EX 断罪者の職務に関する規則(規則熟読したい人向け)
断罪者の職務に関する規則
執行本部第3号
22.2.26
第1章 総則
(目的)
第1条 この規則は、断罪機関ジャッジメントオブヘルに所属する断罪者の職務を円滑に実施するため、断罪者の資格や権利についての事項を定めることを目的とする。
(用語の定義)
第2条 この規則における用語の定義は次の通りとする。
(1)「断罪機関ジャッジメントオブヘル」(以下「JOH」という)とは、罪人を処理執行することを目的とした機関をいう。
(2)「レギュレータ」(以下「監督官」という)とは、処理執行に関する全職務を統括する者をいう。
(3)「アドミニストレータ」(以下「管理者」という)とは、断罪者を個別に管理する者をいう。
(4)「エクスキューショナー」(以下「断罪者」という)とは、罪人を処理執行できる権利を有する者をいう。
(5)「管理具」(以下「AW」という)とは、アドミニストレータウェポンのことで、管理者が自衛するための道具をいう。
(6)「断罪具」(以下「EW」という)とは、エクスキューショナルウェポンのことで、断罪者が処理執行するための道具をいう。
(7)「管理者支援端末」(以下「ASD」という)とは、アドミニストレータサポートデバイスのことで、管理者の任務を支援する端末をいう。
(8)「断罪者支援端末」(以下「ESD」をいう)とは、エクスキューショナーサポートデバイスのことで、断罪者の行動を支援する端末をいう。
(9)「執行本部」とは、東京都新宿区市谷本村町に所在する特別秘密処理執行本部をいう。
(10)「執行支部」とは、各都道府県に所在(施設所在地住所は、ESD内アドレス帳に記載)する特別秘密処理執行支部をいう。
(11)「警察官等」とは、警察官や自衛官をいう。
(12)「罪人」とは、警察官等では対処することのできない極度の犯罪者をいう。
(13)「魔菓子」とは、人体や霊魂を断罪者の嗜好品に変換した飲食物をいい、食した者の生命力回復、成長を促す効果がある。
第2章 断罪者の資格及び権利、重要事項
(断罪者の武力行使)
第3条 断罪者は、次の通りに武力を行使できる。
(1)断罪者は、EWを用いて、罪人を除く部外者及び同業者に対して危害を加えてはならない。この規則に違反した場合は断罪者の資格を失効し、罪人として認定する。ただし、断罪者同士での執行権利を奪取する際はこの限りで無い。また、奪取を試みた者の身分は一時的に保証されない。
(2)「クリミナルリスト」(当規則第13条)に記載されていない、警察官等の武力をもって対処できる犯罪者を処理した場合、断罪者としての資格は失効しないが、一定期間、断罪者の武力行使能力を凍結するものとする。
(3)罪人を処理執行する際は、ESDを頭上にかざしながら「執行開始」と呼称する。すると、普段の身体能力が極限まで高まり、EWが自動的に顕現し、服装も各人でカスタマイズした姿に変化する処理執行状態へと移行する。ただし、一日に30分という定められた時間しか移行できないので注意すること。なお、ランクが上がるに連れて制限時間も増えていく(細部情報は機密事項に該当するため記載しない)。
(断罪者としての義務)
第4条 断罪者は、次の通りに義務を果たさなれければならない。
(1)一週間のうちに罪人を処理執行できなかった場合、当人の資格を失効する。
(2)ランクが20を超えたものは、前項目の条件を満たさずとも資格は失効しない。ただし、著しく罪人を処理執行しなかった場合、管理者の裁量によって資格を失効できるものとする。
(断罪者に関する情報の守秘義務)
第5条 断罪者に関する一切の情報を部外者に漏洩してはならない。この規則に違反した場合、断罪者の資格を無条件で失効する。また、元断罪者資格保持者に対しても同様とする。
(ESDの紛失等)
第6条 ESDを手離して一週間が経過した場合、断罪者資格を放棄したものとみなし、当人の資格を失効する。
(断罪者資格失効後の対応)
第7条 断罪者細部情報を保護するため、資格権利を失効した者の断罪者に関する記憶を一部抹消する。
(ESD所有権利)
第8条 ESDの所有権利を次の通りに示す。
(1)全ESD所有権は監督官にあって、断罪者はこれを貸与されているにすぎない。よって、監督官の許可なくこれを改造してはならない。
(2)規則に違反していなくとも、監督官や管理者の都合により、ESDを没収することがある旨を了承すること。
(罪人の保護等の禁止)
第9条 罪人や、罪人に認定された断罪者を保護する等の行為の一切を禁ずる。なお、この規則に違反した者は、監督官または管理者の裁量によって、罪人として認定する。
(電子貨幣使用上の注意)
第10条 ESDによる電子貨幣使用上の注意を次に示す。
(1)ESDに搭載されたアプリケーション、「エクスキューショナルキャッシュ」(当規則第16条)を起動すると、電子貨幣を使用することができる。
