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ベアーとの素敵な毎日

今日が最終話です! 

 そして作戦決行の日はきました。


 新月の夜、天気は晴れ、最近雨が降らなかったので光の魔法を使えるば水の中がよく見えそうです。


 二人とも体の空気の層が出来る魔法をかけ、小さな光を出現させました。


 今日は真っ暗なので、湖の中の流れ星が前回よりキラキラ光って見えています。いざ湖の中へと出発です!


 サラがほうきは今日も、元気いっぱい絶好調です。


 ベアーも、水中メガネをかけて絶好調です。ぬいぐるみには必要ないけれど、なんかちょっぴり飛行機乗りみたいでかっこいいのです。そしてくまのリックサックもとっても、とっても可愛いです。


 サラと一緒に水中メガネをつけて写真も何枚か撮りました。そしてベアーは言いました。


「サラ、この写真も暖炉の上に飾ろう」

「ベアーうちの暖炉の上は、写真が今、大渋滞よ」


「そんなぁ……、どの写真が、1番かっこいい僕か選べないよ? 僕の写真、全部可愛いから引き算なんて出来ないし……」


 そう言って、ベアー少し考え込みました。


「……ベアー、かけた魔法がきれちゃうから、先に流れ星救出作戦しようか?」


「……あぁ、もちろんだよ! サラ、じゃ、じゃ、作戦始め!」


「らじゃー!」


 私は魔法のほうきにチカラを込めます。 周り草はほうきに込めた魔法のチカラによって、ゆらゆら、ゆさゆさ揺れています。


 そして私は大地をけりました。それと、ともにほうきは、ぐうぅ〜んと空に浮かび、流れ星の光の上までやって来ました。そしてほうきの持ちてをぎゅっと握り――。


「ベアー! 衝撃にそなえて!」

「あい、あい、さー」


 そう言うとと私たちは湖の水へ、小さな光が先導してくれる水の中へと私たちは進みます。


 暖かくなる魔法をかけてはいても、きっと湖の水は身を切るような冷たさなのでしょう。私の体温は少しずつ奪われていくのがわかります。


 でも、腕の中のベアーだけは、おひさまのように暖かいのです。その時、ベアーが振り来ました。そしてほっぺたを両側からぎゅっとして、うなずくと彼はほうきを離れ流れ星の元に向かいました。


 私はベアーを少し上から見守ります。彼の背中のリュックから伸びている紐が木々に絡まった大変です。


 紐の長さを調整したり、木に絡まらない角度になるようにほうきを少しずつ調整しなくてはなりません。


 でも、ベアーも3回目で、少し上手になったのかスイスイと流れ星までたどりつきました。そうして紐を大きく引っ張って、手を振ります。


 それとともに私は、リュックにつながったの紐を引っ張ります。帰りもスイスイ泳ぐベアー。


 彼の体を捕まえて、ほうきに引っ張りあげたその時、ベアーの居た場所をとても大きな魚が通り過ぎました。


 そのとたん私とベアーの体がガクガクと震えました。あんな大きな魚なら、ベアーは食べられはしなくてもどこか遠くに連れて行かれて、魔法が切れてしまっていたら大変な事になっていたでしょう。


 しかしピンチは、続くようで魚なUターンしてこっちに向かって来るのです。


 それを魔法のほうきの進路方向をギリギリで変え、避ける事に成功したけれど、魚はひつこく、ついて来ようとするのです。


 ポンポン

 ふたたび魚を避けた後、ベアーが私の肩を叩き、私の魔法の光を手でツンツンとしました。


 私は慌てて人差し指を出し、左から右へと動かして 、その光を消すと、魔法のほうきを少し斜め上へと急発進しました。


 いくらか進んだところで、立って私の肩に顔を乗せ、後ろを見ていたベアーが、私のひざに座りました。


 どうやら魚から上手く逃げられたようです。ゆっくりと私たちは水面へと上がって行き、そのまま空に出ると慌てお家へ帰り、私はお風呂へ、ベアーは魔法のお風呂へと向かったのでした。


           ☆


 次の朝、とても良い天気でしたが、二人とも寝坊して起きて来てきました。


 朝の準備が、お昼の準備に名前がかわり。


 お腹はすっかりぺこぺこです。でも、安心、昼ごはんに昨日シチューを食べました。


 ジャガイモはもうほとんどとけちゃったけど、シチューは今日も最高です。


「ベアーはお願い決めたの? やっぱり魔法使いに戻るの?」


「そうしようと思ったけど、自立出来る魔法使いの男の子には、サラはお家に帰りなさいって言うからお願いしない」


 くるくる巻き毛の茶色の熊のねいぐるみの彼は、そう言って腕をバツにする。


「僕は一時的にかかっている魔法効果を、全て1時間だけ無しにする。魔法の呪文は思い出したんだ。だから毎日、サラと魔法使いの僕とで、一緒にお茶会をして貰いたい。それが僕の願いかな?」


「それは私に言えばいいよ。そして一緒にしましょう、魔法使いのお茶会を」


「わぁーやったー!」


 そう言うと、ベアーはゴールキーパーみたいに、手をあげて斜めに跳ぶと、腰に手を当ててお尻フリフリするのでした。


 そしてやっぱり食事中だったので、私にちょっと怒られました。


 それからベアーは、願いの流れ星をきれいな箱にしまい。時々、思い出して眺めているようです。


 そして魔法使いのベアーとのお茶会は……。

 おっとこの先は秘密です。


 ……でも、ベアーはベアーでした。いい意味でも、悪い意味でも、まぁ普通の事です。


 そして私は今でも、魔法使いのベアーとも、茶色のくるくるまき毛のベアーと、すごく楽しく、素敵で、冒険のある毎日を過ごしています。


 おわり



見ていただきありがとうございました。


また、どこかで。

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― 新着の感想 ―
これからも2人は仲良くお茶会をするのでしょうね。ふふふ╰(*´︶`*)╯♡
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