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いい野次馬

 日暮れまでに外堀の養生所にたどり着きたいのはやまやまだけど、人が斬られているならば、放っておくわけにもいくまい。


 下っ引きが消えた方向に向かって、とりあえず走る。下っ引きはとっくに走り去ってしまい、影も形も見えない。だが、道行く人々が野次馬と化して次々と走り出したから、それについていけば、道に不案内な私でも迷うことはなさそうだ。さすが江戸っ子、いい野次馬っぷりだぜ。


 しばらく走ると、人だかりが見えた。ここだな。


 野次馬は、百人はくだらないだろう。人垣で向こうが見えないけれども、人垣の中心から男の叫び声がする。

 

 時々、


「あぶねえ!」

「うわっ、こっちに来たぜ」


という野次馬連中の声とともに、人垣の一部が崩れる。暴れている侍が近づきでもしたのかな。とりあえず、何も見えないから、よくわからないぞ。


「すまぬ。前に行かせてくれないか」


 人をかき分けて、なんとか人垣の一番前までたどり着く。


――こりゃひどい


 人垣の中央には、血の滴る抜き身を引っさげた侍がいた。歳のころは三十前後で、小袖や袴は、さほど粗末ではなく、まあまあ仕立てのよさそうなものを着ている。もとは、どこぞの家中に仕官している者だろうか。だが、髷の元結はほどけ、髪を振り乱し、正気を失った双眸が爛爛と光る。


 侍の周りには、斬られた者が何人も倒れている。ひい、ふう、みい……七人か。侍が四人と、町人が三人だ。斬られた者たちはみな、ぴくりとも動かない。おそらく息はなかろう。流れ出た血が、地面にどす黒い染みを作っている。


 さすがの江戸っ子も、侍の凶行に恐れをなし、侍を挟んで通りの向こうとこちらに分かれて、遠巻きに眺めるばかりだ。


 向こう側の人垣の最前列で、奉行所の同心と、小袖に袴姿の四人の侍が、言い争いをしている。


「あの男は我らが同輩故、町方は手出し無用だ。正気を失うておる故、斬って捨てるしかなかろう」


「そうは言っても、そこもとらの同輩だけでなく町人が何人も斬られておる。なるほど、正気を失っているのは確かだが、あの男の身柄は奉行所でお預かり申す。おって、評定所に引き渡すことになろう」


「いや、あの男は正気は失ってはいるが、坂之上の剣術道場では一番の腕前だ。我ら四人がかかってもかなわぬかもしれぬ。生きて捕らえるのは無理であろう。相討ち覚悟で、切り捨てるほかあるまい。今、仲間が坂之上の剣術道場に先生を呼びにいっているが、このような凶行に師の手を煩わせるわけにはいかぬ。我ら、彼奴を止めるためにこの一命を賭す覚悟だ」


 坂之上の剣術道場か。とすると、あの侍達は、父の飲み友達である、秋月左馬之助殿の門下生だな。懐には、父がしたためた秋月殿あての書状がある。まずは外堀の養生所に行き、明日か明後日には秋月殿を訪ねようと思っていたところだった。江戸に来てすぐの、不思議な巡りあわせに驚く。


 父の話では、秋月殿の剣の腕はなかなかのもの、とのことだ。まあ、剣の達者が教え上手とは限らないが、秋月殿の道場で一番の腕なら、剣もある程度は遣うだろう。確かに、見える範囲では、斬られた者たちはすべて一太刀で絶命しているようだ。


「平吉、こいつはどういった次第だ?」

「ああ、親分! こいつは一大事でずぜ!」


 私の三人挟んだ右側に、先ほどの下っ引きがいた。平吉、という名前らしい。平吉さんに話しかけたのは、十手持ちの親分さんか。四十がらみの、苦み走った男だ。たった今、駆け付けたところのだろう。


「一大事なのは、見りゃわからぁな。何が起こったか、もうちょっとわかりやすく話せねえか」


「いやね、俺も人から聞いた話だが、最初はあの侍、仲間三人で一緒に歩いていたらしいんですがね、突然、叫び声をあげて刀を抜き、周りの町人に斬りかかったらしいですぜ。慌てて止めようとした仲間が斬られて、残った仲間のお侍が、あっちにいる仲間を引き連れて戻ってきたのはいいが――ここからは、俺っちもこの目でしっかり見やしたがね。あの侍を止めようとした仲間は、三人ともあっという間に斬られてあのざまだ。なんでも、坂之上の剣術道場では一番の腕前らしいですぜ」


「なるほど、近づけねえってやつか。だが、あれじゃ捕り方が人を集める間に何人か斬られちまう。しょうがねえ、平吉、火消の三番組のところにいって、刺叉(さすまた)使えるやつをかき集めてこい」


