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エピソード9:遠足-恋と苦悩-

今日は待ちに待った?遠足の日。

俺はいつもよりも1時間早く起きて出かける準備をした。

パンフレットと行程表と水筒とお金を鞄に放り込んでトイレに行ってから足早に家をでた。

天気は快晴。日光が痛いくらいに降り注いでくる。

遠足には絶好の日だ。

俺はいつもよりもかなり早く学校についた。早すぎたせいか学校の校門はまだ開いていない。


(早すぎたな。)


どうすることもできないので先生が鍵を開けにやってくるのを待っていた。

待っている間も日光は容赦なく降り注ぐ。

ただ、まだ4月ということもあり気温が高くないのが救いだ。


しばらく待っていると担任がやってきた。

いつも鍵は担任が開けているのだろうか。


「お〜小鳥遊か、おはよう。早いな。」


「おはようございます。早速で悪いんですけど校門開けてもらえますか。」


「いや、すまん。俺も鍵持ってないんだ。」


「えっ、じゃあ何でこんなに早く来たんですか?」


「楽しみすぎて早く起きてしまった。」


「いや子供ですか。」


「そういうお前も同じようなもんだろ。」


「まぁそうですけど。」


「だろ〜。何歳になっても遠足とか旅行は楽しみなんだよ。」


「そういうもんですか。」


「そういうもんだよ。ところで先週から教室が妙に騒がしい雰囲気なんだがなにか知らないか?」


「あ〜えっと〜…。それはですね、…。」

急にそんなことを聞かれたもんだから少し驚いて言葉に詰まってしまったが、一息置いて続けた。


「先生は先々週の得田くんを覚えてるいますか。」


「ああ。覚えているぞ。」

俺は一体どこまで言っていいのかを考えながら続ける。


「なら今の得田くんを覚えていますか。」


「?。もちろん覚えているぞ。」


「なら先々週の得田くんと今の得田くんを比較してみてください。」


「……。」

担任は少しの沈黙の後に答えた。


「そうだな、髪の毛がボサボサだったのが今はきちんと整えられていて、それに、雑草のように生えていた髭が剃られていたな。」


(おお、この人、きちんと生徒のことを見ているな。)


「はい、それであっています。」


「それがどうかしたのか?個人的には清潔感がでて良くなったとしか思わないんだが。」


「そうですね。僕もいいことだと思います。

ただ、他のクラスの人たちはそうは思ってない人もいるようでして、ええっと〜。」


「別に言いにくいことなら無理にいう必要はないぞ。」


「言いにくいことというか、ちょっと続きは本人許可を取ってからでもいいですか。」


「本人って得田か?」


「いや、別の人です。」


「まぁわかった。とりあえずありがとう。」


「いえいえ、こちらこそ中途半端になってしまってすいません。」


「どうやらお前だけの問題ではないようだしな。それはしょうがない。」

ちょうど担任と奏汰について話終わったタイミングで用務員さんが鍵を持ってきて校門を開けてくれた。

用務員曰くこんなに早い時間に来た人間は俺たちが初めてのようだ。


「ふぅ〜やっと開いた。俺は少し準備があるから小鳥遊はここでのんびりしといてくれ。」


俺は担任に体育館裏の中庭に案内されたあと、担任は校舎の方に消えていった。

時間は8時。集合時間の8時45分までまだかなり時間がある。


(どうしたものかな。)


俺は中庭で大の字になって寝っ転がってみる。


芝生の上に何も敷かずにそのまま寝転がるのは汚いことだとわかっていたが、一度寝転がると、寝転がることをやめられないくらいの快感に襲われた。


(まだ時間までかなり時間あるな。)


