鉄拳修道女 カトリーナ・フォン・ブラウツヴァイク (二十九)~冒険者~
そろそろナンバーだけではわからなくなってきたので申し訳程度に副題を追加。
いつまで続くかはわかりませんけれども(笑)。
ズズズズズズズズズズズ
ドドドドドーーーーーーンン
「む?」
遠方からの音に耳を澄ますカトリーナ・フォン・ブラウツヴァイク。
「地響き、か?」
ノルベルト・グリモワールも遠方から伝わる、地震のような振動と音の波に気がつく。
アルクスネに向けて脚を進めて二週間。ウルプクス山脈を避けるように東進、大小様々な町を通り、ウルプクス山脈とアルパタカ山脈に挟まれるように発展した交通の要衝、ヴィーディナンを過ぎたあたりのこと。
ヴィーディナンは古代ガロマン帝国時代から続く古い都市であり、神聖ガロマン帝国の時代にあっても十字軍遠征に出立する際にダナーン川を用いた物資の集積所として使われた大きな都市であり、十字軍の当初の熱狂は衰えたもののその恩恵によって大いに発展していた。地中海性気候と大陸の気候が交わる地点で、非常に穏やかな気候で過ごしやすい都市であった。
そのヴィーディナンを北に進んだ、森林地帯を抜けるように伸びる街道を進んでいた時のことだ。
「戦闘、の音のようだね」
ケット・シーのニーモ。
「まだまだ遠方だろうにここまで音が飛んでくるとか、どこぞの誰かじゃあるまいし」
音の伝わり方からして、かなりの遠方から発せられているのであろう。リリクル・フォン・プロンゾが、馬車にふんぞり返っているグナクトを見る。
「………うるさい」
不機嫌そうに返すグナクト。
グナクトとジョヴィルリッヒの激戦は教皇領の人々を驚愕せしめるものであり、ガロマン教皇グレゴッグス九世をして慌てて宮殿の警備にあたっていた天鋼聖拳の門弟を急派するものであったからだ。
事の真相を知ったグレゴッグスの嚇怒たるや、情報を伝えに戻った門弟の胃に穴を開けたほどである。
叱責の使者が急派されたものの、もてる実力を完全燃焼させて奮闘するジョヴィルリッヒとグナクトを諫制できるものなどこの地上にはおらず、夕刻には到着した使者がようやく目的の叱責の任を果たした時にはすでに深夜だったことも、グレゴッグスの怒りの炎に油を注ぐことにもなったわけではあるが。
なにせ、グナクトが亜人海賊を相手に完勝、完封で叩き潰したことは、優れた情報網を持つものなら知らぬ話ではなかったのであり、そのグナクトは新興の貴族プロンゾの雄。ディルツ騎士団総長レオポルト・フォン・シュターディオンの肝いりによって、神聖ガロマン帝国皇帝フリーデルン二世の特別な配慮があった超越の戦士。
そのグナクトと伯仲の実力をもつジョヴィルリッヒの存在は、皇帝対教皇という図式にあって欠かすわけにはいかない駒であり皇帝対教皇間で本当に一大決戦となってしまった時、そのグナクトを阻止できる唯一の存在であろうジョヴィルリッヒこそ、教皇領の警護は盤石であるという証明だからだ。よってグレゴッグスも本気で懲罰することもできない、ということも不機嫌の種にもなっていたのであった。もちろん、ジョヴィルリッヒを本気で排斥しようなどという気はさらさらないとはいえ、世襲枢機卿という羨望、嫉妬の的にもなる立場の者のもたらした騒動に、神経を尖らせねばならなかった、というわけである。
もっとも、一番の被害者は奥方であるセシリーニであったが。
門弟用の家屋や訓練場の一部が破損、あるいは吹き飛び、その被害の把握に、教皇からの使者の慰労。平身低頭しながらも満足げなジョヴィルリッヒの隣でセシリーニがどれほど気をもんだことか。敷衍の段階にまでいたりつつある自身の研究を根幹から消し去られる恐れもあったのだから無理もない。
「モンスターの戦闘ですかね」
ミハエルが予想する。
遠方にまで轟く音、となれば大質量の生物が戦っている、と想像するのは難くない。
すんすん、と鼻を鳴らすミミクル。
「焦げ臭い?」
ぽつりとつぶやいた、その時。
ゴゴゴゴゴゴォォーーーッッ!
