表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/12

血湧きのヌシの脳

マリアに押し潰されてしまったブルースと

カルツ。彼らは生きているのか…


二人を押し潰したマリアは安心して目を

ゆっくりと瞑る。

マリアのお腹の辺りで何かゴソゴソと

している。

「ん、?」少し違和感を感じているが負傷が

酷い為、マリアは気にしずに目を瞑る。

お腹辺りの違和感は徐々に大きくなる、

誰かに触られているような、奇妙な違和感だ。

次の瞬間!マリアの下腹部が引きちぎれる!

「キャアァァァァァァ」

痛みのあまりマリアは甲高い叫びを上げる。

引きちぎれた場所にはブルースとカルツ、

そして巨大化した赤ん坊がいた。

「助かった…のか?」

赤ん坊の腹のシワに挟まっていたブルースと

カルツが顔を出す。

「うわ、羊水でベタベタだ…」

赤ん坊にくっついていたので二人とも、

ベトベトと濡れてしまっている。

「圧迫されたからそれを超えるぐらいに赤ん坊が巨大化するとは…」

赤ん坊が縮んでブルースの腕に落ちる。

「がぁ…ガハッ…だ…」

血の混じった声でマリアが苦しむ。

マリアは腹と腰の辺りから体がちぎれて

しまっている。

「あ〜これは勝ったな、いくら神でも、

カウンターは避けられないか…」

ブルースが倒れたマリアの目を蹴る。

「ガァっ」

もはや獣の様な声を撒き散らし、マリアは

苦しむ。

「…」そして遂になんの音も鳴らさなくなった。

「よーし、肉削ぐぞ〜」ブルースがなんの危険も感じず、マリアに近づく。

次の瞬間!空から眩い光が薄汚れた雲から

マリアへ伸びる、そして、光の中から、

真っ白な手が伸びてくる。

「なんだなんだ!」

「マリアに何する気だ?」

カルツとブルースも超常的な現象に驚きと

混乱を隠せない。

白い手はマリアの背中の皮をちぎる様に剥ぐ、そして露になった背中の筋肉に手を

突っ込む。

白い手はマリアの血で真っ赤に染まる、

そして、その手は羽の形へ変形し、マリアに

真っ赤な羽が生えた。

「ん…ん」

眩い光が消え、マリアが息を吹き返した!

「グロテスクな天使が堕ちてきたぞ…」

マリアは羽を使って、ブルース達に飛びかかる!

「おんなじ事しても意味ないんだよ!」

ブルースが赤ん坊をマリアに投げる

赤ん坊はさっきと同じ様に膨張し逆にマリアを押し潰さそうと落ちる。

「馬鹿!こっちに落ちてるぞ!」

隕石の様に落ちてくるマリアを間一髪、

避けた。

そして、マリアは赤ん坊に押し潰され、

臓器を撒き散らして動かない。

「一体なんだったんだか…」

ブルースは今度こそ死んだ、とマリアに

近づく、ちょんちょんっと足で頭を蹴るが、

びくともしない。

安心した次の瞬間!マリアの手がカルツに

伸び、握りしめた!

「うわぁァァ!!」

「まだ生きてるじゃねぇか!馬鹿野郎!!」

マリアは潰れた顔をあげた、赤ん坊も縮んでしまっている。

グチャグチャになったところから再生してい

き、またマリアは元気になった。

「グックソ、グアぁッ」

カルツが握りしめられ、多分肋骨が折れた。

「どうしろってんだよ!」

血で染まった荒野に足音が響く、

「なんだ!こんな時に…ってあれは!」

赤馬が主人の危機を感じて助けに来たのだ!

赤馬は硬い蹄でマリアのちぎれた部分を

踏み散らかす!だが、マリアはカルツを放そうとしない!マリアの下半身には血まみれの子宮と腸がドバドバと落ちてくる!

「子宮…あ!思いついた!」

ブルースが箒でマリアの上まで行き、

赤ん坊を取り戻した。

そして、あらわになった子宮に赤ん坊を、

投げつけた!

「腹に還れ!」

破れた子宮の血の海に赤ん坊は溺れる、

赤ん坊は血の流れから体の中へ入っていく。

突然、マリアの体が膨らみ始める!

