目の前にあるもので感想文 ~リンちゃんと私~
調子に乗って、今日も感想文を書きます。
よろしければ、お付き合いください。
リンちゃんと私
加純
今日はリンちゃんについて書きます。
リンちゃんは、体長3.5センチのウサギの置物です。重さは2グラム程度。素材は何かわかりませんが、「生物」でないのは確か。全身を銀色にコーティングされています。
耳を立て、小首をかしげて、前足を胸元に抱え、立ち上がった姿のまま、今日もパソコンデスクの上にいます。
リンちゃんの姿かたちは、アニメのキャラのようにディフォルメされたものではなく、リアル寄りで、何やら『不思議の国のアリス』に出て来るウサギを彷彿させるものがあり、そこが気に入って我が家に連れ帰ったのでした。
リンちゃんとの出会いは、何気なく立ち寄ったある雑貨屋さんでした。そこで「運命の出会い」をしたのです。
私は時々運命的な出会いをします。そこが本屋さんなら本が、そこが文房具店なら画材やら文具が、アパレル販売店であればお洋服などが、宝飾店であれば……むにゃむにゃ……が、「わたしを連れてって」と誘うのです。
無料で連れ去ることが出来るのなら、そうしてあげましょう。しかし、そんなことをしたら警察のお世話になってしまいます。いくらなんでも、それは避けたいところです。そこで彼らの執拗な誘惑を退ける、強靭な精神が必要になってくるのですが、それはリンちゃんとは関係ないので省きます。
ちなみにリンちゃんは300円でした。
普段リンちゃんは、約10センチ四方の八角形の鏡の上に立っています。それも、リンちゃんと一緒に「衝動買い」という出会いをしたのでした。こちらは200円です。
丸い鏡でしたら月のウサギみたいですが、風水的には八角形というのは縁起の良い形だそうで、リンちゃんに良いことを運んできてもらおうと云う安易な願いを込めて、そこが彼の居場所になっているのです。
そうして我が家にやって来たリンちゃんが、何かを運んできたかと言えばそうとも言えるし、何事も無いと言えばそうとも言えるでしょう。だって、リンちゃんは主張することは無いのですから。
でもリンちゃんが来てから家族に不幸があったということはないのですから、しっかり我が家の平和を守ってくれているのかもしれません。出来れば宝くじの1等当選などと云う夢も叶えてくれると、もっとうれしいのですが。
こんな私の思惑を知ってか知らずか、リンちゃんは今日も物言わず、小首をかしげているのでした。
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本当に当てて欲しい、宝くじ! 洗濯機が壊れているんです~!!