「うわ!」
フランコ・ビニデンが悲鳴をあげる。他のものは悲鳴こそあげなかったものの空を焦がすような火炎の渦に憮然(茫然自失と同義)となった。
「ドラゴンブレスだ!」
いち早くニーモが叫ぶ。強烈な熱風が発生する中、慌てて遮蔽の風を発生させる。
森林を舐めるように空を走ったのは強烈な火炎。静かな森林地帯に、一気に猛火が発生し強力な熱波に一行は襲われた。後ろで馬車を御していたビーククト・ブロンゾが騒ぎ出す馬を慌てて制す。他の者たちも、自分の騎乗する馬をなだめるのに一苦労だった。いくら戦闘用に訓練されているとはいえ、強烈な火炎が走り抜けて恐慌状態に陥ってしまったのだ。
「ドラゴンだと!」
俄然色めき出すカトリーナ。
「まずいぞ、ミハエル! この猛火、周囲に拡散する! みんな仲良く蒸し焼きになるぞ!」
森林火災の恐ろしさを子供の頃から叩き込まれたプロンゾ人たるリリクルが叫ぶ。
「一気に走り抜けて、この森林地帯を抜けられるのか!?」
ノルベルトが遠方に目を凝らす。森林地帯は容易に終わりそうには見えない。このままでは、急遽発生した猛火に森林全土がたちまち火の海になるのは誰の目にも明らかだった。
「この火力、並の火竜にできることではない、討伐は容易じゃないよ! 火を消すのが先だ! ミミ手伝って!」
ニーモの詠唱に、ミミクルも唱えるべき呪文が分かった。
「うん! 積み重なりし万年の凍土、止むことなき永遠の吹雪、神々の世界にありし天上の恵みをいま一時だけ我がもとに届け給え! 四大風神が一柱、北風神ボレアース様に願います! ――――四絶下零澪!」
一人と一柱の吹雪の如き魔法が猛火と化した森林を覆う。真冬のような曇天があたりに発生し、みるみる猛吹雪を撒き散らす。
轟々と燃焼を始めた森林も、その火力と熱量を奪われ急速に鎮火してゆく。大火事に大吹雪と、初夏の穏やかなはずの森林もとんだ災難だが、消し炭になるよりはましと思うほかはない。
「ふい、一安心だ」
「ちょうど竜革の素材を欲しておったところよ。一刀で仕留めてくれるわ!」
ノルベルトの安堵のため息。そして森林火災の鎮火を待たず、いつの間に着込んだのか竜革甲冑に身を包んで馬車から飛び出すグナクト。三メートルの巨体が乗れるような馬などさすがにレオポルトもフリーデルン二世も準備のしようがなかったからビーククトの御する馬車に揺られていたのだが、凶悪なドラゴンがいるであろうに普通の狩りに出向くかのように走り出す。馬車に転がしていた炎熱剣もたちまちのうちに白炎の輝きを帯び始めていた。
「おいおい、グナクトの旦那正気かよっ、ドラゴン相手とやりあう気か!? と、とりあえず俺達もいくぞミハエル!」
「はい! 全員続け!」
グナクトの疾走に遅れじと走り出すミハエルたち。
ドラゴンでも最下級といえる火竜でも普通の人間からすれば十二分に脅威だが、ニーモがいうには火竜をしのぐという。そんな強力なモンスター相手にこの少人数で挑むなど本来なら無謀もいいところだが、しかし、あのグナクトならば、という期待があった。
「どんどん魔法使いとして腕を上げるな。ミミ」
「えへへ」
ドラゴンブレスに薙ぎ払われ、甚大な被害を出すところであった森林の火災をただちに止めたニーモとミミクルの手際に、馬から降りたカトリーナが褒める。頭をなでられ、満更でもなさ気なミミクル。
「ではいってくる。ミミもすぐに追いつくのだぞ」
「うん。無茶しちゃだめだよ」
「それこそ、誰に言うておるか、だ」
にっ、と笑ったカトリーナ。馬にくくりつけられていたミスリル・ナックルを外し、たたっ、と駆けた次の瞬間、その身に天使を宿し空高く飛翔する。
「ビーククトは馬車が燃えぬようニーモ様とミミの側におれ!」
「はっ」
リリクルが御者となっていたビーククトに命を下し、それ以外の者は森林街道を駆けた。馬車はビーククトの御す他にも従卒の操る馬車が数台ある。いくらニーモとミミクルが頑張って森林火災をとどめても、その大本を絶たねば意味がない。
懸命に馬を走らせる一行、と、その時。
巨大な羽を羽ばたかせて上昇し巨体を晒すドラゴン。
「ファイアドレイク!」
カトリーナが叫ぶ。
ファイアドレイク。火属性の龍種でも中級位にあるドラゴン。
