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第2話 俺、○○なのか?!

「……うっ、うーん。…ここは?」


 目が覚めるとそこは知らない場所だった。壁一面白で覆われて、天井にはシャンデリアのような物があった。咄嗟に「知らない天井だ。」と言いそうになったが、それを堪えて周りを見回してみた。周りを見回してみると、先程まで一緒に教室にいた5人とその前方に白い服に身を包んだジジイと同じく白い服に身を包んだ女数人がいた。5人はどうやら俺よりも早く目が覚めたようだが、まだ現状把握が出来ていないようだった。ジジイと女数人は何かあったのか知らないが、疲れているようで肩で息をしている者もいた。取り敢えず、現状把握のために俺も動かないとな。


「よぉ、お前達、今の状況少しでも分かるか?」


「あっ、詠斗。詠斗も目が覚めたんだ。ごめんね、私達も何が何だか分かってなくて。」


 答えてくれた奈々も分からないか。それに奈々も含めて全員狼狽しているようだ。この状況ではしょうがないが。となると、この状況を知っていそうな前方にいるやつらに聞くしかないか。


「おい、てめえら、ここは何処で俺達に何の用が有ってこんなことした。さっさとこの訳のわからない状況を説明しろ。」


「っ?!す、すみません、勇者様!ただ今説明します!」


「……はっ?勇者?どういうことだ?」


 何だかかなり面倒な事に巻き込まれたようだ。これはかなり疲れそうだと、もう既に内心疲れながら、俺と5人は話を聞くことにした。



~~~~~~~~~~~~~~~



「─────ということです。分かっていただけましたか?」


「えーと?つまりは、こういうことか?」


 ここは俺達が元いた世界とは別の世界、つまりは異世界であって、ここにいるジジイと女数人によって、俺達はこの異世界に召喚された。


 この異世界はグラニカといって、俺達が今いる場所はグラニカにあるラシア大陸のセイクリード王国の一室で、俺達に魔王を討ち倒してもらう為に召喚したと。


「は、はい!そうです!」


「ふーん。」


 俺達に先程説明してきた女がほっと一息つき、安堵した表情になる。それにしても勇者ねぇ、そんな面倒な事は俺はしたくないんだがな。まぁ、ラノベやゲームが好きな俺からしたらこの異世界という場所はかなり興味があることだから別に構わんが、勇者というのは面倒だな。冒険者とかになって、一人で自由気ままにこの世界を旅したいな。


「……む?6人?勇者は5人のはずじゃが?」


「あ?」


 この場に一人だけいたジジイが何か言ってるな。一体どうしたんだ?6人だか5人だか聞こえたが。


「すまぬ、勇者様。少しステータスを確認してくれないか?」


「ステータスを確認?それはどうすれば良いのですか?」


 ジジイの言葉に天馬が反応した。どうやら他のやつらも立ち直ったようだ。


「ふむ。頭の中でステータスと唱えてくれれば、自分のステータスを確認できるぞ。」


「分かりました。皆やってみよう。」


 天馬がいつも通りのリーダーシップを発揮し始めた。それにしても、ステータスねぇ。ゲームみたいだな。まぁ、俺はさっきの気になった事を聞いてみるかね。


「おい、じいさん。さっきの6人とか5人とかどういうことだ?」


「じ、じいさん…。ワシはモーラというものだ。」


「名前なんかどうでもいいから答えてくれ。」


「ど、どうでも……。まぁ、よい。さっきの6人とか5人とか言ったのは、数が合わなかったからだ。」


「数?一体何の数だ?」


「それは勇者の数じゃ。」


「ん?どういうことだ?ここにいる全員が勇者じゃないのか?」


「いや、本来は5人のはずじゃ。」


 何だと?となると、巻き込まれたやつがいるということか?それは面倒だな。奈々や凪がその巻き込まれたやつじゃなければいいが。あいつらをこんな右も左も分からない場所に置いていく何て事になると、後々絶対面倒な事になる。そんなことになるぐらいなら最初から俺が巻き込まれたやつならいいが。そうすれば、異世界冒険することができるし。


「その勇者かどうかってのは何で分かるんだ?」


「それは、この世界にある属性、どれか一つの加護があれば勇者ということじゃ。」


「属性?」


「そうじゃ、属性じゃ。この世界には6つの属性がある。」


「6つ?なら、丁度良いんじゃないか?」


「いや、確かに属性は6つあるが、その内の一つはワシら人族が扱うことが出来ん。じゃから、本来は5人のはずじゃ。」


「扱うことが出来ない?どういうことだ?」


 俺は疑問に思ったことをどんどん聞いていく。他の5人はそれを静かに聞いているようだ。


「ふむ。それはその内の一つが強大な力を持った魔族、しかも魔王になるような力を持つ者が持つことになるからじゃ。」


「何だと?それは何という属性だ?それと他に何の属性があるんだ?」


「属性は6つで1つ目が火属性。2つ目が水属性。3つ目が土属性。4つ目が風属性。5つ目が光属性。そして、魔族しか扱うことが出来ないのが、……闇属性じゃ。」


「闇……属性……。」


 魔族しか扱うことが出来ないのが闇属性だなんて。テンプレ乙って感じだな。ってことは、その闇属性の加護持ってるやつは魔王になっちまうのか。おお、こわいこわい。


「じゃあ、今の魔王ってのはその闇属性の加護を持ってんのか?」


「いや、持っておらん。」


「…………はっ?」


「じゃから、持っておらん。」


「…………何で?」


「加護は本来1つの属性につき、1人しか持っておらず、今の魔王の父親が持っておっての。今の魔王、つまりは先代の魔王の娘なんじゃが、そいつは持っておらん。」


 はあ。なるほど。納得した。っていうか、今の魔王は女何だな。


「ほれ、それで誰が何の属性の加護を持っておったんじゃ。」


 あ。忘れてた。早く確認しないと。確か頭の中でステータスと唱えればいいんだったな。よし、ステータス!





黒川詠斗(クロカワエイト)

種族   人族

性別   男

年齢   17

職業   無職

HP 50/50

MP 5000/5000

STR 50

VIT 50

INT 3000

MND 3000

AGL 50

LUK 1000

~スキル~

異世界言語完全習得

全鑑定

~称号~

闇の加護






 …………………………はっ?

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