付き合って1ヶ月で別の男とベタベタするのやめてもらえます?
学生の恋愛のリアルで切ない部分を存分に味わってください。
初投稿で誤字脱字がひどいかもしれません。厳しい目で見てってください。
4月、入学したばかりでまだぎこちなさのあるクラス。窓の外を見ると風に吹かれ桜が散っていく。4月の上旬はまだ気温が低く、ワイシャツとブレザーだけでは少し肌寒い。そんな感じで黄昏ているのは石宮咲人。俺には彼女がいる。杉崎明里、彼女とは小学校からの付き合いで、中学の頃は部活も同じだった。明里と交際を始めたのは、中学の卒業式。普段、2人きりになることがないのだが、同じ高校に受験することから、2人で勉強することが増え、次第に俺は明里に恋をした。告白は俺からだ。卒業式当日、友達に茶化されすぎて、告白は高校でしようと思ってたが、流れで告白した。俺は両思いだと思っていたので返事は即答だと思っていたが、告白してから30分の沈黙、俺は雨に打たれ、明里は傘をさして考える…。結局OKをもらい付き合うことになったが翌日俺は風邪を引いた。
そして今、俺は明里と同じ高校に合格し、なんと俺は明里と同じクラスになれた。え?まじですか?浮かれている場合ではない。付き合ってから俺と明里はほとんど会話をしてない。付き合ってから来週で1ヶ月。デートの1回でも行きたい。話かけに行こう。俺は黄昏モードを解除して席を立った。明里は廊下側の2列目の1番後ろだった。
「明里、おはよ。」
明里が振り向いた。可愛い。中学卒業式に作ったという前髪、サラサラでいい匂いのする髪の毛、シャープな顎、可愛いフェイス。気を緩めたら本音がこぼれそうになるから抑えた。
「…、おはよ。」
ん?なんか手応えが弱いぞ。
「同じクラスめっちゃ嬉しいな!これからよろしくね。」
「うん。うちも嬉しいよ。」
ほんとかよって感じで返された。付き合って以来明里はこの調子だ。一回友達に相談したら、『照れてるんだよ〜』と言われたので、まあそういうことにしてやろう。
それじゃといって、自分の席に戻った。あーあ、本当にこれ付き合ってるのかね。俺にとって初彼女だ。向こうも恋人がいたことないらしいし、なれないのはわかっているが、これは辛いなあ。
明里を見ながらそう考えていると、知らない男子が明里に話しかけてた。聞き耳を立ててみよう。
「お前ぼっちじゃん!中学の時は俺がいたからぼっち回避してただけだったしなー。」
「うるさい近内。うちはぼっちじゃないし。」
「あー。まあかれぴいるしねー。」
「そういうことじゃない。そういうのだるいからやめろ。」
あー。近内って、中学の時明里と同じ長距離だったやつか。そう、俺と明里は中学の頃陸上部に所属していて、俺は短距離、明里は長距離だ。近内優斗、彼も陸上部の長距離で、噂でしか聞いてなかったが明里と仲がいいで有名だった。俺はその噂を知ったのは卒業後だけどな。あいつもこの学校だったのかよ。なんか、もやつく。
「あ、近内ゴミついてるよ。」
近内についてたゴミを明里がさっととった。顔近すぎだろ。
「あざす。あかりん。」
「ん。」
なんかラブコメしてるんですけどー。え、何?俺って実は振られてたりする?えー、なんでなんでー。こうして、休み時間のチャイムが鳴り、帰宅の時間となった。
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「明里、一緒に帰ろ。」
今日俺は、明里と手を繋ぐ。決意したぞ。
「えー。」
ん?えーって言った?聞き間違いかな。
「まあ、いいや、帰ろ。」
んー。手応えがない。まあいい!帰れるんだ!明里との初めての下校!ウキウキで俺は明里と一緒に昇降口へと向かった。