多くは暗黒大陸におり、マグマが渦巻くような火山帯に生息する。火竜と違い大空を自由に飛翔しこうして地中海を越えて飛んでくることもある。口に入るものなら何でも食べる獰猛な龍で、当然、人間などは一飲みだ。
資産に余裕のある者なら誰でも一冊はもっていると思われる『怪生物見聞録』によると、マグマの熱がないと卵が孵らないとか、マグマをゆりかごに子供が育つとか、マグマを食べて大きくなる、などと記述があるがどれも眉唾物である。大昔ならともかく、もはや人跡未踏の世界となった暗黒大陸に生育する巨大生物の生態を見聞したものがいるとは思えないからだ。他のモンスターの記述も信憑性の疑わしいものが多い書籍である。
だが、これだけははっきりしている。
暗黒大陸に生育しているからには亜人などを食べることはあるのであろうが、こうして気まぐれに海を越えて、人間を食べ人の肉の味を覚えた龍は、その後好んで人を襲う。
大空を翔る巨大な龍からすれば、地を這う人間なぞ木になっている果実に等しい。自由自在に貪り食う。
しかし当然、人の世界に頻繁に現れる龍は恐ろしい相手だが、人の多く住む町に頻繁に出没することによって、征伐しやすくなることも事実。しかも、ファイアドレイクの弱点は冷気。強い力を持った魔法使いがいないとやっかいな相手だが。
にやり、と笑うカトリーナ。
「相手が悪かったな」
こちらにはその強力は魔法使いが一人と一柱、控えているのだ。しかも、眼下には炎熱剣を肩にかついで馬より早く疾駆するグナクトが見える。炎属性の龍に炎熱剣はさほどのダメージにはならないだろうが、グナクトにはいささかの瑕疵にもなるまい。カトリーナといえど、あの炎熱剣をもったグナクトを相手にはしたくない、と思う。本気を出したジョヴィルリッヒを向こうに回して一歩も引かないような化け物だ。カトリーナといえど勝負になるかどうか。そんな化け物がドラゴンを襲おうとしている。ファイアドレイクとグナクトと、どちらがより凶悪な化け物か、と言わねばなるまい。
さらに、空を自由に飛んで強襲するつもりなのだろうが、空を自在に舞うものがここにいるのだ。
見ればファイアドレイクの体長は15メートルほど。翼長も15~20メートル。翼幅で言うなら35~50メートル。頭の大きさだけでも4~5メートルはある。実に巨大で獰猛な面構えだが、巨大な分機敏さに欠ける。
どれほど強烈なブレスを吐こうと、当たらなければ良いだけのことだ。
「つみだ」
まずはその翼をぶちぬいてやる――――。
空高く飛翔し、さらにその上から襲い掛からんとするカトリーナ。
だが。
肌を刺すような異質な感覚に襲われ、動きを止めた、次の瞬間。
ドシャドドシャアアァーーッッ!!
「何ッ!?」
地上より発射された氷柱がドラゴンの翼を貫いたのだ!
いく本もの大きな氷柱が地上より生み出され、まっすぐにドラゴン目がけ発射。直撃を受けたドラゴンが翼を傷つけられ、また体にも浴び、地上に叩き付けられたのであった。
肌を刺すような感覚は周囲の気温が一気に下がったためだろう。もし、あのままドラゴンめがけて襲い掛かっていれば、自分もあの氷柱に巻き込まれていたかもしれないと思い、ぞっとするカトリーナ。
だが、ニーモやミミクルの仕業ではない。ちょっと離れたが、まだ吹雪の魔法を駆使し鎮火に努めているのが見えるからだ。
そうか、先ほどの轟音は――――。
「………先客がいたということか」
考えてみれば当然だ。
何者かと戦っておらねば、あのような轟音を周囲にとどろかすはずがないからだ。改めて眼下に視線を投ずれば、五人ほどの人影が見えた。
「ム」
ようやく森を抜け、眼前にドラゴンを捉えたグナクト、しかし、強力な魔法を受け、地上に叩き付けられたのもその目で見ていた。降りてきたカトリーナの巻き起こす砂煙に目を細め、事態の推移を見守る。
森の先は平原だった、だが、すでにファイアドレイクとの戦闘の影響か、ブレスで焼き払われガラス状になって余熱を発する地面が何箇所もあるし、えぐられクレーターのような大穴を明けている箇所もあった。
地面にたたきつけられ、目を回したであろうファイアドレイク、だが、自分を傷つけた者に対して怒りの目を向け、威嚇の咆哮を放つ。
グルゥゥガァルルアアアアアアァァーーーッッ!!
