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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

ミザンスロープ:神様はコンクリートの下に埋まっているらしい

作者: #104

挿絵(By みてみん)


私の名前は、「ともえ」

ここで13歳という短い時間で知ったこととか思ったことを書き綴ろうと思う。


私は地下深くの施設に隔離されている。

そこには私と同じくらいの年齢の子供が集められていて

あとは大人の職員さんが居る。


みんなここで何をしているのかというと、

<奉仕活動>というのを月曜から金曜までやっている。

どういった活動をするのかは個人個人の資質を観て任されている。

トイレの掃除から科学実験までさまざまで

この<奉仕活動>の出来で土曜に配給されるプラスチックというこの施設での通貨の貰える量が変わってくる。


私の<奉仕活動>は自分の身体を科学実験に提供している。


そもそも私が住んでいるこの施設の目的は、

致死率99.9%の殺人ウィルスに汚染された地上を捨てて作った巨大な病院で

残された人間らがいかに地球を救済するかについて可能性を実験するのが目的だ。


宇宙に逃げるという案や、いろいろな案があるんだけど

私が担当している案は


「神様に助けを求める」


という案なんです。

そもそも神様ってどこにいるんだろう?

祈りって効果があるのか判らないけど

私も含め何人かの子供がこの案の為の実験に参加していて

けれど気がおかしくなって脱落する子供も多かった。


25mgと書かれた錠剤を毎回飲まされて

誰かの話によるとそれは猛毒なんだけど

これを飲んで、頭に沢山電極を付けられて、

目はゴーグルで覆われる。


時間が経つと目の前にいろいろと風景が見えてくる。

例えば…

飛んで行ったボールを追いかけて柵を越えようとしている少年。

魚釣りをしている髭のおじさん。

その光景は鮮明な時と不鮮明な時があって

政治局長さんいわく

「距離が近いと鮮明になる」そうなんです。


私の意識は遠くに遠くに行って、空間だけじゃなく時間も超えた場所に行っているみたいなんです。

そしてその距離が一番遠い場所に神様が居て、

神様に助けてもらおうというのが私が関わっている「リモートビジョン」という実験です。


これは過酷な実験でさっきも書いたように脱落して気が狂ってしまい

どこかに送られる子供も多くて、

私が今までの被験者の中で一番遠い距離に行けているとは言われているんです。


本当にこの「リモートビジョン」の果てに神様が居るんでしょうか?

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