村長視点だよ!
ここは辺境の村。名はオウギ村。王国にも皇国にも属していない唯一の村だ。この村は訳ありの住人達が住んでいる。
ワシはこの村の村長のパトリック。ワシは王国の元魔法師団長、別名"爆雷の魔術師といわれちょった!ワシは当時の王の策略より追放され、称号"賢者まで剥奪された。生きる気力をなくしふらふらしてたらこの辺境まで辿り着いた。
この村は皇国から追放された剣聖、勇者から追放された元聖女、強すぎたせいで追放された元Sランク冒険者などがいる。皆ワシと同じでこの辺境まで辿り着いた者達だ。今は心の傷を癒やし平穏に暮らしている。
もう、皆じいちゃん、ばあちゃんになってしもうたがな。
ある時2組の夫婦がこの村に新たな住人として加わった。そして、この村に久しぶりに子供が2人産まれた。
ワシはその女の子を見てすぐにわかった!元賢者だからな!女の子は勇者の素質があると。だが男の子の方は鑑定してもわからん。産まれた時から不思議な子じゃった。その子と喋ると妙に話しが合うのだ。まだ子供なのに。考え方、行動が子供ではなかった。雰囲気がワシらと同じで何か辛い事があり何かを諦めた感じだった。それで、ワシはこの子は転生者だろうと確信した。
そんな時その子が5歳の時に事件が起こった。女の子が村からいなくなり森の方から闇の魔力を感じた。あれは上級魔族の気配じゃった。ワシらなら倒せるじゃろうと元剣聖、元Sランク冒険者らと森に向かったが強力な結界があり入れなかった。その後、神聖なる気配を感じた。この神聖なる気配はあの方しかいないとワシらは確信した!そのことで広場で村人達と騒いでたら男の子の親が息子が元勇者で転生者だと伝えられ後日詳しく話すから村の集会を開いてと懇願された。
村の集会でその子の両親は息子は前世勇者で過労死するぐらい大変な目にあったかわいそう子だと説明された。両親は息子に平穏な生活をさせてあげたいと村人皆に頭をさげた。皆同じような辛い経験した者達や追放された人達なので、その子の気持ちが良くわかった。ワシらと同じで平穏に暮らしたいと。村人達は皆男の子の正体がわかったが知らないふりをしようと村の集会で決定した。
それから頻繁に村の集会を開いた。これから未来ある子供らを守るにはどうしたらいいのかを‥‥
◆◆◆
ある晴れた日‥
「カインくん今日はエレナちゃんと稽古しないのかい?」
「村長さん!今日はポカポカ陽気なのでグータラしてるんですよ」
「ホッホッホ!確かに良い天気じゃからな!ワシもグータラしようかの」
「村長さんも一緒にグータラしましょ!」
「そうじゃの、横失礼するよ。あ〜ポカポカじゃ!‥‥カインくん聞きたいことがあるのじゃが‥この何もない村でも幸せかい?」
「はい、もちろんです!この村はのんびりして、皆優しいし、すごく居心地がいいんです。僕はここで寿命を迎えるまで暮らしたいです!」
「そうか、カインくんが幸せそうでよかったのう」
カインくん今世では幸せになれるようにと皆思っておるよ。もし、カインくんに何かあったらワシらも戦うからの!誰が敵であれ‥‥
英雄、勇者トモカズのために‥
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