生まれて初めてファイアドレイクの咆哮の直撃を浴びたカトリーナ。これが生物の発するものか、と慄然とする。
目の前にあるファイアドレイクははるかに上位の存在なのだと、体の奥底から警告を鳴らすのだ。それも、ほとんど半狂乱で。
逃げろ――――と。
喰われるぞ――――と。
これを、恐怖というのであろう、とどこか無意識に他人事のように思うカトリーナ。
あの、コボルド・ロード、ヴォルゴノーゴとの戦闘でも感じたが、それよりもはるかに強烈に、体の奥底より沸き起こってくる感覚に、ミスリル・ナックルを握り締める両の手が震えているのを自覚する。しかもそれは治まる気配もなく、全身にまでひろまっていた。武者震いなどではない。本当の恐怖に、体が震えているのだ。
自身の体の変調に信じられない思いで立ち尽くす。
「………怖気か。咆哮は慣れぬものを萎縮させる。しっかりせんか」
バシッ、とカトリーナの背中をたたくグナクト。
「けほっ、そ、そうか、奴に化かされていたか。すまない、助かった」
本人は軽くやったつもりだろうが、一瞬、息が止まったカトリーナである。
並みのものが到底たどりつけぬレベルで鍛錬していたカトリーナが息を詰まらせてしまったことにも驚いたが、それよりもドラゴンの咆哮にそんな効果があったとは、とそちらにも驚く。だが、ドラゴンに感じていた恐怖がずいぶん軽減されたのを感じた。
「フン。慣れよ、慣れ。お前ならすぐ慣れる」
「………ああ、そのつもりだ」
なるほど、咆哮によって弱い生き物を硬直させ、わんぐりとかじりつくのか。意外とドラゴンもからめ手を使ってくるのか、と学ぶ。
「おおい、お二人さんよ、どうなった!?」
そこに、ノルベルトやミハエルらが追いつく。
「どうもこうもない。先客がいて手が出せん」
「ふむ、………ありゃ、冒険者か」
ノルベルトが目を見張って言う。
ファイアドレイクは巨体に、それでも衰えぬエネルギーをみなぎらせ今まさに五人に襲い掛かるところであった。鋼の武器でも傷一つつけられそうにない龍鱗にびっしりと覆われ、しかも四肢はジョヴィルリッヒをも唸らせそうなほど躍動する筋肉の塊。こんなでたらめな存在に睨まれただけで普通の生物なら生の執着を放棄する。
もし、あの咆哮が自分に向いていたら、と思うとカトリーナとて冷や汗が止まらない。
しかし、そのファイアドレイクが進む先の人物たちには恐怖など微塵も感じていないようだった。
一人は強大な、タワー・シールドをさらに強化したような盾で防ぎ、反対の手で巨大な槍を構えドラゴンを牽制していた。また一人は銀に輝く、恐らくミスリルだろう、鎖帷子に身を包んだ戦士がドラゴンの横合いから斧を叩き込む。後ろに下がったローブをまとったものは魔法使いだろう、先ほどの氷柱はこの者の仕業か、さらにその後ろには神官服を着たものがおり、回復役と思われた。
その四人の他に、一段と華麗な甲冑に身を包んだものがいた。
ミスリルの板金鎧を着たもの。恐らくリーダー。その者がひときわきらめきを発する剣を巧みに操り闘っていた。
「なるほど、冒険者か」
「ああ」
ノルベルトのつぶやきに、カトリーナもあの五人が何者か腑に落ちた。ユーロペタで最も発展したガラタリアともなれば冒険者がうろうろすることも多いが、冒険者に知己はいなかったからだ。よもやここまで強者であったとは、とカトリーナも興味深くその戦いの趨勢を見守るのであった。
冒険者。
この世界に広く生息し、広範囲に行動するドラゴンなど、巨大なモンスターを専門的に狩る人々のことを言う。人跡未踏の地や史跡を踏破し、先の『怪生物見聞録』を著述するのも冒険者だ。他にも、宗教的な原典を探し求めるものも冒険者であり、平たく言えば、ディルツ騎士団総長レオポルトも神聖ガロマン皇帝やガロマン教皇の庇護を求めて政治的に活動するなど、無頼漢の集団であったディルツ騎士団を堂々たる地位に押し上げたわけで、政治的冒険者、と見てもおかしくはない。
多くは、腕に自信のある傭兵がなるが、中には戦闘狂の貴族や、継承順位の低い王族が金に物を言わせて装備を整え冒険者になることもある。
傭兵とは、十把一絡げに言ってしまえば野盗や盗賊の一種だが、金をもらって好んで戦争に参加する集団を言う。契約関係を振りかざしわがまま勝手を言って言うことを聞かない貴族より遥かに使いやすいと、戦争がおこるたびに各王家から雇用されるがその性質上金さえ貰えれば誰が主でも構わない、つまり、払う金額が高い側に簡単に寝返ることも多い。しかも、護衛すべき町や村を襲うこともあるやっかいな存在だ。
