滑って転ぶ危険性もあったが関係ない。今、知らなくてはならない。


「さてさて。狭間を越えてまた会おう」


「ちょっ……」


 聞いたことのある空間魔法使い同士の挨拶のあと、パタンとベルが扉を閉じた。俺は急いで追いかけようと扉を開けたが、その脱衣所には誰の姿もなかった。


 空間魔法。しかも、『転移』まで使えるエルフ。


 頭を過ったのはフェンデルの師匠。最上の空間魔法使いを育てた人物。ベルがもしかしたらと思ったけれど……。


「ほんとに何者なんだろう。ベルさん」


 そこにないベルの姿を思い浮かべ悩む。湯から出ているのになぜかその時は肌寒いなんて感じずに、むしろ熱いほど血が滾っていた。


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