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純文学系

姉が壊れた。

作者:月島 真昼
 姉が壊れた。てか壊れてた。
 俺の姉は五年前に結構いい大学卒業して結構いい会社に就職して営業担当になって一人暮らしはじめて、一年目からなんかの賞をとって元気でばりばりやってたはずだったのに、前に「彼氏とポケモンやるんだけどswitch貸してくんない?」「は?稼いでんだから自分で買えよ」「いいじゃんべつに。どうせ最近やってないんでしょ」ってやりとりがあって実際俺は研究室でわちゃわちゃやってるのが忙しくてゲームがご無沙汰だったから貸してやったきりすっかり忘れてたswitchをダイパのリメイクが発売したのを機に取りに行ったら、「ちょ、まって。いまダメ」「なに?彼氏きてんの?」「ちがうけど」「じゃあいいじゃん」渋る姉を強行突破して部屋入ろうとしたら窓にはガムテープで目張りしてあって部屋の中央にでっかい七輪と練炭がおいてあった。「あの、その、ち、ちが、さ、さんま。さんま焼こうとしてたの」言い訳しようとしてそのうち口があわあわしてなにも話せなくなってきた姉がおもしろくて俺は「ウケる」と言った。

 ステキブックスさんから書籍化しました。
 本にはweb未公開の「どんどんキミに似ていく」を併録。
姉。
2022/02/03 16:13
姉。
2022/02/03 16:17
山路教授。
2022/02/03 16:20
怒られる。
2022/02/04 05:01
裁判。
2022/02/07 16:31
洗脳。
2022/02/10 21:37
うまく踊る。
2022/02/13 05:12
鬱は甘え。
2022/02/17 05:27
怒る。
2022/02/20 16:21
どのへんを?
2022/02/23 02:42
雑魚乙。
2022/03/05 04:49
ギターケース。
2022/03/05 17:15
舌。
2022/03/05 17:19
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