雇用にあぶれた農家の次男、三男以下の者や、貧乏貴族、騎士未満の紳士階級や地主、自家の証明たる紋章をもてない黒騎士などが流れ流れて傭兵になる。フリーランス、という言葉も、雇用関係のない槍兵、という意味であり傭兵を指す。プロンゾの戦士が将来的に想定するのもこの傭兵だ。戦争で常に強力な力を発揮する戦力ともなればどの王家も高い金をだすであろうからだ。
その傭兵の中から、さらに腕に自信がある、名声や戦闘を好む強者がなるのが冒険者であり、モンスターを狩って得られる材料を売ったり、モンスターから町や村を守って金を得たりする。
当たり前のことだが、強者以外になれるものではない。
「横槍は、まずいか?」
「まずいな。向こうから救援要請もなしに手を出したら敵対行動とみなされる」
「………で、あるか」
せっかく得難き獲物を見つけたと勇躍して走ってきたグナクトだったが、さすがに横取りとみなされかねない行動には出られない。
まして向こうは冒険者。
現に、ファイアドレイクを、たった五人で翻弄しているのだ。
こちらも、グナクト、カトリーナ、ミハエル、ミミクルにニーモの四人と一柱ならファイアドレイクを討伐可能かも知れないが、向こうとは練度がまるで違う。いやいや、ファイアドレイクもろとも冒険者もぶち殺してしまえ、など冗談でも言えないだけの実力を持っているのは一瞥で理解できたからだ。冒険者たちは完璧なまでのチームワークで巨大なドラゴンを翻弄しており、どれほどの激戦をくぐり抜けてきたのか計り知れないのだ。敵対した瞬間、どんな恐ろしいことが待っているか。
彼らにできることは、ただ眺めることだけであった。
大盾をもった戦士が常に先頭でファイアドレイクの注意を惹き、その攻撃を凌ぐ。もし、他の戦士からの攻撃でファイアドレイクの注意がそれたら次の瞬間に手にもつ槍で攻撃する。
斧の戦士は大盾の戦士が防御役なら攻撃役。大盾の戦士が注意を引いている間に視界の外に動き回り、主に四肢に攻撃を集中させる。
魔法使いが戦士たちの間撃をついて氷柱をぶち当てる。ファイアドレイクの熱量を奪うもっとも強力な攻撃といえる。
神官が彼らのサポートだ。特に、攻撃がもっとも集中する大盾の戦士に魔法による加護を与えていた。強靭なファイアドレイクのかみ付きや切り裂き、プロンゾの大木の如き巨大な尻尾の攻撃を人の力で凌いでいられるのはこの加護によるものだろう。プロンゾバーサーカーを軽く上回りそうなファイアドレイクの強烈な一撃を受けられるなど、人の力でできるはずがない。このパーティの生命線となっているはずだ。
そして、この四人を率いているリーダーが、彼らの中でももっとも俊敏に動き回っていた。下手をすると致命的にもなりかねないファイアドレイクの強大無比な攻撃から大盾の戦士をまもり、斧の戦士とともに攻撃を行い、軽装な後方の魔法使いたちにファイアドレイクの攻撃が届かないようにする。一瞬一瞬で戦場を的確に把握し、仲間を守りながら共に戦う。並外れた統率力だった。
「これは、救援の必要はなさそうですね」
彼らの動きを見てそうつぶやくミハエル。
「五人でファイアドレイクを狩る、とかとんでもねぇ連中だな」
ガンタニ・ティーリウムが呆れたような仕草で言う。だが、本心は驚異で満ちていた。
「おこぼれにあずかれそうにないし、ほっといていくか」
「――――待て。見ろ!」
飽き性なノルベルトの声を遮るように、カトリーナが叫ぶ。
ファイアドレイクが口を開けたのだ。ブレスを吐く気だ。
ドラゴンのブレスは魔法の一種だ。
竜言語で呪文を唱え、口の前面に魔法陣を展開するのだ。そして、体内に膨大な量で貯蔵されている生命力を魔法陣に直接ぶつけるのである。その生命力が魔法陣によって転換され、ブレスとなるというわけだ。
人間の体重、体積とは比較にならないほどの圧倒的な生命力から、叩きつけるように魔法陣にエネルギーを吹き込むのだ。
その威力は脅威の一言である。
五人がブレスに備え、大盾の戦士の後ろにひとかたまりとなった。
「おいおい、燃え尽きるぞ!」
ドラゴンブレスの恐ろしさを知らぬわけでもないだろうに、とノルベルトが思わず叫ぶ。
最下級の火竜でも恐ろしい火力を誇るが、ファイアドレイクともなれば直撃を浴びれば骨すら残るまい。
冒険者の五人の攻撃に翻弄され怒りに猛り狂ったのか、何層にも魔法陣を重ねがけするファイアドレイク。もし、人の言葉で喋ったのならこういっただろう。「終わりだ!」と。
ドゥゴウワッッッ!!!