(2)電子貨幣使用は、処理執行職務に伴う移動費や宿泊費、食費等の公的経費に限る。
(3)一月に二十万円を超える電子貨幣を使用した場合、その月終わりに個別監査を執行本部及び各都道府県執行支部で受けなければならない。なお、個別監査を拒否した場合、電子貨幣機能を永久に停止する。
(4)個別監査によって電子貨幣を不正に使用した事が発覚した場合、その者の電子貨幣機能を、監督官及び管理者の裁量により一定期間凍結する。
(ESD貸与時の責任)
第11条 ESDを所持する事によって被った不利益の一切の責任を、監督官及び管理者は負わないものとする。これに同意できないものは、ESDを執行本部または執行支部まで返納するか、その場に投棄すること。
第2章 ESDに搭載されたアプリケーション
(リンカー)
第12条 リンカーに関する情報を次に示す。
(1)「リンカー」とは、断罪者間で容易に情報を共有するための「アプリケーション」(以下「アプリ」という)をいう。
(2)「リンカーで登録し合った者」(以下「リンカー登録者」という)は、互いに個人情報を公開しあう事となり、その情報に関して問題が生じた場合、当事者同士で解決する。
(3)リンカー登録者内の誰かが罪人を裁き、且つリンカー登録者内で処理執行に立ち会った者のうち、もっとも活躍した五名のみが第4条「断罪者の義務」を果たしているものとみなす。
(4)リンカー登録者の最大登録人数は、20人までとする。
(マジカルサポーター)
第13条 「マジカルサポーター」(以下「マジサポ」という)に関する情報を次に示す。
(1)マジサポとは、断罪者の処理執行等の支援を、当人が任意で行うアプリをいう。
(2)マジサポのキャラクターは、断罪者の性格等に合わせて、自動的に作成される。
(クリミナルリスト)
第14条 「クリミナルリスト」(以下「CL」という)に関する情報を次に示す。
(1)CLとは、罪人をリスト化し、表示するためのアプリをいう。
(2)当アプリで知り得た罪人に関する職務情報を、部外者に漏洩してはならない。もしも漏洩した場合、その者の断罪者資格を失効する。
(サーチオブエクスキューショナー)
第15条 「サーチオブエクスキューショナー」(以下「SOE」という)に関する情報を次に示す。
(1)SOEとは、使用者から半径五キロメートルまでに存在する、処理執行状態の断罪者や、罪人、それぞれの位置を確認するアプリをいう。
(2)SOEには使用制限が有り、一日に5分までしか使用できない。ただし、使用者のランクが20を超えた場合、この使用制限を解除する。
(エクスキューショナルキャッシュ)
第16条 「エクスキューショナルキャッシュ」(以下「EC」という)に関する情報を次に示す。
(1)ECとは、ESDを、全国の店舗で使用できる電子カードに変換するアプリをいう。
(2)ECによる「電子貨幣使用の細部規則」の詳細は第10条に記載する。
(3)ECを提示すれば、全国の施設に入ることができる。
(エクスキューショナルプロクシ)
第17条 「エクスキューショナルプロクシ」(以下「EP」という)に関する情報を次に示す。
(1)EPとは、断罪者の代わりに私生活を送る代理人を召喚するアプリをいう。
(2)EPで召喚した代理人を返還する場合、当アプリにて返還ボタンをタッチすれば、自動的に返還される。この際、代理人の記憶が断罪者の脳内に記憶されるが、実経験については習得されない。
(3)EPを使用して生じた一切の責任を、監督官及び管理者は負わない。
(チーム)
第18条 チームに関する仕様を次に示す。
(1)「チーム」とは、断罪者間でのコミュニケーションを円滑に実施するための組織編成をいう。なお、チームの詳細確認の際は、アプリ、「チームリスト」(以下「TL」という)を実行する。
(2)チームの作成条件は、ランクが20以上及び、ロードオブキングス(当規則第19条)にて入手できるチームストーンを1個必要とする。
(3)チームの最大所属人数は100人までとする。
(4)月初めにチームに対する監査のため、リーダーまたは副リーダーは、ESDに定期連絡が来た際、執行本部及び、執行支部へ訪問すること。この際、月のチームポイント(メンバーの数掛ける2万の断罪度)を2カ月連続で超えなかった場合、または執行支部へ来なかった場合、チームを強制的に解散するものとする。
(4)チームリーダーまたは副リーダーは、処理執行長期任務に携わって出席するいとまの無い場合を除き、月終わりに執行本部で開催されるオールチーム会合に参加しなければならない。なお、3カ月連続で出席しなかった場合は、チームを強制的に解散する。
(5)チームを利用した反社会的活動は、いかなる理由があってもしてはならない。もしもその事実が発覚した場合、メンバー全員に対しての特別な懲罰を与える。
(アイテムリスト)
第19条 「アイテムリスト」「以下ILという」に関する情報を次に示す。