赤ん坊が溺れ死んだからマリアは内側から

溺れていく。

膨張しきり、風船の様になったマリアは、

体の穴から血を吹き出し、腹の真ん中から、

破れ、巨大な血の噴水ができ、息絶えた。

「カルツ!」倒れたカルツにブルースは、介抱する。

「うぅ、アバラがやられたが大丈夫だ…

早く帰ろう…」

二人はマリアの肉塊をなんとかまとめて、

死体達と共に持ち帰った。

その頃、シナモンは…

総務省達と血の池へ向かっていた



車の中は気まずい空気で溢れている。

シナモンはダニエルと話す事に気が引けるようだ。

「大丈夫か?」ダニエルがこの空気に耐えきれず、シナモンに話しかける。

「ん、あ、あー大丈夫」シナモンが会話を、

終わらせてしまった。

(やばい、気まずすぎる)

シナモンは目を瞑って寝たふりをした。

スクールバスはガタガタと揺れながら、

荒野を走りまわる。

しばらくして遠くにそれらしきものが見えてきた。

それは、肉や血管に塗れた和式便所の様な形をしている。

「あれが血の池か?」

ダニエルが頷き、部下に停車するよう命令した。

スクールバスを血の池より少し遠くに止め、

シナモンと総務省の隊員達は戦闘体制になった。

血の池の中には巨大な胎児が詰め込まれていて、血も水も流れておらず、真っ赤な胎児だけがそこに居た。

「なるほど、血の池ってのは生理とかの血の

比喩だったってわけだ」

「このガキ共の一匹を殺して連れて帰れば

いいんだな…」

全員で池の近くに近づく、次の瞬間!

隊員の一人が胎児から伸びてきた触手に捕まれ体に取り込まれてしまった!

「コイツも聖母の子共か⁉︎」

シナモンは隊員を取り込んだ胎児に金玉を打ち込んだ。

爆発し胎児の肉体が千切れとび、隊員の上半身があらわれた!

「助けてくれ!」

「今助けるからな!」

ダニエルや隊員達が手を伸ばすが、全く届かない。

「畜生!」隊員の一人が胎児の上に飛び込んだ!

胎児の体に足がつくや否やその隊員も取り込まれてしまった。

「潰れる…」千切れた肉が再生し始め、最初に

捕まった隊員の腹回りがどんどん絞められていく。

「ギャアアアア」叫び声と共に隊員が中身をぶちまけながら上と下に分かれてしまった。

隊員達の目の前に上半身が落ちた。

「まずい!避けろ!」

シナモンが隊員達に叫ぶ。

皆んな千切れた体に集中していたその時、

何本もの触手が隊員達を襲う!

「うわぁわぁ!」

捕まれた隊員が銃を乱射する。

胎児は取り込んでドロドロになった人間を

肉壁にして弾を取り込んだ。

そして、弾は反発してシナモン達へ向かう。

ダニエルは咄嗟に受け身をとり避けたが、

シナモンは全弾浴びてしまった。

「痛!」球が体にめり込んだとは思えないぐらい軽い口調でシナモンが体から弾を抜く。

ダニエルとシナモン以外は皆死んでしまった。

「お前ら弱すぎるぞ…」

「うるさい!実戦は初めてなんだよ!」

隊員達を取り込んだからか、胎児は他の胎児と融合し始めた。

そして大きな脳みその形に変貌した!

「なんだよあれ…」ダニエルの威勢はか弱い子鹿の様に弱まってしまった。

「おい!しっかりしろ!殺す事が目的なんだ!

殺されに来たわけじゃないぞ!

気を強く持て!」

シナモンに背中を叩かれダニエルは持ち直した。

「そうだよな…やってやるぞ!」

ダニエルは装備しているAKで脳みそを

撃つがあまり効いている様子はない。

「これならどうだ!」

手榴弾を脳みその中へ投げ込んだ。

そしてダニエルは手榴弾を撃ち爆発させた。

「さすがに食らっただろ!」

脳みそは致命傷どころかかすり傷すらない。

「無理じゃん!」

ダニエルはまた弱気になった。

「今度は俺がやろう」

シナモンが前に出ると生物的危機本能か、

脳みそは警戒体制とでもいうようにパッカリ

われた。

「なるほどな、ダニエルは敵とすら認識されて

なかったわけだ」

「うるせぇ」

脳みその中から赤くて丸い何かがシャボン玉の様にシナモン達に向かってきた。

「なんだあれは?ダニエル、撃ち落とせ」

ダニエルがシャボン玉を撃った瞬間!