ドラゴンブレスが炸裂する。
一瞬にして森を焼き払ったほどの火力だ。しかも、今のはすべての力を振り絞るかのような強力な一撃。たとえ、あの魔法の加護を受けた大盾で直撃をふせいだとしても、マグマをも上回りそうな熱量のブレスの本流の只中にあって人の身で耐えられるはずがない。
周囲の空気は一瞬にして燃え尽き、体は数百度の熱量にさらされる。
事実、ブレスの直撃を浴びた地面がマグマ状にどろどろに融けてゆくのが見えた。
「うっぷ!」
ヨハン・ウランゲルが強烈な熱波に顔を覆った。離れた場所でこの余波だ。直撃を浴びて鉄すら残らず熔けてしまうことだろう。
「大丈夫!? カトリーナ!」
消火を終えたのか、ニーモにまたがったミミクルが飛んでくる。
「ああ、わらわたちは、無事だが」
カトリーナの視線の先にある冒険者たちは、どうであろうか。五人の冒険者の位置からもうもうと黒煙があがる。盛大に焼けているのだろうと思えた。
「やれやれ、でたらめなブレスだね」
ニーモが遮蔽の風で熱波を防ぎながら。
すでに何秒、ブレスの放射が続いているだろうか。もしかして、この地球を貫通するまで吐き続けるのではないか、と誰かが思い始めた時、ようやく、ファイアドレイクも満足したのか口を閉ざした。
肌を焼く程の灼熱の空気がなくなるのをまって飛びかかろうとするグナクト。もはや冒険者の生存を考えてもいない。しかし、そう思ったのはファイアドレイクも同じようだった。もはや後ろを振り返ることなく、傷ついた翼を広げ飛び立とうとし始める。
だが。
「何とッ!?」
燃えカスとなったと思われた黒煙が晴れた時、そこには何の損害も受けていない冒険者が現れたのであった。さすがのカトリーナも我が目を疑う光景に驚きを禁じ得ない。
「………どれほど強力な加護ですか」
驚嘆の声すら振り絞るようなバルマン・タイドゥア。
「並の力ではないね」
地面がマグマ化するほどの熱量の本流を浴びて、その余波を一切遮断するほどの結界や加護など、ニーモですら渾身の魔力を注がねば実現できないことであった。
それを人の身で成し遂げるなど、並どころの実力ではなかった。
後ろを振り返ることなく飛び立とうとしたファイアドレイクめがけて、またもや氷柱が襲い掛かる。
ミハエルたちですら驚いたのに、絶対の自信をもってブレスを放ったファイアドレイクの驚愕たるや尋常ではない。完全に油断したところを氷柱の直撃を浴びて地面に倒れ伏す。
そして、リーダーが軽やかに舞う。
大盾をジャンプ台に、高々と飛び上がったリーダーの戦士が、目を回したファイアドレイクの体に飛び乗って疾駆、脳天に剣を突き刺したのであった。
この地球上で存在する生き物で、ドラゴンの頭蓋骨ほど堅固なものはないと思われるが、その頭蓋を貫き通したのだ。恐らく、ミハエルの木剣のごときミスリル・ソードで真似はできないだろう。技量もさることながら、特殊な魔法剣だからできる仕業だろう。
断末魔のように尻尾を振り回したファイアドレイクだが、しかしすぐに事切れる。
「何だよ、結局圧勝じゃないか」
彼ら五人の冒険者からすれば、何の危なげもない討伐であったということだ。終始、ファイアドレイクを翻弄しただけだった。そう思うと、あのブレスの直撃を浴びたのも、ファイアドレイクをあざむくためだったのか、という気すらしてくる。あまりの実力差にフランコはもはや現実感がない。
マグマ状に融けてものすごい熱量を放つ地面に氷柱をぶつける魔法使い。強制的な冷却に凄まじい水蒸気が発生する中、戦場の後片付けを始める冒険者に向かってグナクトが静かに歩み始める。
「おい、親父、どうするつもりだ!?」
またもやグナクトの揺るがぬ行動力におっかなびっくりのリリクル。さすがにあの冒険者に剣を振りはしないだろうが。
「………知れたこと。竜革を買い付けにいくのよ」
「………あ、ああ、なるほどな」
討伐を終えたドラゴンはもはやただの素材でしかない。
ならば、ということだ。
確かにそうかも知れないが、戦闘後の、まだまだ余韻もあっていきり立っていそうな冒険者にのこのこ近づいていくのはさすがに気が引けた。
「おい、ミハエル、ついていってやれ」
「あ、はい」
ノルベルトがミハエルの背中を叩く。
プロンゾの前当主、といっても世間的には無名に近いだろうが、ディルツ騎士団となればさすがに世間に少しは名が通っている。話も通りやすいだろう、ということだ。しかも、グナクトはもはや武装状態。すでに剣は肩の鞘にしまっているとはいえ、のこのこ近づくのは危険にすぎる。いや、武装していなくとも見知らぬものからすれば三メートルを超す鬼のようなこの男の接近は十二分に脅威だが。
「率爾ながら、先程のお手前、見事。感服した」
リーダーと思しき男に近づくグナクト。
「どちら様かな?」
グナクトたちの存在などとっくに知っていたのだろう、いささかも警戒することなくミハエルたちを迎えるリーダーと冒険者一行。
