「少し聞きたい事があってね」
ども、かつどんと言うものです。
単発です。
「やぁ君か、ひさしぶりだね、いやいや、僕は君に興味があるんだ、おや?恋愛は君の専門分野ではないのか?まぁいい兎に角君にひとつ疑問があってね、疑問と言うより質問と言った方がいいかな?全く気になって気になって眠れないのだよ、これは君にしか分からないんじゃないかな?いや、もちろん他にもいるだろうね、君と同じ考え方なんてこの世界には何万人もいるだろうね、でも僕の知っているのは君だけなんだ、何万人もいる中で僕が知っているのはたったの君一人なんだ、だから君が答えてくれよ、君が代表で答えてくれよ、なーに、そんなに緊張する事でもないさ、確かに君がその何万人もの代表として答えるのだから大変な事かもしれないけど、僕達のただの会話の範囲内じゃないか、気軽に答えてくれ、そんな事だ、でも君からすれば大変なことかもしれないかもしれない、違うかもしれないかもしれない、そうでないかもしれないかもしれないかもしれない、僕には理解出来ない事だから何とも言えないんだ、こればかりはね、僕にはどうすることも出来ない、どう言っても関係ない、まぁそんな所さ、仕方ないね、うん仕方ない、そしてまぁその疑問と言うより質問なんだけど、これはかなり哲学的なことだから、特に君や君と同じ考え方の人間何万人にとってはかなり重要な内容だと思うね、そう、その答えによってはこれからの人生の生き方を変える、変えなければならないかもしれないね、いや、でも君が出す答えによっては別に生き方なんて変わらないかもしれない、何故なら君は元からその答えで生きて来た可能性だってあるからね、まぁ、それほどに答えは曖昧で、確定なんて出来ないし、答えが変わる可能性だってあるんだ、国語の問題だね、いや、社会の問題かな?社会の問題、と言うより教科書の内容って段々変わっていく、僕はそんな答えが変わっていくのが好きなんだ、まぁ、社会と言っても地歴公民って別れているけど、僕が言っているのはその全部だよ、地理なんて砂漠化、プレートの移動、戦争で土地が変わったり、国がなくなったりするじゃないか、知ってるかい?ハワイ諸島って段々日本に近づいているんだぜ?そんなこと見ただけじゃ分からないよね、歴史だってそうさ、ひとつの資料の発見で教科書が変わるんだ、最近じゃあ鎌倉幕府が開かれた年が1192年から1189年に変わったようじゃないか、昔はいい国作ろう鎌倉幕府なんて覚えていたけど今はどう覚えればいいのかな?またちびっ子達に聞いてくるよ、公民は、今の内閣総理大臣の名前は?って聞いたらほぼ毎年違う答えになるだろ?こんな感じで答え何て曖昧だ、時間が経てば変わってしまう、答えが合ってないとか言ってるのにその答えが変わるなんて可笑しい話だよね、でも現実に起こっている事なんだぜ?もっと簡単な話、僕が君をAと呼ぶとしよう、ここで問題、僕がAと呼ぶ人物は誰?もちろん君だよね、じゃあ今から僕をAと呼ばずに君のお父さんをAと呼ぶとしよう、ここで問題、僕がAと呼ぶ人物は誰?そう、君のお父さんだ、ほらね、僕は同じ問題しか出していない、僕がAと呼ぶ人物は誰?という問題しか出していない、なのに君は異なる答えを出して来たじゃないか、不思議だと思わないか?え?条件が違う?なるほど、問題は全く同じでも条件が異なるから答えも違うってわけだね?それなら鎌倉幕府が開かれた年はいつ?なんて質問だけでは答えられないわけだね、いや、鎌倉幕府が開かれた年は1189年か、いままで答案用紙に書いていた1192年が間違いってわけだね、でもこの1189年だって違うかもしれない、全く分からないよね、次々と答えが変わっていくのだからね、あ、でも今から言う質問は今君が思っている事を言ってくれたらそれで良いんだ、さっきも言っただろ?気軽に答えてくれって、別にそれで教科書が変わったりなんてしない、答案用紙に書く事が変わったりなんてしないさ、ただ僕は君がどんな気分なのか知りたいだけなんだよね、ねぇ君は自分の存在を否定するってどんな気分なんだい?君は自分を否定している、君は自分の存在が最も許せないらしいね、どんな気分だい?自分の最も否定している存在は自分自身何て事ははっきり言って自殺するべきじゃないのか、とも思うんだよね、それでも君は生き続ける、それが人間の本性だから仕方ないんだけどさ、君は生き続けるのに自分の存在を否定する、完全に矛盾しているじゃないか、あ、だからと言って死ねって言ってるわけじゃないからね、と言うか死なないでね、と言っても君は死ねなんて言われて死ぬような奴じゃないよね、それより君の答えを聞こうじゃないか、矛盾存在の君の答えをね、楽しみだね、君が何て答えるか、君は自分の存在を否定する、君にとって最も許せない存在は君自身、さぁ、これはどんな気分なんだい?
へーそれが君の答えか、すごいよねそれって、まさか簡単にそんな事が言える何てすごいよ、いやいや、分かってるさ、確かに君の存在を左右するような矛盾はそれで解決したかもしれない、ああ、でも矛盾が解決したかもしれないと思っているのは僕だけかもしれないからね、他人からすればそれは矛盾の解決に何も関係ないなんて言われるかもしれない、だけど、最低でも僕だけはその答えで矛盾が解決出来たよ、それにしても面白いよね、自分自身の存在を誰よりも否定する何て、僕は君のことを応援するよ、僕だけは本人に最も否定されている君を応援するよ、だから言わせてもらうね、
頑張れ、百合男子」
この質問の答えは自分で考えてみて下さい。
一応、作者の自問自答の様なものです。