結果から言おう、手は繋がなかった。いや、繋げなかったのだ。くそう、何がダメだったんだ。彼女は歩くスピードがかなり早かっったって。俺が少しジョグしないと追いつけない。そんなことある?!俺と明里の間に会話はなかった。早速付き合ってることがクラスの人にバレるのではと思っていたが、そんなことがあるわけもなく、翌日以降は普通に登校し、普通に授業を終え、普通に友達と弁当を食べ、普通に家に帰った…。
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付き合って、約3ヶ月が経過した。一般的なカップルは、付き合って3ヶ月目は倦怠期になるケースが多いと聞いている。だが、俺らの場合、ずっと倦怠期…いや、お通夜みたいな雰囲気を醸し出している。デートしたい。ずっと考えていた。どうせなら明里が好きなところに行きたいよなー。明里の好きなところか…、なんだろうな。そういえば、俺は明里のことを全然知れていない。もっと関わらなきゃいけないのに…、俺が弱いせいだ。よし!今日誘おう。俺は席を立ち上がり、早速明里の席の方へと向かった。だが、問題が発生した。近内だ。明里に声をかけようとした直後、突如として奴が明里の隣に現れた。
「あかりん今日放課後暇?」
「暇だけど…。なんで?」
「いやー、最近お前が気に入ってるこのアニメあるじゃん。これの映画昨日公開されたじゃん?一緒にいこーぜって感じ。」
な、彼氏持ちの女友達を普通映画に誘うか?頭いかれてんのか。俺は拳を握りしめてグッと我慢した。
「あー。それね、うちも今度見に行こうとしてたんだー。」
「まじ!なら、一緒にい…」
「ごめん、それはちょっと厳しいかも。」
「へ?」
お、ナイス明里。やったれやったれ。俺は小さくガッツポーズした。
「横見てみなよ。」
と言って、2人は俺の方を見つめる。あんまジロジロ見るな照れるだろ。
「あー。そうだな!今のはなしで!」
と言って走り去っていった。もうくるなガキンチョ。
「明里…。あのさ、よっかったら俺とその映画見に行かない?」
「…。」
少し沈黙が続く。なんだか告白の日を思い出すな。
「いいよ。」
「まじ?」
「まじ」
こうして、俺は初デートのチケットを獲得した。
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デート当日の夜。飛ばしすぎでは?と感じただろうが、その考えは正しい。結果から言おう。デートには行った。行ったのだが…、大失敗ってやつだ。俺は集合場所に30分前から待機していた。そして約束の時間10分前に明里も来た。この日の明里はメイクをしていて、可愛い水色のワンピースを着ていた。可愛い。頭の中ではそう思ってたのに伝えられることができず、俺の第一声は、
「それじゃ寒いんじゃない?」
だ。そして明里は、
「え?」
だ。終わった。そこから、空気は最悪。無言のまま電車に乗り映画館に到着。席をまとめて買おうと思ったら、明里は別の券売機に行き自分の分だけ買って行きやがった。なんとか隣に座れたけど。映画が終わり、ファミレスで昼食を済ませ、即帰宅。どうですか?理想のデートとは程遠いでしょ。こんな感じで俺の初デートは幕を下ろした。
翌日、近内と2人きりになった。なんでかは覚えていない。でもこれは絶好のチャンスだ。
「なあ。お前は明里のこと好きなのか?」
これは大切な質問だ。こいつ顔がいいから目移りされると困るんだ。
「別に、好きじゃねーよ。」
あ、終わった。こいつの顔が少し赤くなっている。そっぽ向いてるし。好きやんー。
「仲が少しいいだけだ。なに?嫉妬?」
「そんなんじゃないただ…。」
「そーいえば、聞いたぞ。デート。」
「な…。」
「あかりんがいうには、楽しくないデートだったらしいな。下調べもろくにできてなくて、会話も振ってくれないって聞いたぞ。」
全て事実だから何も言い返せない。でも、嘘でも楽しかったと言って欲しいものだ。俺も俺なりに努力したのだ。
「それでな、お前といても楽しくないから振るかもって言ってたぜ。」
