食パン一斤くわえて登校「あーん遅刻チコク~」……フラグは立ちませんよ
続きですよ。
大戦終了から50年
惑星【カグヤ】は存在した大陸の約半分を失い新たな世界を構築していた。
残された大陸上に12の国が存在し、
人類は日々の生活を営んでいる。
各国家には【マリオネット】も深く浸透し、軍事利用は元より各行政、民間企業等に幅広く利用されていた。
また、【マリオネット】は高額ではあるが、個人所有も可能である。
適当な言葉で言い表せ無いが、要は家電
(本当に高額ではあるが)のようなもので
あり、最近では民間企業が【マリオネット】の開発、販売を行うようになった。
人々が生活する上で必要なのは当然「金」である。
金を手にする為には、日々仕事に従事し、
賃金を手にしなくてはならない訳だが、
【マリオネット】を使用し従事する仕事は高収入であった。
理由は【マリオネット】自体の持つ危険性による処から、12国家全て共通での【操者】の【国家資格】習得が義務付けられている為であり、またその資格習得は難度のとても高いもので、習得者はとても希少な
存在だった。
要はマリオネット操者資格を得れば、エリート人生を歩めるという訳である。
では資格が無いと【マリオネット】に乗れないのだろうか。
答えは否である。
【マリオネット】は手順さえ理解していれば、誰にでも操作する事が出来る。
但しこれは違法、【犯罪】である。
明らかに人知を超える力を有する【マリオネット】を正しく使用するばかりでは無い。
当然違法で使用し、犯罪利用する人間も存在する。
近年での犯罪利用はかなりの件数になり、
問題視もされ、【マリオネット】への搭乗時ロック機能も搭載され始めているが、
犯罪者達による解除との堂々巡りなのが、現状だった。
話が戻るが、約束された未来、エリート人生の為の一つの選択肢として存在する【マリオネット】操者資格。
その資格習得難度は個人で挑むには敷居が高い。
そこで出来たのが、習得の為の知識、技能を得る事を目的とした学園の設立だ。
各国家に幾つもの学園が存在し、ここでは
最終的な資格習得迄を面倒見てくれる。
入学にあたっての条件は一切無し。
誰もが学ぶ事が出来る。
何時でも資格習得の試験を受ける事も出来る。
但し
学園での在籍可能期間は5年間の1回のみ。
この期間内に習得出来なかった者は
見込み無しと学園から判断され、再入学は
叶わない。
後は個人の独学で頑張るしかないのだが、
習得出来た者は殆ど居ないと聞く。
学園への入学条件が無い為に、学園内には様々な人々が在籍している。
性別は元より年齢は大きく異なる。
小さなお子様から上は高齢なお年寄りまで。
【マリオネット】の激しい動きに付いていけるだろうかと本気で心配してしまう位だ。
「まぁそういう人達は【サポート】になるんだろうけど。」
そう、この【マリオネット】操作に辺り、
基本となるのは2人体制だ。
実際【マリオネット】を動かす為の【操作者】と【マリオネット】に付いて周りの状況、情報を元に操者に指示、助言を行う【サポート】の2名で操作にあたるのが一般的なスタイルだ。
この【サポート】に於いても【操者】程ではないが、高い難度の【資格】習得が義務付けられており、学園での授業を受けられる。
これらは学園内クラスで操者、ある程度の
年齢別とサポート、ある程度の年齢別の基準で別けられている。
この中で学園生徒は授業を受け、日々の生活を行っていた。
「よし、着いた。」
「とっとと自分の席で二度寝するか。」
そう俺は一人呟き学園内に足を進める。
俺の通う学園、12国家の一つ、オーギスにある学園で最大…と言われているらしい
【ユニシス】の門をくぐった。
次回につづいちゃいそうな気がしてきました。