「へい、合点で」


 下っ引きは、二つ返事で駆け出した。


 向こう側の人垣では、まだ奉行所の同心と、仲間の侍達が揉めている。話し合いは進展していないようだ。


 突然、獣のようなうなり声をあげて、正気を失っている侍が向こう側の人垣めがけて走り出し、野次馬たちから悲鳴があがる。


「こいつはいけねえ!」

 

 こちら側にいた十手持ちの親分が、向こう側の人垣に向けて走り出した。


 向こう側にいた同心は、十手を手にした瞬間、侍に左の肩口から右の腰まで斬り降ろされ、声も上げずにその場に崩れおちた。仲間の侍達はぱっと間合いを取り、三間ほどの間合いをとって四方から侍を取り囲んだ。侍は、倒れた同心には見向きもせず、血に曇った抜き身の刀を構え、仲間の侍達を見回す。


 十手持ちの親分が、転んで逃げ遅れた野次馬に駆け寄り、助け起こそうとしたが、腰が抜けているらしく、立ち上がれない。


「仕方がねえ、引きずっていくぜ。おい、周りで見ている野郎は、もっと後ろに下がれ! 死にてえのか!」


 親分は、野次馬の襟首を引っ掴むと、油断なく背後の様子を伺いながら、野次馬を引きずっていった。


「早川! 俺がわかるか! 目を覚ませ!」


 凶行に及んだ侍に、同輩の侍が呼びかける。早川、と呼ばれた侍にその声が届いたのかどうか。早川は、うなり声とともに刀を振り上げて、声をかけた侍に襲い掛かった。声をかけた侍は、鋭い一撃を間一髪でかわしたが、足がもつれて体勢が崩れ、早川の二の太刀で胴を薙ぎ払われ、そのまま地に伏した。


「おのれ早川っ! よくも新田まで!」


 残された三人の同輩は、またもや同輩が斬られたのを目の当たりにして、歯噛みをする。刀を構えたまま早川を囲むが、打ち込もうにも打ち込めない。四人がかりでも早川に勝てるかどうか、と言っていたくらいだ。この三人では勝ち目はなかろう。


 このままでは犠牲が増えるばかりだ。行くか。


 笠を被ったまま、侍達に駆け寄る。


「助太刀いたす」


 私の声をきいた早川は、うなり声とともに、振りかぶった刀を真っ向から斬りおろしてきた。迷いのないいい一撃だ――だが、遅い。地を蹴って一気に早川との間合いを詰めて懐に潜り込み、右の掌底を早川の顎に叩き込む。その瞬間、早川の動きが止まった。顎を打ち上げられることで、脳が揺さぶられ、脳震盪を来たしたのだ。駄目押しで、左手で大刀の柄を逆手で持ち、刀を引き抜きながら柄頭を早川の右わき腹に叩き込んだ。肋骨のすぐ下から斜め上に突き上げることで、肝臓にめり込む。早川の体は、全身が骨のない人形になったかのようにぐにゃりとゆがみ、地面に倒れこんだ。


 正気を失っている人間は、関節技や打撃の痛みが効かないからな。しかも、人体を保護するためのリミッターが外れて、人間の潜在能力が百パーセント発揮される。成人男性が暴れたら、四、五人がかりでも抑えきれない。もし、手間取りそうだったら斬るつもりだったが、なんとか、穏便に……いったかな。


「ありがてえ! 旦那、恩にきやすぜ」


 腰の抜けた野次馬を安全な場所まで引きずっていってから、戻ってきたのだろう。十手持ちの親分が、昏倒した早川の身体を手早く縛り上げる。


「あっしは見てのとおり十手をお預かりしている、巳之吉ってもんです。旦那は旅の途中ですかい?」


 旦那かあ……まあ、わざと男装しているから、無理もないけれど。


「私は、冴木ゆきと申すもの。ついさっき、江戸に出てきたところだ」


 私の声と名前を聞き、巳之吉親分は私が女だと理解したのだろう。ポカーンとした表情になる。


「あっ、こいつはとんだ失礼を……」


「いやいや、親分さんが謝ることはない。この風体なら男と思うのも無理もなかろう」


 平身低頭する巳之吉親分を前に、こちらが冷や汗をかく。


 横では、斬られた新田という侍を、同輩が助け起こしていた。


「おい、新田! しっかりせい! あ、まだ息があるぞ」


 その言葉を聞き、私も新田という侍の傍に寄る。斬られた腹部の傷は、筋肉を切り裂いてはいるが、腹膜――筋肉の奥にあって、腸などの臓器を包んでいる膜――までは達していない。適切に処置すれば命に別状はあるまい。