(1)ILとは、魔菓子や職務時に使用する専用品をリスト化するアプリをいう。
(2)ロードオブキングス(当規則第20条)にて入手した魔菓子を除くアイテムに関しては、当アプリの別枠に表示される。
第3章 その他細部事項
(ロードオブキングス)
第20条 「ロードオブキングス」(以下「LOK」という)に関する情報を次に示す。
(1)LOKとは、断罪者の精神的な面での向上を促すために作成された仮想世界をいう。
(2)LOKに移動する方法は、ESDを額に当てがい「リンク」と呼称する。この際、魂のみがESDに移動するので、体が傷付かないよう注意すること。LOKから戻るには前記同様動作で「リンクアウト」と呼称する。なお、断罪者自身に危険が今にも及ぼうとした際、ESDが所持者の危険を感知し、強制的に魂が残体に戻る。
(3)LOKで入手したアイテム等は、現実世界に持っていくことができない。
(4)LOK内では、現実世界のステータス参考値を、そのまま流用する。その逆も同様とする。
(5)LOK内で知り得た会話記録等をSNS等に流布することは許可するが、断罪者を連想させる情報を漏洩してはならない。この項目に違反した場合、断罪者の資格を失効する。
(6)LOK内の時間進行速度は、現実世界の4分の1である。
(7)LOK内でのプレイヤーキラー(以下PK)はできない仕様だが、互いに許可をし合えば対戦が可能である。
(8)対戦方式は二種類あり、一つは「リンカーモードバトル」(以下「LB」という)、一つは「ロイヤルモードバトル」(以下「RB」という)。LBとは、リンカー同士で対戦する形式で、ペナルティの無い模擬戦を実施し、最大十人まで同時に対戦(この際、チーム編成可能)できる。RBとは、リンカー問わず対戦する形式で、さまざまなペナルティ(ペナルティは対戦者同士がESDで設定可能)の有る決闘を実施し、最大十人まで同時対戦(LB同様、チーム編成可能)できる。なお、RB戦闘方式は、ランクを10に固定、且つ体力値を1千に固定する対戦のみできる。LBはRB戦闘方式に加えて、現ランクでの対戦ができる。LBの対戦方法は、ESDを前方に掲げて『リンカーバトル・ルール・○○』(○○は、イーブンか、フリー)と、戦闘に参加する者全員が同時に呼称する。RBの対戦方法は、前記同様前方にESDを掲げて『ロイヤルバトル』と、全員が呼称する。
(9)LOK内に暮らす、断罪者に害をもたらさない在地人を侮辱、暴力行為等してはならない。もしもその事実が発覚した場合、LOKへの移動を当分の間禁止する。
(10)LOK内の建築物等を、むやみに破壊してはならない。ただし、対戦中はこの限りでない。
(11)LOKで過ごせる時間は、現実世界の進行時間で計算して、1日6時間までとする。その時間を超過した場合、強制的に現実世界へ戻され、その日から翌日までの間移動を禁止する。
(12)LOKの全クエストを攻略した場合、直ちに各都道府県にある本部または執行支部まで来訪すること。なお、全クエストをクリアして一月の間足を運ばなかった場合、当人出身地に所在する執行本部または執行支部から、当人ESDに連絡を入れる。
(罪人)
第21条 罪人に関する事項を次に示す。
(1)人の常識では考えられない筋力や能力を有しており、警察官等で対処しようものなら、練度の低い罪人ひとりを相手にしても、20人程度の熟練者が必要となる。
(2)罪人が産出される理由は不明、且つ警察官等で対処しても増加する例がある。よって、前項に記載した内容を合わせてみれば、警察官等の貴重な人材を大量に失ってしまうため、「罪人を対処できる特別な能力」(この情報は秘に該当するため、記載しない)を持つ管理者及び断罪者で対処するものとする。
(3)断罪者の中でも、特に対処の難しい「エボルブシード」(以下「EvS」という)を体内に取り込んだA級を超える罪人も存在する。もしもEvSを取り込んだ罪人が、監督官や、多数の管理者を襲撃してきた場合、管理者から断罪者に向けて緊急処理執行指令(以下「緊急指令」という)が下される。
(4)第3号の緊急指令を、ランク20を超えた断罪者が無視することは職務の放棄とみなし、その者の断罪者資格を失効する。
(エクスキューショナルアバター)
第22条 「エクスキューショナルアバター」(以下「EAv」という)とは、断罪者の処理執行状態の服装(以下「執行服」という)及び、普段着を自由に変換するためのツールである。細部を次に示す。
(1)このツールはアプリとは違っね常時起動されており、普段着及び執行服へと自動的に変装できる。
(2)普段着及び執行服への変装方法は、EAv上のガイドに示す。
(3)普段着及び執行服には、断罪者専用制服や遊装が用意されており、後者は、断罪度やロードオブキングスの進行状況、その他行事を熟せば入手が可能。
(4)本部や支部に立ち入る際は、断罪者専用制服を原則着用するものとする。
附則 この規則は、平成22年2月26日から施行する。