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自伝 〜Story〜  作者: 神道 龍也
16/18

中学生 15才編 〜ピアス〜

夏…楽しい夏休み


海・山・川


更新遅くなりました(反省)

中学3年生、この日バスケ人生最後の大阪大会が私の学校で開催された!!私達の試合は1回戦第三試合!!軽くウォーミングアップをすまし、両手で持ったバスケットボールに今までの感謝の気持ちを言葉に口にし、小さく…


「ありがとう」


と呟きシュートを打つと、ボールは吸い込まれるようにゴール入っていった!!



〜15才編〜



第一試合、第二試合共に熱い闘いが繰り広げられ、試合に勝ったものは皆で喜び合い、負けたものは涙を流しながら体育館の床を拳で叩いて、そのバスケ人生に幕を降ろした。


そして第三試合!!私達の番である。

私達は必死に闘ったが前半が終了し、残り時間5分のところで90対0の点差を私達はつけられていた!!(俺等弱すぎ!!)


そしてフォーメーションを変え、私がガードに入った!!残り時間4分状況は変わらず相手との点差だけが広がっていっている…


残り時間3分頃、フッと脳裏に過去の私の練習風景が流れた…

それはゴールから反対のゴールへの超ロングシュートをひたすら練習する私…

気が付いたら私はハーフラインを跨ぐ前にシュートを打っていました。コートを5分割にすると5分の4あたりからのシュートである!!

それまでガヤガヤとうるさかった外野の声や音が一瞬にしてシーンと静かになり皆ボールの行方を黙って見つめていた…

そしてボールは吸い込まれるようにパサッとゴール入った!!

その瞬間、それまで静かだった会場は一斉に歓喜の声を上げ、気付けば私は右の拳を天に突き上げて「オッシャァ〜!!」と叫んでいました。


109対3…大会始まって以来ではないでしょうか?本気でやってここまで弱いチームは…


そしてこの大会を最後に私はバスケ部を引退しました。(皆これで引退すると思っていたら、まだ数日練習=引き継ぎがあったらしい…知らなかった!!)

そして季節は夏!!

実は大会前、夏休みに入ってすぐに補習という名の勉強会があった!!私は夏休みの宿題を写す為に出席し、計算など面倒臭い宿題ばかりを片っ端から写していました。


ある程度写し終わり、カバンを持ってさぁ帰ろうと廊下を歩いていると一人の女子がちょっと来てくれへん?と言われると半ば強引に1階の階段裏に連れて行かれました。まぁ大体の予想はしていたんですが…やはり本番は緊張します。階段裏に居たのは同じクラスのマーミこと樫田 昌美(かしだまさみ)背は小さく、顔は夢の国に出てくるネズミに何処か似ています。性格はハキハキとよく喋る明るい子です。正直に言うとこの子が私に好意を持っている事はかなり前からわかったいましたが私が自分から動く事はありませんでした。

告白は至ってシンプル「前から好きでした(知ってます)付き合って下さい」です。断わる理由も無いので、とりあえず付き合う事にし、2人で廊下に出ると廊下の端と端に女子が待ち構えていて(10人くらい)私達が通ると拍手をして祝福(結婚式で新郎新婦が教会からでて来た時みたいな感じ)して下さいました…


これだから女ってやつは…

しかしこいつら何処に隠れてたんだ?


結局その日はマーミとあまり喋らず、次の約束も無いままバイバイし、バスケの大阪大会を迎える事になります。

大会終了後これまで部活の為、我慢していたタバコやお酒をたらふくやり、昼から夜は全開で遊んで朝は寝るという、そんな日を楽しんでいました。ある日私達はいつもの溜まり場オオクボがある団地の端にある『通行止め』(都市計画道路で整備済みだがその先の住人が立ち退かない為に使用不可の道)で飲み会(外飲み)を開いてガヤガヤ飲んでいました。メンバーは、はいちゃん、元気、うっちー、マチャ、なべ、その他女子数名と後輩2人


大川 孔子郎(おおかわこうしろう)

(はやしいさむ)

である。

孔子郎はとある政治家の息子でこれまたジャニーズ顔のイケメン、勇は私の2つ上の先輩の弟で何かと私達のグループに入っては一緒に遊んでいました。この頃にはぎっちは私達からハブられていて、もう一緒に遊ぶ事はありませんでした。(ハブられた原因は裏切り、人ん家の物をパクる手癖の悪さ、極めつけは勇の家で勇兄の給料袋約15万入りが無くなり、その窃盗犯がぎっちだった事など多々あります)

