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第3話:初めての出会い

猛烈な後悔の波にもまれながら、俺はひたすら電車の外を眺めていた。


何故なら俺を見て目を輝かせていた“お姉様達”が、先ほどの一件で更に目を輝かせているからだι


本当、勘弁して欲しいι



ただ…こんなけ女子に色々言われるこんな俺にも、悩みがある。


……それは…。



…俺実は…誰とも付き合った事がないんだよねぇ…ιι



よく驚かれるが、これは本当の話しι

って言ってもこのことは俺の周りのごく数人しか知らないのだが。



まぁ、「俺誰とも付き合ったこと無いんだ!」なんて言いながら歩くこともないしなι


この事を話す度にいつも「なんで?!!」って言われる。

まぁこんなけ女に話しかけられてたらそぅ思うかもなぁ…ι勿論告られた数だって半端ないのだか……ι



しかしなんて言うか…?

“恋”とか“好き”とかってよく分かんないんだよねι


友達は一目惚れとかって言葉口にしたりしてるけど、俺にはそれもよくわかんね。



だからって、自分が何とも思ってないのに、告られたからつき合うってのもなんか嫌じゃん?!



俺って意外と誠実だし♪


いや?!意外じゃないよ!!



まぁともかく、そんなこんなで俺はずっと独り身な訳ですよι



俺だって恋とかに全く興味ない分けじゃない。


けどまぁ、そのうち良い人と巡りあえるかなぁ……?と思い続けて早15年経ってしまった訳でι



-----------


窓の外を眺めながら、もうすぐ着くなぁ…。なんて考えていた。



…と俺はいつの間にか、線路のすぐ隣にある道を歩いている一人の女の人に目を奪われた。



綺麗な姿勢で颯爽と歩くその人…真横を電車が通っているのに、そんなことも気にした様子もなく。


風になびき歩く度にサラサラと音がしそうな長い髪も、気にした様子もなく後ろになびかせたまま。


電車が彼女とすれ違うたった一瞬の出来事を、俺はそれをスローモーションで見ているような錯覚に陥った。



綺麗な人だなぁ…なんて思いながら。



----ってちょっと待った!!!!

俺何ボーっと見送ってんだ?!ヤベェ…もっとちゃんと顔覚えとけば良かったぁ(泣)



…いや、でも…なんで俺こんなに慌ててるんだ?!



分かんねぇ、ただなんでか…なんだ?このモヤモヤ感は…。


確か俺と同じ学校の制服を着てた。あの雰囲気はどう見ても先輩だった。


また会えるだろうか…。



俺はそんな淡い期待を抱きながら、いつの間にか降車する駅に着いたことを知らせる、社内アナウンスにハッと我に返った。



慌てて電車を降りながらも、どこか腑に落ちない気持ちのまま、今までより幾分か騒がしい通学路を歩いて学校へ向かった。






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