俺はそのまま少し仮眠をとることにした。


「ねぇ遥斗、何してるの?」

遠くから声が聞こえて気がした


「お〜い遥斗、起きてる?」

急かされてる感じがして俺はシャッターを開けるように目を開けた。


「あっ起きた。おはよう遥斗。」

目を開けると陽香が顔を覗き込ませていた。


「んっああ。おはよう。どうした?」


「ん〜、遥斗がここで寝転んでいたから気になっただけ。」


「そっか、起こしてくれてありがとう。」


「別にお礼を言われるようなことはしてないよ。ただ気持ちよさそうに寝てるからついイタズラしたくなっちゃったw。」

陽香はニヤッと悪い笑みを浮かんべている。


「えっやめてくれよ。」


「してないからそんなに引かないでよ〜。」


「あはは、ごめんごめん。ところでさ、めっちゃ話変わるんだけど、陽香が得田から告られたことを担任に言ってもいい?」


「えっ急だね。何で?」

俺は急校門前での担任との会話の内容を陽香に話した。


「あ〜なるほどね、そういうことなら全然いいよ。」


「わかった、ありがとう。」


「にしても先生も大変だよね。入学してまだそんなに日も経っていないのにクラスの1人がいじめられるって。」


「正確にはまだいじめられてるってわけじゃないんだけど、まぁ、なんていったらいいのかな。距離を置かれてるって感じだよね。」


「それも含めてイジメっていうんじゃないの?」


「そうなのかな?もう難しくてよくわからなくなってきた。」


「あはは、そうだよね。難しいよね。」


「まぁいいや、とりあえず俺は担任に朝の話の続きができることになったって伝えてくるわ。」


「オッケー。」

俺はバスの横で名簿を見ている担任の元に向かった。


「先生、今日の朝の話の続きの許可、本人にもらってきました。」


「あぁ、わかった。じゃあ早速で悪いんだけど今話してもらっていいか?」


「今ですか?」

現在時刻は8時20分。まだ出発まで時間はある。


「うん、できるだけ早く聞きたい。」


「わかりました。…本人に話してもらった方がいいですかね?」


「そうだな、できれば本人がいい。」


「わかりました。じゃあ呼んできますね。」


「頼んだ。」


俺は陽香の元に向かった。


「今担任のところにいったんだけどさ、できるだけ早く話を聞きたいとかで今から話を聞きたいらしいねん。それで、できれば担任は陽香本人から話してもらいたいって言ってたから一緒に来てくれない?」


「今!うっうん。わかった。すぐ行く。」

そう言って彼女はお茶を飲んでから俺と一緒に担任の元に向かった。


「連れてきました。瀬田陽香さんです。」


「小鳥遊の言ってた本人って瀬田のことか。」


「実はそうなんですよ〜。」

陽香はいつもどうり軽い。


「じゃあ早速で悪いけど話してもらえるか?」

早速陽香は話始めた。彼女から軽い感じが消える。


「ええっとですね。先々週のことなんですけど、私が得田くんから告白されまして…。まぁ、ごめんなさいしたんですけど。それで得田くんがみんなに陰口というか、なんというか、色々言われるようになりまして…。」


「なるほどな、大体わかった。ありがとう。」


「いえいえ、じゃあ私たち戻りますね。」


「あーすまんけど小鳥遊は残ってくれ。」


「?わかりました。」

去って行く陽香を横目に見ながら俺は担任に聞いた。


「俺だけ残してどうしたんですか?」


「少し確認しておきたいことがあってな。要するに得田が瀬田に告白したが振られて、それを周りが笑い話にし、もう一度瀬田に告白するために身だしなみを整えてきたけれど、それでもまた笑い話にされたっていうことだよな?」

すごいなこの担任。ほとんどあっている。


「すごいですね。その通りです。」


「だろうな、俺が学生時代にもおんなじようなことがあったから容易に想像できた。

全く、いつの時代も変わらんな。」


「先生の時にもあったんですか。」


「あったよ。女子だったけどな。今でいう『インキャ』っていう感じの子だったな。

そいつがクラス一のイケメンに告って振られて不登校になっていたな。一個違ったのはその告白されたイケメンがすご〜い嫌な奴でな。告白されたことを笑い話にしていてそのインキャ女子を笑っていたな。」


「うわぁ、顔は良くても性格はブスですね。」


「ほんとその通りの奴だったよ。

ありがとうな、話してくれて。残りはこっちで対処考えるから。お前は遠足楽しんでくれ。」


「わかりました。」

そう言って俺はみんなの元に戻った。


「おはよう遥斗。陽香から聞いたよ。色々大変だね。」


「おはよう。ほんとにね。まぁ人助けだと思えば。それにこれ以上特に俺は関わることは無さそうだから別にいいかな。」


「お前、いい奴だな。」


「やっほ〜みんな!」

葵がやってきた。今は8時40分。珍しく集合時間の5分前に登校してきた。


「おはよう、今日は早いんだね。」


「そりゃあね。遅刻してバスにそれなくなるとか嫌だし。」


「おーいみんな、一体点呼とりたいから名簿順に並んでくれ。」

担任から招集がかかった。


全員ぞろぞろと並びに行く。1学年全クラス集まったらすごい人数だ。


「じゃあ点呼とるな。学級委員は人数を数えていない人がいたら報告に来てくれ。」


「1組全員います。」

「2組全員います。」

「3組も全員います。」

「4組全員います。」


各クラスの学級委員が各担任に伝えにいった。


その後、学年主任からの話を聞いてからバスに乗り込んだ。

俺は後ろから2番目の席、隣は翠だ。

後ろには陽香と葵が座っている。

45分になったらバスはゆっくりと出発した。

ちょっと長くなってしまいました。

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