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ねこのなかのひと  作者: ままこたれこ
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 亜人も含めて人間以外の、動物総てが魔物と言われている。普通に犬やネコは居ないのか、良く分からん。食用にするための牧畜というものもない。なのであれは殺しちゃだめとか、躊躇いがない。判断が早い。生まれて歩けるようになれば、自分の身は自分で守れるように、鍛錬は怠らない。


 ミリパナは、地面に腰を下ろして放心状態だ。息が整ってきても、動かないで難しい顔をしている?見えないから想像だけど。


 『毒』で倒れている魔物からは、『言』という漢字だった。アクティブではない。確認してみると、『伝』と『言』が繋がって二文字熟語になっていた。『伝言』だよ……もしかして、ミリパナと話せるのか?


 まだ戦いの直後で、荒い息で肩を上下させているところ申し訳ないが、『伝言』を試してみた。


 会話は不可能だった。伝言なので一方通行だ。ミリパナの意識に、手紙を投函するみたいな感覚だ。紙に書いてないから電子メールかな。


『俺は君の内にいる、魂のような存在だ。これが読めたとか、聞こえたなら返事してくれたら、嬉しい』


 こんな内容しか思い付かなかった。ミリパナの反応は、前述のように地面に腰を下ろし、難しい顔……というわけだ。読むのか聞こえてるのか、俺には分からない。てか、文字が読めないんだから、読めてないわな。


『勝手に君の内に入って済まない』


『疲れているのに、混乱させて申し訳ない。この魔物を毒殺したのは俺』


『追いすがる魔物を、転けさせたのも俺』


 なかなか反応がないので、矢継ぎ早に言い訳もどきなことを、まくしたててしまった。俺も不安で色々溜まってるんだよ。


「あたし、この頃頭が変になったのかと思ってた。傷を治してくれたのはあなただったのね?」


『あー、そんな事もあったか、……てか返事が来た』


 どうやら伝わっているみたいだ。一応会話みたいになっているけど、タイムラグはかなりある。




 改まるとなんか、聞くことが出てこない。ミリパナにしてみれば、訳の分からない者から頭の中に直接話しかけられて、パニックになってどうしたらいいのか、困っているだろう。取り敢えず魔物を処理することで、意見は一致した。毒殺した魔物は、体内にある魔力袋だけ取り出して、あとは燃やした。そうしないと、毒が拡散してしまうかもしれない。魔物は貴重な資源なのだ。汚染して食べられない魔物が、増えては困る。


 他の三体は、内臓を取り出して血抜きもした。四体分の魔力袋は高く売れるんだとか。俺の方は、『石15』と『写10』を手に入れた。これでやっと俺が攻撃出来る手段を得た。『石』って、多分そういう奴だろう。まぁ検証しないとね。もう一つの写?写真の写だ。写真のようにミリパナを写せるなら、尊顔を拝めるって期待もあるが、どうなんだろうな。


 流石にミリパナでも、三体を背負うのは無理で、もう一度戻って運んだ。



 皮を剥いだり、肉を干したりの一連の作業を終えてから、少し落ち着いたのか、質問タイムになった。ミリパナは、声に出さないと俺に伝わらないので、端からみると独り言にしか見えない。まぁ、誰も見てないけどね。


「あたしは、訳が分からないから、あんたの質問に答えてみるよ。その質問に質問で返すかもしれないけど、ゆるしてね」


『こんな過酷な土地ばかりなのかな?』


「余所の土地のことは、旅の冒険者からしか聞けないけど、此処と対して違わないらしい」


『魔法の呪文なんとかならないのか?』


「あー、長いって言いたいのよね。あたしは、あれで覚えたから変えられないの」


『ん?てことは、何通りもあるの?』


「うんそうね。賢い人が古い本を読んでくれるのを、覚えるのよ」


 なんか詐欺のような話だな。お経を繰り返し読むことで覚えるのか、要するに呪文を唱えるだけで、イメージもなにもしないから、威力もないってことのような気がするな。呪文の情景がイメージの代わりをしてるんだ。これは、なんとかなるかもしれない。


『魔力?たぶん魔法の燃料(意味がわからないかもだけど)何だろうけど、君は多いのかな?』


「あたしの魔力は普通だって言われたことはある」


 意味はわからないものの、俺の言いたいことは、理解してくれたらしい。


『それを調べるのは魔法か魔道具のようなもの?』


魔法技師スペルエンジニアが作った魔法のカードで調べるの」


 カード?魔法技師スペルエンジニアだと?!あの黒装束か。


『そのカードというのは?』


「小さな薄い金属で出来てる。表面に文字のようなのが彫り込んであるわ」


『あの黒装束を皆が恐れているように見えるが?何故なんだ?』


「あいつら、そのカードに魔法を書いてる。でもこの国の文字じゃないのは、あたしにも分かる。カードを使えば魔法を知らなくても魔法が使えるのよ。それも強力なやつ。誰も逆らえないわ。」


 なるほど、納得した。簡単には手出しできない。取り敢えずは無視しても良さそう。無理に敵対関係にならなくても、何もされなければ放置で良い。デモなんか俺と被ってないか?


『魔力を調べるには、奴らに接触しなきゃだめか?』


「ううん、マンガナホンが委託されて、持ってる」


 マンガの本?なんだそれ。


『ナニソレ?』




文章が稚拙で、支離滅裂な部分があったり、説明不足だったりしているかもしれません。

申し訳ないです。

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