「傷は割と浅いようだ。すぐに医者に運ぶ必要があるが。このあたりで、一番近い医者はどこか?」


 近寄ってきた野次馬達が、


「ここからなら、外堀の養生所が目と鼻の先だぜ」

「待ってな、そこの店から戸板を持ってくるからよ」

「血止めの手ぬぐいだ、さ、使いねえ」


と口々に言う。役に立つ、いい野次馬だなあ。さすが江戸だ。


 それに、外堀の養生所だって? こいつは願ってもない。 


 ほかの斬られた者達――町人三人と剣術道場の門下生四人、それに同心――合わせて八人は、皆、絶命していた。同心は巳之吉親分と顔なじみだったらしい。縛り上げた早川と、同心の躯とを、人手が来しだい、大番屋に運ぶそうだ。


 とりあえず、野次馬が持ってきた戸板に新田さんを乗せて、他の侍と一緒に外堀の養生所へと運ぶことになった。


 外堀の養生所は、木塀で囲まれた堀沿いの一画にあった。江戸城の外堀沿いにあるから、『外堀の養生所』と呼ばれているだけで、門に掲げられた木札には『養生所』としか書いていない。門は開かれており、中間(ちゅうげん)が番をしている。


 中村さん――斬られた新田さんの同輩――が、中間に


「怪我人だ。急を要する故、診てもらいたい」


というと、中間は木戸に乗せられた新田さんの青ざめた顔を一瞥し、頷いた。


 門を入ると、すぐに、養生所の建屋だ。瓦葺のさほど大きくない平屋で、開け放たれた戸をくぐると受付の役人がいる。

 中村さんが手早く、事の次第を説明する。役人は、


「ちょうど三好先生が不在故、しばし待たれい」


といい、引き戸の奥に消えた。


うーん、三好宗哲先生は留守か。


そもそも、刀傷って、本道――いわゆる内科――の医者は診てくれるのかなあ。桐生の里だと、長と彦佐爺と私とで、なんだかんだ外科手術をやっちゃってたしな。むむむ。都会の医療の現状がわからん。あらかじめ、誰かに聞いておくべきだった。不覚である。養生所で診てくれないようだったら、場所だけ借りて私がやるしかないかなあ……


 屋内に入ったので、編笠を脱いだ。今の私は、総髪を若衆髷風に結い上げているし、もともと中性的な顔立ちだ。はじめから女だと思ってみれば女にしか見えないし、そうでなければ元服前の少年武芸者に見えるだろう。


 私の素顔を見た侍達は、一瞬驚きの色を浮かべ、互いに顔を見合わせてから、私に一礼した。中村さんが釈明する。


「いや、思うたよりもお手前が若かった故、ちと驚き申した。ご無礼のほど、ひらにご容赦願いたい。先ほどは、危ないところを御加勢くださり、礼の言葉もござらん。後ほど、我らが師の秋月左馬之助先生にも、引き合わせとうござる」


 そう言って、中村さんは口をつぐんだ。剣友である新田さんの安否が気になるだろうし、先ほどは早川との立ち合いで一度は死を覚悟したのだ。私と世間話をする気分ではなかろう。


 それにしても役人はなかなか戻ってこない。待たされている時間は、やたら長く感じる。前世で医者をやっているときは、田舎だったから患者の皆さんも割とおとなしく待っていてくれたけれども、都会の病院に行った同級生曰く、待ち時間が長いと待合室で暴動が起きるそうだ。くわばらくわばら。江戸の人たちは、どうだろう。


「所詮、金もない町人を診ている医者だ。待たせるだけ待たせて、まともな治療などするまい。もう、他の医者に運んだほうが……」


と、痺れを切らせた中村さんが仲間に言いかけたとき、役人が戻ってきた。


「ちょうど若先生が戻られた。すぐに、診られるとのことだ。通れ」


 促されるままに、奥に進む。引き戸の向こうは八畳ほどの広さの板の間になっており、棚にはすり鉢や薬の壺、天秤などが置かれている。ここが診察室のようだ。粗末だけれども、塵一つ落ちておらず、掃除が行き届いている。


「待たせてすまない。さっそく患者を診させてもらおう」


 そう言葉を発したのは、先ほどの役人が若先生、と呼んでいた医者だ。声に若々しい張りがあり、どこか人懐っこそうな響きを帯びる。


 なんというか……


 これぞ養生所の医者! という風貌である――いわゆる、テレビ時代劇ファン的な観点で。


 歳の頃は三十歳前後か。源太にぃよりもちょいと年嵩だろう。昭和的な整った顔立ちで、総髪に前髪がゆるやかにカールし、ファサーッと額にかかる。一応、髷を結っているけれども、どうしても視線が前髪に行ってしまうよ。いやはや、こんな髪型の医者が本当にいるとは。得も言われぬ感動におそわれる。これで、『お奉行様が親友』みたいな設定だったら、完璧だ。いや、なにが完璧なのかは、よくわからんのだが……