ミスリルによる板金鎧、プレート・アーマーを軽やかに着こなしており、流麗な意匠を施して羽をあしらった、ミスリルのサーリットの面防をあげるリーダー。
その者は年齢的にはミハエルと大差ない若者であった。腰まで届くブルネットヘアを後ろに結わえている。きりっとした美男子だ。
「お邪魔してすいません。こちらは北方ユーロペタの貴族、プロンゾ方伯の前当主でグナクトさんといいまして、わたしはディルツ騎士団のアルクスネ管区を任されているミハエルと申します」
自分のことは棚に上げて、水際立った手並みでファイアドレイクを征伐した、凄腕の冒険者集団のリーダーが若者であったことに素直に驚きを隠せないミハエル。下馬し、頭を下げる。
「いえ、構いませんよ。ああ、そうですか。あなたが著名なアルクスネ管区長ですか」
少し目を丸くするリーダー。
「と、プロンゾ、方伯、とおっしゃいましたか。ああ………なるほど、ガロマン皇帝より授爵されたわけですね。そっか、高名なプロンゾの竜戦士とはあなたのことでしたか」
「………古いあだ名をよく知っておるな」
いくらミハエルが説明したとは言え、プロンゾが貴族になったのは昨日今日のことだ。それなのにすぐガロマン皇帝によって授爵されたことを見抜いた、しかも、グナクトがあだ名付きで恐れられたのは、恐れたディルツ騎士たちですら忘れるほど昔のこと。
技量もさることながら、知識量も只者ではない。
「いえいえ、わたしも戦士の端くれ、優れた戦士に憧れをもっていただけですよ。それに、辺境伯、ではなく方伯といえば神聖ガロマン帝国ですし、それにここ、ガラタリアにまでいらっしゃったということは授爵に来られたとしか思えなかったもので。ああ、申し遅れました。わたしはアルスレイド・ディ・フィエキバルドといいます。しがない冒険者パーティのまとめ役をやらされております」
にこやかに微笑み兜をとるアルスレイド。
しかし、ミハエルはしがない、といいつつもこの冒険者のリーダーであるアルスレイドから、自分と同じような貴族と同じ雰囲気を感じるのであった。
貴族と庶民では決定的に人柄に差が出るものだ。
生まれたときから伝統と格式と、統べるものとして育ってきたものと、ただ生きるために生き、支配されることになれたものとでは覆いがたい、拭いがたい差が生まれるのだ。
たとえば、庶民がその身に余るほどの資産を蓄えたとしても、金銀財宝で家や身を飾ろうとするのは卑しい己を糊塗しようとする心根の現れだ。その身になかなか宿らない威厳や風格を金で補おうとするのだ。貴族はそんな必要がまったくないから、自然と自らの地位に安住する。
その、自然と醸し出される雰囲気と、自力で作ろうとする雰囲気が、絶対にして決定的な差となるのである。
「しがないリーダーが偉そうにすいませんね。なにせ、しがない人なもんで」
「しがないしがない連呼するな、ルーシャ!」
特殊な魔力糸をこれでもかと編み込んだフードをとって魔法使いがミハエルに微笑みかける。アルスレイドより幾分か年上の妙齢の女性だった。
ふんわりと結った栗色の三つ編みを両サイドにたらし、右手に大粒の黒色ダイアをあしらった杖をもっている。他にも大小、宝石が様々にあしらわれたネックレスを首からかけていた。魔力増強用の魔道具だ。しかし、ニーモにすら匹敵するほどの強大な魔法使いには到底見えないほど、朗らかな美女だった。
「しがないのは事実ですからな」
神官服の男が酷薄そうに片頬をつりあげつつ言う。神官服は、クルダス教の司教クラスのものが纏うような上級服だ。天使から直接教えを受けたと言われる神聖な魔力糸の製法によって編み上げられたもので、邪悪な魔法や精神を跳ね返し、また纏うだけで精神が統一され正確無比な魔法を放てる。
先程のファイアドレイクの本気のブレスを防いだのも、この神聖な法衣のおかげだ。
何層にも渡って結界を張って、その中に真空の層を作ったのだ。真空によって灼熱を遮断したというわけである。
まるでデスマスクのようにのっぺりとした表情で、髪の毛はおろか、まつげもまゆげもない無毛症の男。一見すると不気味な感じだがしかし、生き生きとしたその目が何より人としての温かみを見るものに感じさせた。表情に乏しいのに、目だけは生き生きとしている、ある意味アンバランスな男だった。
「しがないリーダー万歳だ」
大盾の戦士が槍を掲げて言う。
見ると、大柄なドワーフだった。平均的なドワーフよりはるかに高身長でそれによって人と見分けがつかないのだ。しかし、バイキングヘルムをかぶった顔から伸びるおびただしい量の赤毛のヒゲが何よりドワーフとしての矜持を誇っているかのようだ。
体格も骨太そのもので、グナクトのような竜革を使った太ももまで鎧われたラメラー・アーマーを含めると恐らく体重は150キロ近くあるだろう。まさしく、このパーティの盾にふさわしい重量級の戦士だ。そうでなくてはあのドラゴンの強撃を防げないだろう。
「ははっ、しょうがないじゃん。リーダーのしがなさは隠しようのない事実だし」
