僕はビンボー道を極めて幸せになりました!
十一
うどんの麺一本一本をゆっくりとすすり味わって食べる。かけうどん一杯を四十分かけて食べられる喜び…。毎日、クソ忙しいサラリーマンには絶対に真似できないビンボー道の食の技法である。時間の神様は、悠久の時間の流れにプカプカと乗っている者にこそ微笑んでくれるのだ。
毎日の日常生活でさえ、極上の楽しみに変換してしまうためには、物事をシンプルにとらえる必要がある。言い換えれば、人・モノ・金・情報・時間の断捨離の推進である。
そしてビンボー道における断捨離では、人にまで踏み込み、シンプルな人間関係を構築していく。
要するに、時間ともに(これまでに蓄積された)人間関係も変化すると考えて、不要になった人間(関係)を廃棄処分したり、不活発な人間(関係)をもう一度、活性化させたりして、人間関係の新陳代謝を促すのである。例えば、宇宙ゴミ問題が注目されている。インターネット上の広くて浅い人間関係の世界では、しばしばこの「宇宙ゴミ」にも似た人間関係が成立している。大昔に交流会か何かの集まりで知り合った人とSNS上でつながって、その人との人間関係に発展の見込みがないのに、ずっと関係が続いているとすれば、宇宙ゴミが宇宙空間を意味なく半永久的に漂うかのように、その人間関係はインターネット空間をプカプカと何の意味もなくずっと漂い続け、無駄につながり続けることになる。こういった残念なケースに対しては、インターネット上のマイルールを設定しておき、マイルールに抵触ないし違反したところから人間関係をバッサバッサと切り捨てるのがよい。マイルールは、これまでに親しかった友人知人にも適用されるルールであり、人間関係を効率よく断捨離し、人間関係を再構築するための第一歩となる。
ルール(基準)は非常に便利で、自分の気持ちや感情とは関係なく、サクッと行動に移せる。特に、人間の感情が邪魔して大きな障壁になる場合に、威力を発揮する。ルールは、戦略的撤退に必要不可欠なツールである。
不要な人間関係から発生するコストは計り知れない。意味のない交流会や飲み会、無駄な冠婚葬祭への参加、果てはお金の貸し借りと来る。無意味で無駄な人間関係を徹底的にカットして、自分の「時間泥棒」を徹底的に排除し、フランス人並みに昼食に二時間ぐらいかけて食べられるだけの金銭的かつ時間的余裕をつくろう。
ビンボー道の見地からは、定期的にあなたの周囲の人間関係を検証し、毎年、人間関係の三十パーセント以上を入れ替えることを提案したい。人間関係がスッキリすると、どうでもよい人間関係に悩まされる「精神的苦痛」からも解放されて、いつもニコニコ顔でラーメンなんかを昼食に食べることができる。




