第8話 視力検査と予言の回
お久しぶりです!!
誰か読んでくれてるのかな〜〜??(笑)
「ん…?芹沢さん、おれの後ろより、そっち並んだほうが早いですよ?」
「いやいや。あんな話の途中でどこも行けないよ!気になるでしょ…。」
おれあるんです、千里眼。と告白されてすぐ、教員が「じゃー2年生入って、さっさと並んで、私語禁止なー!」と言って体育室の扉を開けたので、わたしら生徒はドヤドヤと入り、視力検査を待つ列をつくったのだった。
もちろん私語禁止は誰も守ってない。ちょうどいいから私は少しでも続きがはやく聞きたかった。
「そんな、大したことないですよ…?たまに探してる人の行方が見えたり、未来の光景があたまの中に入ってくるだけですよ…」
いや、それが凄いから!ガチやん!
メガネ君は困ったように首をかしげている。
「全然万能じゃないですよ。この人の事が見たいな、とか、明日の事が知りたいな、とか思っても、念じて見たやつはだいたいハズれちゃいますからね。
なんか自分の願望入っちゃうんじゃないスか?勝手に見えたやつはまぁまず当たりますけど」
「まじで…」
「……誰にも言わないで下さいね。芹沢さんは言わないと思いますけどね。 先輩以外知らないですから、学校の人は」
「先輩は知ってんだ…。」
「先輩は、おれと一緒に探偵になろうぜ!って言ってきます。先輩の将来の夢、探偵なんですよ。自分から望んだもんは見れないってさんざん言ってあんのになぁ」
「先輩の将来の夢、探偵なんだ…。意外…」
「そういう大した探偵じゃないんすよ。家出したネコとか探したいらしいっす」
「な…!かわいいな……」
「でもネコ探すんならますます俺いらないっしょ!何なんだろなあの人。」
確かにな。千里眼でネコ探さすなよ。
「ついでだから、言ってしまおうかなぁ…」
メガネ君は宙を見て言った。そんな仕草をするとますます本当に千里眼っぽい。
私が影響されやすいだけか?ただの思い込み?……
いや。。これは、角度が変わってまたメガネがピカーーーて発光してるせいだな、絶対!
両目が発光してて神秘的やわ!
蛍光灯の光でホント良かったよ。。太陽の下だったら確実にまた目ぇ焼かれてるからね。
「言ってしまっても、いいですか?」
「うん。何?」
「さっき歯科検査うけてる間に見たやつです。…芹沢さんの事ですよ」
…!!!
私の…未来! ?
「へ……?ちょ、良いヤツ?変なのはやめてね…」あ、やば。ちょ…なんかビビりすぎてまた足が生まれたてになるぅ子鹿になるうぅ…
「…ーえ、大丈夫ですか!?良いヤツですって、……」
青井君はその場にへなへな座り込みかけた私を、腕をつかんで引き上げてくれた。「え、ビビりすぎじゃないっすか!?芹沢さん、めぇっちゃくっちゃチキンっすよねぇ」と言う。ごめん…、ごめんな、私の意志とは関係なく、勝手にお膝がバンビやねん…。青井くんふうにポエマーになると、目の見えない、暗闇の未来に怯えて、ぷるぷるしている…。
「心配しなくても、勝手に頭に入って来たやつだから100%当たりますよ」
ッッだから!!その言い方が余計ひとをビビらせるんやってば!KYめ!
「言いますよ…?」
「……」
「友達、出来ます。」
「……」
…?
…それだけかーい!!
いやほんとそういうとこ外さないよね君。って言おうとして、立ちあがって、パッパと膝のホコリ払った。膝、もうピンピンしてる。
足も収穫期の大根のように、しっかりと地面に根を生やしとるわ。
「お昼はその子と食べるようになるでしょうね。丹波チエさんです、チアリーダーの」
…?
…!!!!
そ れ って ?
.ෆ*˚*ෆ.₊̣̇.ෆ*˚*ෆ.₊̣̇.ෆ*˚*ෆ.₊̣̇.ෆ*˚*ෆ.₊̣̇.
…先輩とチエ、同クラになったんですよ〜!(๑°꒵°๑)・*♡
すごくないですかぁ♡♡◌。˚✩(๑ơ ₃ ơ)
⁎⑅⃝⁎୨୧⁎⑅⃝⁎୨୧⁎⑅⃝⁎୨୧⁎⑅⃝⁎୨୧⁎⑅⃝⁎୨୧⁎⑅⃝⁎⑅⃝⁎୨
!!!!
「ーーッ!!!!…チエちゃ…!?」
ーーヒザが。折り紙みたいにぱっくり畳まれた。
…吉本新喜劇みたいに、他人の言葉で膝くずれ落ちたの、人生初。
◇