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朝の光・昼の青葉・夜の詩

作者: 安岡 憙弘

朝の光・昼の青葉・夜の詩


 チチッ、チチッ、チチッ、チチッと朝の光を浴びて小鳥たちが鳴き始めた。朝というのはいつだって決まって素晴らしいものであった。夕暮れになると小鳥たちはそのバトンを翌日の朝まで顔を出すであろう月に渡す。そして月はまたそのバトンを小鳥に渡す。その繰り返しであった。



     昼の青葉


昼になると大抵顔をのぞかせるのが女性のはしゃぐ声である。キャッ、キャッ、とまるでお猿か何かのようにソプラノの声を響かせる。そのソプラノヴォイスは夜になって女性達がそれぞれの家庭へ戻る頃になると、夕暮れに真っ赤に染まった青葉に受け継がれる。その青葉は朝焼けの終わるであろう10時くらいまで、女性たちを待ち兼ねるようにして身を真紅に染める。

その繰り返しである。





      夜の詩

若葉が青々と美しいのはいつだって決まって夜であるのだった。夜になるとだから読書がしたくなる。家の灯りに窓越しに樹々の若葉がくっきりとクリアーに実に澄んで照らされると窓際で読書をしていた人々は窓の外に目をやってO・ヘンリーの葉っぱのフレディのことを想い出して詩がつくりたくなる。たとえ詩才がなくとも頭に着想だけ浮かんで来るのだった。その着想は次の日の朝の枕に受け継がれる。枕に託された詩は又その日の夜の夢に受け継がれる。その繰り返しであった。












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