斧の戦士がファイアドレイクの解体を止めて、笑いながら言う。
この斧をもった戦士も女性だった。しかも、若い。もじゃもじゃの金髪のくせ毛を無造作に切って、鉢金を巻いただけの簡単な兜に、ミスリルで編み込まれた鎖帷子に、上半身を板金鎧で守っただけの簡素な甲冑。いかにも速度重視の戦闘スタイルだ。
「お、お前らなぁ! ………ったく、あー、こんなしがない奴らですが、紹介しておきます。この魔法バカがルーシャ・モナハン、のっぺらがビルディ・ブルード、ヒゲもじゃがカタキリ・カイナナコ、斧狂人がケイト・ブランショットだ」
あまりにもなおざりな紹介に、次の瞬間。
「誰が魔法バカよ!」「誰がのっぺらであるか!」「ヒゲもじゃとは誰のことじゃ!」「剣狂人にいわれたくないよっ!」
と、メンバーからタコ殴りにあうリーダーであった。
この熟練パーティの仲間たちの距離感にうろたえる他ない、ミハエルとグナクトであった。
「いてて、本気で殴りやがって。俺はリーダーだぞ!」
「あ、気にしなくていいですよ、ってか、ミハエルさんはこんなしがないリーダーと違って素敵な方ですね」
「え、あ、あの」
魔法使い、ルーシャがアルスレイドを完璧に無視してミハエルに向き直って過剰なくらいに朗らかに微笑む。「無視すんな!」と憤慨するアルスレイドの肩に飛び乗る斧の戦士のケイト。アルスレイドの両頬を引っ張って遊んでいた。
先程、あれほどまでに鮮やかにドラゴンを討伐しておきながら、戦闘終了ともなるとまるで子供のようにはしゃぐ彼ら。
それはある意味、心の底よりの信頼関係があるからこそのはしゃぎようなのだろう。莫逆の友、逆らうことの莫い友情というが、彼らの関係性は、絶対の信頼によって成り立つ余裕なのだ。何故なら、ここまで戦闘技術に卓越した者たちの集団であるからこそ、ほんの少しのすれ違いが悲劇的状況を生むかも知れないからだ。他人から見れば過激な触れ合いも彼らにはかけがえのない瞬間なのだ。
そう考えると、ディルツ騎士団の団員といえどここまで余裕がもてるだろうか、とミハエルは彼らの関係性を素直に羨ましいと思えるのであった。軽く涙目のアルスレイドではあったが。
「あ、で、何の御用ですか?」
ケイトの手を必死に捕まえるアルスレイド。
「………竜の皮革を買い付けたいと思ってな」
さすがに、若者のじゃれ合いにはついていけないグナクト。
ミハエルにまとわりつくルーシャといい、最近の若いもんの行動はグナクトの理解の埒外だ。
「ああ、それならお好きな部位をどうぞ………でも一つ、やってほしいことがあります」
若干真面目な表情に戻るアルスレイド。
「………何だ?」
ドラゴンの皮革は非常に貴重な素材である。
どんな無茶な要求をしてくるやら、と無表情を装いつつも冷や汗をかくグナクト。
「ヴィーディナンまで運ぶのを手伝っていただければ」
………ああ。
腑に落ちるグナクトとミハエル。
たった五人でファイアドレイクを討伐してしまうような超絶な戦士といえども、運搬はできないのであった。
ビーククトさんの存在をすっかり忘れていたおっさんが前を失礼しますよ、っと。前回書き終わってそのことに気がついて慄然といたしますた(汗)。まあ、今回も顔出し程度ですけど(大汗)。
ちなみに、ヴィーディナンは、ウィーンです。
さて。
今回いろいろと妄想してみました。冒険者が出たり、ドラケン(竜の意)が出たり。巨大モンスターがいるんだからそれを専門に狩る人たちもいておかしくはないだろう、的なのりで。
モンハンとかでは数人でドラゴン狩ってますけど、わたしの中ではそんなことはありえんだろう、ということで、加護とか弱点属性の魔法とかでごまかしつつ討伐可能、ということにしております。
大体、全長15メートルの怪獣ともなると体重は最低でも100トンはあるはず。大型ダンプでも車両重量11トンとかなので、そんなものが空を飛んで襲いかかってきたら人に太刀打ちなんてできるわけがない。ダンプが走ってきて、それを大盾で防げ、とかばかじゃねぇの。って話ですね。ダンプ11000キロvs人100キロ。む~り~。
何でも、あの恐竜のTレックスの噛む力は10平方センチメートルあたり900キロじゃないか、とか。ドラケンともなればその倍はいけるだろう、となるとCDケースより少し小さい幅に2トンくらいの圧力で噛めるはず。金属の盾とか簡単にひしゃげそうですよね。
それに伴って冒険者ギルドはどうしようかと思いましたが、傭兵にギルドがないように冒険者ギルドもない方向です。
それとあと、死ぬまでには一度は使ってみたい日本語、の第二弾。
「卒爾ながら」
意味は、失礼ですが~ ってことですね。
よもや「同日の談ではない」に続いてこの言葉が使える日がこようとは。望外の喜びw
今の日本では完璧に死に絶えた言葉遣いですが、論語にも出てくる由緒正しい(?)言葉です。また、論語に出てくるのが非常に面白いシチュエーションで、子路さんが、、、、、って、興味ない??
デスヨネー。




