表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
虚像のみる夢  作者: 色々
3/7

3

 






 何も無かったかの如くその思考を振り払う。しかし、普段なら到底注目に値しない小物体、私の人生に何ら影響し得ない。




思春期に特有と云うべき衝動的思考である。凝り固まったものを丁寧にほぐすように、二、三頭を左右に回し、何事いモノに、何故思索を絡め取られたのだろう。偶然か、巡り合わせか、はたまた。

コンクリートを靴が踏みつける時の、あの独特の感触を覚えながら、歩を進める。私はそれを知っているのか。私は戸惑った。目覚めてからずっと、妙な気分だ。まるで、現実ではないような。


例えば、そう、幻覚だ。ここは夢の中なのではないか、現実の私はこの世界にいないのではないか、私が見ているものは全て幻で、現実の私は、全く状況に適さないことをしているのではないか。

そう思ってしまう程に、この世界に違和感を覚えていた。私が見ているこの景色は、何なのだろうか。ここが現実という実感はない。しかし、幻にしては、空想の世界だとするには、今の私はこの世界に適応しすぎている。全てが初めての様で、慣れている。






 私は、一部の記憶を失ったのだろうか。だから、分からないが、知らないが、生活、生活を、無意識に続けようとしているのだろうか。








評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