は?それじゃっといって去っていく背中をただ眺めることしかできない。嫌だ。俺は、これからだと思っていた。体育祭を一緒に楽しみたい。花火を一緒に見たい。祭りに一緒に行きたい。川に一緒に行きたい。海に一緒に行きたい。文化祭を一緒に回りたい。クリスマスを一緒に過ごしたい。初日の出を見て初詣に一緒に行きたい。同棲したい。結婚したい。思い描いてきた理想が、ガラスのように砕け散った。振る?いつなんだ。なんでなんだ。どうして…。でもこればかりは、全て自分が悪い。楽しませることができなかった。手を繋いであげられなかった。幸せにさせてあげられなかった。俺は、部活と勉強を全て全力で取り組んでる姿に見惚れ、恋をした。友達だった期間、くだらない話をして笑って、告白する時、照れてる明里の表情は可愛かった。同じクラスで嬉しかった。話しかける時、勇気を出した。一緒に帰れて嬉しかった。デートも、一緒にいれて幸せだった。3ヶ月と短いようで長い期間が走馬灯のように流れてくる。でも、俺がそう感じていただけであって、明里は違ってた。話そう。そして、明里の気持ちを聞くんだ。そしてどんな答えでも受け入れるんだ。俺にはそれをする…義務がある。
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放課後、明里を空き教室に呼び出した。誰も通らないような静かで薄暗い廊下の先にある教室だ。
「どうしたの?話って。」
「ごめん。聞きたいことがあって。」
「何?」
「明里は、俺のこともう好きじゃない?てか、そもそも好きじゃなかった?」
「…。」
沈黙だ。
「俺は明里といるだけで幸せだった。満足してたんだ。でも気づいた。俺だけなのかなって。」
「…。」
「明里は、どうして俺と付き合ってくれたの?」
「…。」
外の部活をしている生徒の声がかすかに聞こえてくる。今はサッカー部の時間帯だ。
「私ね、」
ホイッスルの音が聞こえてきた。ミニゲームがスタートしたようだ。
「好きだったよ。咲人のこと。」
ドリブルでボールを蹴る音が聞こえる。
「でもね、あなたは優しすぎた。」
やめろ。シュートをはずしたのか、ポストに当たる音がした。
「大好きだった。咲人のこと。優しいところが好きだった。でもその優しさが…。」
また、シュートを打つ音がする。
「私を困らせるとは、思ってなかった。」
はずしたのか。そして沈黙となった。俺はどうすればいいかわからない。多分、どうにもならない。諦めたわけではない。これ以上は明里の気持ちに反するからだ。
「そっか。わかった。最後にいいかな?」
「何?」
「近内のこと、好き?」
「…。」
ホイッスルだ。
「ノーコメント。」
「わかった。」
交際期間、3ヶ月ちょうど。俺と明里の交際は終了した。
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その後、明里と近内が付き合ったかどうかは俺は知らない。知る必要がないからだ。よくよく考えてみたら、付き合って1ヶ月で俺以外の男とベタベタして、浮気だったのではと思っていたが、明里のちょっとした気遣いや、優しさを思い返すと、どうも浮気はないなと感じさせられる。俺は明里と付き合って失敗だったとは1度も思っていない。俺に貴重な体験をさせてもらった明里に、感謝しかない。俺は俺で新しいステップへ進まなくてはいけないのだ。
これは作者が中学2年生の4月から、中学3年生の5月の間に経験した恋愛です。
元カノとは1年1ヶ月ちょい付き合ってたので、この作品は元カノとの思い出の一部です。今回は短編ですが、長編にしてもいいのかなーと思ってます。長編だと、クリスマスデートや、過去の回想や、バレンタイン、一年記念のエピソードなど、かなり楽しめると思いますので、今回が好評だったらやろうかと思います!コメントよろしくお願いします。




