旅の記録
東京備忘録
山手線ゲームの山手線
続いていく白い壁、上るエスカレータに動くエスカレータ
何も構造がわからない駅
広くて電子的
十数個あるのにまったく空いていないロッカー
アナウンスが言うまま乗り降りし、看板を信じて辿り着く
私の前を走る子供が言った、ここ小さい頃に来たことがあるな
私が生まれて初めて降り立った地を、懐かしむ子もいるのだ
知ってるカフェに入りがち
誰もが知ってる土産を買いがち
人が多い、と繰り返し、来た道を戻っては帰れない
どのドラックストアだか、目印になりはしない
これどこどこまで行きますか?
携帯を弄っているおじさん、顔を上げる
それ遅いよ?
帰れればいいのだ
座りたいのだ
寝たり起きたり、運試しで買ったランダムのお菓子を開封したりして
あっという間に見知った場所へ
そんなこんな
東京の2パーセントくらいは味わえた二日間