幼馴染助けたよ!
辺り一帯暗くなり始めた。
「ナンシーのお土産も買ったし家に帰るかカイン」
「それにしてもいっぱい買ったね。毛皮が高く売れたからって買いすぎだよ。絶対母さんに怒られるよ」
母さんに怒られるのを想像していると村の広場が騒がしくなっていた。
「「「エレナちゃ〜ん」」」
村人達がエレナの名を呼んでいた。そしてエレナのお母さんが‥
「ゲイツさん!?うちの子がどこにもいないんです!?村中探してもいないし、どこにいっちゃったんだろう。もしかしたら森に行っちゃたかもしれないのでゲイツさん探すの手伝ってください!?お願いします」
「そりゃあ、大変だ!?カイン、父さん今すぐに森の中探しにいくから、母さんに帰るの遅くなるっていっといてくれ」
「え、エレナいなくなったの!?」
父さんはもう走り去っていた。
もしかしてエレナいなくなったのって俺のせいかも(汗)!?さっき泣かせて走っていっちゃったもんな。
『100%マスターのせいです。子供の夢をぶち壊すんですもの』
そうだな!エレナを探してこの聖剣エクスカリバーをあげよう!
子供の夢は叶えてあげないとな!
『何バカな事いってるんですか!?マスターからはもう絶対に離れません」
まずはエレナを探すか。
《サーチ、マップ発動》
さてとどこにいるかな?あ、いたいた森の中にいるじゃん。早く助けないとマジでヤバいじゃん!?
「エクス行くぞ 《転移》」
◆◆◆
「うえ〜ん(涙)カインのバカ〜この剣は本物の聖剣だも〜ん」
暗くなり始めた森の中で子供の泣き声が響いていた。周りには狼が集まって来ていた。
「「「「「グルルル!グルルル!グルルル!グルルル!」」」」
「うわ〜ん狼だ〜お母さ〜ん助けて〜〜食べられちゃう(大号泣)」
狼が一斉に子供に飛びかかってきた。
「うわ〜ん、死にたくないよ〜」
ズゴォン!!!
爆音と共に周りがまぶしくなった。
光り輝く剣一振りで狼の群れが一瞬に消えた。エレナはその剣を持っている後ろ姿を見てすごく驚いた。
「‥‥カイン?うぇ〜〜ん!」
エレナはまた泣きだした。
「あぁ、そうだよ。普通の村人5歳児カインだよ。エレナ1人で森の中いっちゃ危ないだろ!?今だって狼に食べられそうになってただろ!マジで、間に合ってよかったよ」
エレナを落ちつかせるために頭をなでた。頭を撫でていたら自分の妹の事を思い出してしまった。妹の"まさみは元気にしてるだろうか?
「まずはエレナから俺が助けた記憶を消そうか。《デリート》
よし、これで大丈夫だ。あと村に転移して早くエレナのお母さんの所にいかなきゃ。心配してるしね」
「カインなにしてるの?その聖剣すごいね!カインの聖剣?ピカッーて光って狼倒しちゃうんだもん!?勇者トモカズみたいだね」
あれ?何で記憶消えてないの?おかしいな?
『マスターもしかしたらこの子、勇者の素質があるかもしれません。無意識にデリートを打ち消していますよ』
まじ?ヤバいじゃんんん!これ以上デリートを施すと廃人になっちゃうし‥‥どうしよ〜!エレナに元勇者ってバレちゃうじゃん。
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