 助手の男が、手早く新田さんの着物を脱がせ、褌一丁にする。おお、手慣れているな。


「刀傷……か」


 若先生は、やや戸惑った風だ。傷口には血がこびりつき、中はよく見えない。


「三好先生ならば金創の治療にも長けているが、私は見習いの身ゆえ……万全の治療はできないかもしれぬ」


 と、申し訳なさそうに言う。


 金創、とは刀傷のことだ。さっきの役人、刀傷って若先生に伝えていなかったのか。この江戸は、表向きはそこそこ治安がいい。金創医の出番はさほどないはずだ。想像するに、お産で止血するくらいかなあ。この若い医者が金創の経験が乏しくても、無理はない。医者といったら、内科だもの。


「この者が斬られてすぐに、傷をあらためましたが、腹の臓腑には傷ひとつありません。傷をきれいに洗って、縫い縮めるだけで大丈夫かと」


 と、若先生に助けぶねを出す。


 私の言葉に、若先生の表情がぱっと晴れる。表情がわかりやすい人だ。


「そうか! そなた、医術の心得はあるか?」


「金創の治療の心得なら、いくらか。差支えなければ、この者の治療を手伝わせていただけないでしょうか」


「うん、助かる。湯と石灰と焼酎、それに針と糸、さらしがいるか。ほかに、入り用のものはあるか?」


 若先生は、すっかりくだけた口調だ。飾らない人柄なのだろう。


「それだけあれば、十分です。お願いします」


 中村さんたちには、治療の間、外で待ってもらった。


 傷の消毒と縫合は、すぐに終わった。創縁――刀傷の切り口がすっぱりと綺麗だったから、よく洗って縫うだけですんだからね。出血も、圧迫止血だけで済む程度だった。若先生が、必要なものを次々と手渡してくれるから、助かったよ。


 縫合している途中に、ちょうど三好宗哲先生が戻ってきた。三好先生は、見知らぬ私が傷を縫合しているのを見て、少し驚いた様子だったが、私が縫い終わるまで黙って見ていた。 私と若先生が、傷の上にさらしをまき終わるのを見届け、三好先生が口を開く。


「まだ若いのに、金創の治療の心得があるとは大したものだ。縫う手つきも、堂に入っておる。糸の張り具合も、申し分がない。そなた、名をなんという? どこでそれを学ばれたのか?」


 三好先生は、学者然とした温厚そうな風貌で、総髪の白髪頭に髷をちょこんと結っている。歳の頃は六十歳くらいだろう。


「治療中とはいえ、挨拶が遅れてしまい申し訳ございません。春日井の国の浪人、冴木源次郎が一女で、ゆき、と申します。父から先生への書状をお持ちしました。どうぞおあらためください」


 一礼をして、懐から父の書状を取り出し、三好先生に差し出す。


 隣で、若先生がぽかーんとしている。この人も、私を男だと思っていたくちだな。やれやれ。


 書状を読み終わった三好先生は、懐かしそうに――遠くを見るような表情を浮かべ、話し始めた。


「冴木源次郎殿か。よく覚えておる。当時の御老中、上柴様の肝いりでこの養生所を開いたときに、横やりがいろいろと入ってな。無料で貧しい者たちに治療を施すことを、よしと思わぬ者たちがおったのだ。そやつらが、ごろつきを使い、私や養生所のものや、挙句の果てには患者にまで嫌がらせを仕掛けてなあ。そんなとき、上柴様のお引き合わせで冴木殿と知り合い……どこをどうしたのか、ある日を境に、ぱったりと嫌がらせが止まったのだ。冴木殿には、いくら礼を言っても言い足りぬ」


 父は、そんなことは一言も言っていなかったけれど……父らしいや。きっと、裏で大暴れしたのだろう。にやりと笑う父の顔が、瞼に浮かぶ。


「冴木殿によれば、ゆき殿をこの養生所で見習いとして置いてほしい、とのことだ。常に人手が足りぬゆえ、私としては願ってもないことだ。なにしろ、最近は養生所への手当が減らされてな。見てのとおり、医者も私と、この男だけだ。ことに金創に関しては、私が教えることはなかろう。よろしくお頼み申す」


 三好先生に頭を下げられ、慌ててこちらも頭を下げる。


「いえ、こちらこそ、金創と骨接ぎ以外はまったくの未熟者ゆえ……ご指導よろしくお願いします」


 金創っていっても、お産のときの縫合とかは、前世でもやったことがないしなあ。不安でしょうがないよ。それに、問題は内科だ。桐生の里で長にいろいろ教わってはいるけれども、あの里の医術は特殊だ。なんたって、『先祖伝来の秘伝の薬』ってのが、山ほどあるもん。


 まあ、とにかくこんな次第で、私は無事、養生所の見習い医者となった。

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