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ねこのなかのひと  作者: ままこたれこ
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 お試しダンジョンから、1ヶ月ほど経過した。今まで取得した漢字から、新たな漢字まで色々増えた。


 パッシブ


 伝言 会話ではなく、メールみたいな遣り取り。

 目  ミリパナの目を通して見ることが出来る。

 守  薄いバリアのようなもの

 治  軽い傷なら瞬時に回復、重症は時間が掛かるか完全には治せない。

 増  機能を増幅してくれる。(治癒効果や、身体能力など)

 庫  所謂空間収納(新規)

 読  文字が読める。(新規)


 アクティブ


 転25 転がせる。

 消10 物質を見えなくする。

 石30 石をぶつける。

 写9  コピー

 動10 ミリパナを動かせる(無意識状態のみ)

 毒5  強力な毒物攻撃

 聞13 周りの音や声が聞ける。

 縮5  縮める。(新規)

 記23 覚えて書き留める。(新規)

 壁12 任意の近場に見えない壁を造る。離れると消える。(新規)

 化5  不明(新規)




 このまま増え続けると、探すのが大変。一応呪文じゃないけど、読みを意識すれば出てくるので、タイムラグは殆どないものの、覚えてないと使えないんだな。並べ替えは出来るので、頻繁に使うのは頭に並べていたりする。(上のリストは、その限りではない)


『壁』は対象を固定しなくていいので、緊急の範囲防御に使える。『守』と二枚バリアになる。『記』というのが、よく分からなかったけど、どうやらマッピングのようだ。ただし、俺の記憶力に依存するので、時間の経過で忘れるかもしれない。出来れば紙に書き写したい。『化』は、さっぱりわからない。化けるのかと思ったけどね。タヌキじゃあるまいし、化けられなかった。『庫』が秀逸だ。ミリパナの負担を軽減できるし、持ち帰れなかった肉を運べてしまう。魔力袋も入れておけば劣化しない。これはチートでしょ。『読』は文字が読めるはず、読んでみる文字がないわけで、まだ検証すらしていない。早く本を買わないとね。因みに、本は遠くの町まで行かないと手に入らない。昔は雑貨屋に置いてあったらしいんだが、識字率が低いのと、覚えようなんて奴がいない。読めたからどうなるの?ってことらしい。一冊金貨三枚もする。更に町までの旅する経費。馬車なんてないから、とうぜん徒歩さ。徒歩で凡そ六日掛かるので、水と食料がそんだけいるわけ。川なんて干上がってるし、草木も疎らな荒野を護衛なしで、六日だよ。余所から流れてくる冒険者って、不死身なの?ダンジョンがあるからって、死ぬ程の苦労をして来る価値あるの?現代人には、理解出来ませんよ。確かに冒険者という人達は、身体も大きく屈強な見た目ではある。ひ弱な現代人などとは比べ物にならないんだろう。


 この世界の猫は怠惰ではない。夜明けから日没まで、しっかり働き続ける。体力もだが、持久力も秀でている。バランスが取れているんだが、食事は偏っている。野菜をあまり食べている記憶がないのだ。肉食なのだ。そもそも畑がないんだから野菜類もないわけで、偶に何かの葉っぱをクチャクチャガムのように噛んでいる。そう言えば、野生の動物は体内で、ビタミンを作る機能があるって聞いたことがある。この世界の人も獣人もそういう造りになってるんだろうか。俺は魂だけの存在で良かったのかもしれない。身体があったらとても耐えられなかっただろう。




『そろそろお金も貯まったんじゃね?』


「そうだね。意外と早かったよね。収納庫のお陰よね。あたしのなかのひとは有能だにゃ」


『にゃ?語尾が変だぞ』


「訛がでちゃった♪」


『訛なのか……』


 食料や装備品などは、収納庫に入れてあるので、いつでも出発できる。俺の『庫』の容量は多くはない。現代の一戸建て住宅の、狭い庭に置いてある物置(百人乗っても壊れないやつ)程度だ。機能も特になくて、思い浮かべても出て来ない。奥の方に仕舞ったら二度と日の目をみない可能性がある。劣化を防いでくれるだけありがたい。とは言え、冷蔵庫ではないので冷えたりしない。


 五カ月(書いてないけど、他にもあった)ほど過ごしたネグラともしばしの別れだ。名前も知らないここの集落もな。


『此処って名前無いよな?』


「聞いたことないわ」


 俺たちは、此処から一番近い、徒歩六日離れた町へ旅立った。迷わない限りに於いてなんだが。帰巣本能みたいなのはあるんだろうけど、その逆の目的地本能はないだろうから。


 緩やかに起伏した荒野、前後左右永遠に続いてそうな殆ど砂漠な大地を、常に警戒しながら進む。見通しが良いみたいな印象なんだが、突然の起伏に驚くことが多々ある。近くまで行かないと窪みに気づかなかったりして、もしそこに魔物が潜んでいたら、対処も出来ないかもしれない。


 目印になるものが何もないので、距離はおろか方角も見失いそうだ。ミリパナは知らないだろうが、俺は太陽の位置で大体の方角は理解している。てか、ミリパナ!上も見ろ。位置がわかんねーだろ。まぁ影でも分かるけどな。


 背の低い灌木や刺々しい草、皆地を這うように生息している。こんなに乾燥していても、地中には水分があるのだろう。ミリパナが魔法で出したカップの水を、ゆっくりと飲み干す。日焼けしないように、顔全体にぐるぐる布を巻いていて、露出の少ない服に覆われているのは、黒く日焼けして見栄えを気にするわけではない。日焼け=火傷なのだから。


 周りを眺めていると、遠くの斜面に何か動いているのを見つけた。ヤバイ奴かもしれないので、警戒を強めた。




文章が稚拙で、支離滅裂な部分があったり、説明不足だったりしているかもしれません。

申し訳ないです。でも懲りずに読んでね。

誤字脱字などありましたらお知らせください。

お読み頂きありがとうございます。

明日の日曜日は、更新できません。

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