表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

38/39

最終話:人生なるようになる

「「それでは……生き神様の御業にかんぱーい!!」」

「「かんぱーい!」」


 カチン、コチンと盃のぶつかる音が響く。

 魔王軍を無事に倒して、姫様たちを救ったので大きな宴が開かれていた。


「生き神様の手にかかれば、魔王軍も敵じゃないですぜ!」

「一瞬で尖兵を倒しちゃうんだもんなぁ!」

「この先どんな敵が来ようと、生き神様の近くにいれば大丈夫ですね!」


 何はともあれ、特に怪我人がいなくて安心した。

 隣に座っているエルフェア様に話しかける。


「姫様たちも無事で良かったですね」

「ええ……これも全部、ユチ様のおかげですわ」


 さっきからやたらと姫様がくっついてくるのだが、どうしたんだ?

 ああ、そうか。

 きっと、裸の男が珍しいんだな。


「……さ、エルフェア様。ユチ様もお疲れなので、あまりくっつかれては良くありません」

「いや、もう少しだけ……あ~れ~」


 ルージュが丁寧に、しかし強めに引き剥がす。

 きっと、教育上よろしくないと考えたのだろう。


「では、その隙に我が……」

「貴様は荒れ地にでも行きなさい」

「なんだと~、それならどちらがユチにふさわしいか勝負だ」

「良いでしょう」

「ほ、ほら、二人とも仲良くね……」


 みんなでわいわいしている時だった。

 屋敷の前で、パシュウウンと何かが弾けるような音が炸裂した。


「な、なんだ!? また敵襲か!?」

「「急いで、状況を把握するんだ!」」


 領民たちも厳しい顔になる。

 みんなで慌てて外に出た。


「久しぶりコンー! 元気にしてたかコンー?」

「え、フォ、フォキシー? ど、どうして?」


 そこには、デサーレチに一番最初に来た来客のフォキシーがいた。


「フォックス・ル・ナール商会のデサーレチ支部を作ることにしたんだコンよ! ユチ殿には支部長になっていただくコンからね!」

「デ、デサーレチ支部!? 支部長!?」


 さらにパシュウウンと破裂音が炸裂しまくる。


「お久しぶりです、ユチ殿! また来てしまいました!」

「ネ、ネーデさん! 仲間の方々も!」

「どうでしょう、ウンディーネの里と正式に交流しませんか? 里長もユチ殿に会いたがっていますよ!」

「こ、交流!?」


 パシュウウン!


「ユチ殿! おでたちをここで修行させてくれんか!?」

「ウェクトルさん!? それにドワーフのお仲間も!」

「デサーレチみたいな最高の採石場は他にないかんな! ちょっとばかし厄介になるぞ! 家なら自分で作るから安心しぃな!」

「す、住むってことですか!?」


 パシュウウン!


「ユチ殿! デスドラシエルの本格的な調査をやらせてください!」

「レジンプトさん!? 後ろにいらっしゃる人たちはいったい……すごい頭が良さそうですが」

「学院中の名だたる学者を集めてきましたぞ! そうだ! ここにオーガスト王立魔法学院デサーレチ校を建てましょう!」

「デ、デサーレチ校!?」


パシュウウン!


「ユチ殿! お元気でしたか!?」

「ブ、ブレイブさん!? 〔キングクラウン〕のメンバーまで!」

「僕たちからお願いがあるのです! ここを魔王軍撃退の拠点とさせていただけませんか!?」

「きょ、拠点~!?」


パシュウウン!


「ユチさん! また会いたくて来てしまいました!」

「カ、カロライン様~!?」

「国政の勉強のため、しばらくここに住みます」

「いぇぇえぇ!?」


パシュウウン!


「ユチ殿! 我が国と友好条約を結んでください! 一緒に魔王軍を倒してほしいのです!」

「ジ、ジークフリードさんまで!?」

「そのうち、我が国の軍隊も連れてきますね」

「そ、そんな軽く……!?」


 あっという間に、半裸のまま囲まれる。


「「我らが救世主よ! ぜひ、お願いします!」」

「あ、いや、ちょっ」

「ユチ様のお隣は、私めの特等席でございます。皆さま方、とりあえずはお引き取りをお願いします」


 揉みくちゃにされていく中、座右の銘が薄っすらと思い出された。


 ――人生なるようになる…………よな?

本作品はこれにて完結となります。

この先デサーレチもどんどん賑やかになっていくでしょう!

最後まで読んでいただき本当にありがとうございました!m(__)m


【読者の皆様へ、青空あかなから“ものすごく大切な”お願いでございます】


少しでも面白いと思っていただけたら、ぜひ評価とブックマークをお願いします!

評価は下にある【☆☆☆☆☆】をタップするだけでできます。

★は最大で5つまで、10ポイントまで応援いただけます!

完結となりましたが、ぜひブックマークも登録お願いいたします!


引き続き応援のほど、何卒何卒よろしくお願いします!


重ねてにはなりますが、最後まで読んでいただき本当にありがとうございました!

この場をお借りして、感謝申し上げます!


★新作を始めました!★

『引退したおっさん賢者だが愛弟子が追放されてきたので傷心旅行に連れて行く~スローライフな旅のつもりが、うっかり世界最強のコンビになっていた。弟子を追放した国は、国中の魔道具が暴走して困ってるらしい~』

おっさんものの、ハイファンタジーです!

こちらも面白いので、どうぞよろしくお願いします!

下のURLから飛べます!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