ねこまっしぐら
惑星【カグヤ】にて失われた技術の結晶である人型兵器【ドールズ】
大戦後に世界に存在した【ドールズ】は
その存在を消していた。
これにより人類は【ドールズ】に変わるべき兵器を求めあらたな物語を紡ぎだす。
あと500……
あと400……
加速させる機体のモニターに映しだされるのは業火。
未だ何か燃えるモノがあるのだろう、
周囲では大小の爆発連鎖が続いている。
爆発に巻き込まれない様に最低限の回避をしつつ、睨み付ける様に視るモニターの先に映し出されるのは
鮮烈な紅。
燃えさかる業火の赤の中に存在しながら、更に見る者を
惹き付ける紅ーーー
あと200……
モニターから少し視線を移し計器パネルを確認する。
…あと一回撃ち込んだら稼働限界か………
すまないな、巻き込んで……
【100切りました】
!!
「抜刀!!」
機体左に提げた鞘から高速て滑りだす刃に集中し狙いをつける。
視るは紅。
斬るは紅。
狙う先の紅はただ佇みこちらを見据え一歩踏みだし…
機体が斬りつける刃が紅に触れる刹那
紅が……………
霞んだ様にみえた。
そして……俺の意識が……ここで切れた
この世界には失われた技術が存在する。
人型兵器ドールズ
遥か昔勃発した大戦にて、この惑星上に存在した大陸が半分失われた原因と云われている兵器だ。
約7m程の機体【スレイブ】に専属で存在する擬似感情プログラムを搭載した完全自立型のサポート【ドール】を
乗せ、人【操者】の操作によって動く人型兵器、
それがドールズだ。
当時存在していたドールズは完全に人型を模倣した【ドール】とは対象的に【スレイブ】は多種多様な形状の機体が存在していたという。
形状は違えど、全ての【スレイブ】は驚異的な戦闘力を誇り、現在の技術では再現出来ない程の規格だ。
また、スレイブの操作サポートを行う【ドール】に於いては外観は女性で統一されているものの、各個体差があると言う。
それ程までの力を持った【ドールズ】だが、
大戦後人類の前から忽然と姿を消した。
擬似感情プログラムをもつ【ドール】達によってでは有るだろうか、なぜ彼女達がその様な行動を行ったのかは判っていない。
ただ、この続きは存在する。
【ドールズ】が姿を消して50年位は過ぎただろうか。
人類は再度ドールズに成りうる機体の設計を大戦以降、現在迄の間続けていた。
世界から最高峰の技術者が集結し、【スレイブ】【ドールズ】の再現に取り組んでみた結果、【マリオネット】を完成させた。
但しこの【マリオネット】は【スレイブ】には到底届かない出力しか持たず、サポート【ドール】に至っては再現不可能であった為、機体は【操者】のみの搭乗となり、
サポートは外部から人によるものという、
【ドールズ】の模倣には程遠い劣化版が出来上がった。
対【ドールズ】との比較結果としての【マリオネット】は
低い評価ではあったが、現代に再来させる事となった人型兵器の価値は一気に世界を変えていった。
世の生活の場への浸透は当然描かれる事であったが、
それ以上に容易く辿りついてしまった未来。
軍事採用
各国での【マリオネット】開発、技術秘匿による著しい
性能の差は国家間の関係に影響を及ぼしていく……
世界各国の勢力バランスが崩れていくのは早かった。
世界が協力し合い造りあげた【マリオネット】が
世界を壊し始めていく。
大戦
この言葉が呟かれる様になった頃、ある噂が流れ始める。
【ドールズ】が存在る。
大きく動き始める世界と
再度関わり始める彼女達の
存在が物語を開始させる
舞台は惑星【カグヤ】
空を見上げれば視える惑星アース、【地球】と呼ばれた
星のロストテクノロジー【ドールズ】達との物語だ。
稚拙ですけどちまちまといこうかな。
……いや、いかないカナ。