シャボン玉は割れて中から大量の手足が出てきた。

それは殺られた総務省の隊員達だった。

「アイツ、オチョくってやがる」

シナモンは隊員達との思い出も何もないから特に何も思わないがダニエルは憎いという

感情が顔によく現れていた。

「ダニエル、下手な事するなよ。

ここは俺がやるから」

シナモンは地面を撃ち飛び上がった!

空高く飛び上がりシナモンは見えなくなった。

「アイツ逃げやがったのか!」

ダニエルが勘違いし、とても怒っている。

戦闘場はダニエルと脳みその二人キリに

なってしまった。

「逃げるしか…」

ダニエルが一歩下がり振り向こうとする。

「隊…長…」

「!?」

脳みそから隊員「達」の声が流れる。

それは怨嗟や恐怖をさらに掻き立てるものだった。

ダニエルは手榴弾を体に巻き、特攻の準備を

した。

「お前を殺して俺も死ぬ!」

メンヘラみたいな事をぶらさげて、ダニエルは脳みそに突っ込む!

「何やってんだどけ!」

突如としてシナモンの声が空から響く。

そして上空から脚絆と肺が降ってきた!

肺が膨張し穴から空気がプシューとあたりに

空気圧として流れる。

その勢いで脚絆は脳みその中へブッ刺さった。

そしてシナモンが落ちてきた。

かなり上空から落ちてきて、しかも足を切りとっているのでダメージが防げず、

シナモンは肉塊に近い状態になった。

「あんた、体張るなぁ」

ダニエルが関心するが、脚絆はまだ爆発しない。

脳みそは触手を伸ばして取ろうとするが、

警戒してあまり近づけないようだ。

「あ、あー、よし声は出る

ダニエル、よく聞け」

声帯が再生したシナモンはダニエルに、

無茶な願いをした。

ダニエルは少し考え、覚悟を決めた。

ダニエルはシナモンに自分の巻いていた

手榴弾を巻いて、それを脳みそに投げつけた!

シナモンの願いとは、自分を肉爆弾にしてもらう事だった。

シナモンは脚絆に噛み付いた。

そして、タイムログの後、血の池の面積を

削るほどの大爆発が起こり、脳みそとシナモンは見えなくなったか地面に落ちている肉塊のどれかになった。

だが、シナモンの被り物だけが池の外に

投げ捨ててあった。

被り物の中にはシナモンの右手と小脳と目と心臓が入っていた。

そして、それは合体し一つの肉の塊となった。シナモンは再生能力を鍛えに鍛え、

必要な部分の一部が集まっていれば、それら

から再生できるくらいにレベルアップしていた。

いくら再生能力を鍛えようこれほどに無茶な再生は血が足りない。だが、ここは血の池だ、爆発の前にシナモンは千切れた体の部分から血を大量に摂取してこの無茶な再生を

やり遂げたのだ。

「よくやるよ、本当に…」

関心も束の間、脳みそと思われる肉塊が一つ一つ集まり出した!

「コイツ!まだ生きてんのか!?」

ダニエルは急いで落ちている肉塊を踏み潰す。

すると、再生に必要な肉体が足りなくなり、

脳みそは小さな胎児の姿へと戻っていった。

「ダニエル!もういいから!そのガキを寄越せ」

体の4分の1が再生したシナモンがトドメを

刺そうとするダニエルを止める。

「そいつを捕えるためにきたんだぞ!

それにまだ、再起不能にさせたかわからないから余計な事するな」

ダニエルは一瞬だけ躊躇ったがすぐにシナモンへ渡した。

「今再生してる途中だし、そのガキと融合できるか試してみろよ」

ダニエルに言われた通りにシナモンは赤い赤子を千切れた部分に詰め込んだ。

「うっ妊娠した気分だ」

「気持ち悪りぃ」



無事にシナモン達は血湧きのヌシを殺す事に成功した。













評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