またお酒の飲み方なんて知らないガキ共が次々と酔っ払っていきます。そんな中ある事に気が付きました。女子の一人がマーミに連絡を入れて、時間限定で私に会いに来てくれたのです。感動、いや〜なんか甘酸っぱい気持ちだったのをよく覚えています。マーミは30分くらいしか居られなかったんですが、まだまだ飲み会は続きます。

皆酔いも回ってきたところで私とはいちゃんのバトルが始まります。(はいちゃんは中2を境にヤンキーになり散々暴れたおした挙げ句、困り果てた先生が中3のクラス決めで私と一緒だったら大人しくなると思い同じクラスにしたんですが先生…超誤算です。私と一緒になって余計暴れて、今や私と共に2トップと呼ばれる事になります)と言ってもジャレ合い程度ですが、幼い勇にはマジのケンカに見えたんでしょう!!

必死に止めようと飛び付いてきますがこれでも私はバスケ少年ですよ…軽くフェイクを入れたターンでかわします。まぁ自慢ですが、いくら酔っていようがまず素人に捕まえられるほどヘタレではありません。

暫く組み手みたいな感じで遊んだ後、2人共疲れて地面に倒れ込みました!!

夏の夜空を見上げながら、こんな風にずっといらればいいのになぁ〜とか、ちょっとセンチになっているとある事に気が付いた…

んっ?

なんか泣き声…がするような…

んんっ??

確実に誰か泣いとるな!!泣き声の方を向くと元気が独りで鬼殺し(パック)をストローでチュウチュウしながら独り言を言いながら泣いていました。

ん〜やつは泣き上戸かぁ〜と感心しながら何を言っているのか聞き耳をたてると「俺なんで好きなやつに告ってもフラれんねん!ひっひっく!なんでやねん〜」と、まぁこんな感じの事をリピートしています。

元気は普通に男前なんですがこの頃はまだ幼さが残っていて恋愛対象にはならなかったみたいです。そして気になるそのお相手は皆様ご存知の「なべちゃん」です!!


…なんか複雑です。


元気がフラれて、大丈夫か?って気持ちもありますが同時にホッとした気持ちもあり、そしてもう一つ…


ゲハハハ、アホやこいつ!俺の前の彼女にフラれてやんの!!普通さぁ〜ツレの前の彼女に告るか?よっぽど、お互い好きじゃないと纏まらんやろ〜いやぁ〜笑かしてくれるわぁ〜マジで〜!!


心の中で爆笑しながら元気の肩を組み「大丈夫!そのうちいい事あるさぁ〜」と慰めますがこのバカタレは泣き止みません…

ちょっと面倒臭くなったのでうっち〜に全てを任し孔子郎達のいる席に移動します。すると孔子郎が待ってたでと言わんばかりに缶ビールを勧めてきます。私は一口、口をつけると楽しんでるかぁ〜?と孔子郎に問いかけました。


孔子郎から「全開やでぇ〜」の返事と共に「神道君あのさぁ、俺ピアス開けよう思うねんけど一緒に空けへん?」


「ピアスかぁ〜ええなぁ〜でも開けるからには、なんか其なりに意味を持たしたいなぁ〜俺は!!」


「意味かぁ〜考えてもみいひんかったわ!!」


「ええんちゃう!!別に意味無くても!!まぁ俺の場合は2連で決定やけどね!!」


「なんなん?2コもなんかあるん?」


「まぁ〜ね!!ほんなら明日決行で!!起きたら家行くわ!!」


こんな感じで皆朝まで飲み明かした…結局最後まで元気は泣いていました。


翌日、孔子郎の家に行った私はまず肝心なピアスが無い事に気が付きました。まぁ対して悩む事でも無いので市駅のビオ○ネまで足を運びアクセサリーショップに入り、お気に入りの十字架のピアスを見つけて、それをさっとポッケにナイナイしてその場を去りました。(所謂万引きというやつです)

孔子郎の家に戻り、道具が揃ったので、いざピアスを開けます。

まず安全ピンをライターで焙り菌を殺します。その後エタノールやマキロン等で綺麗に拭き取ると準備OKです。まぁ一応ピアッサーなる物も売ってたんですがピアス=病院で開けるという常識が先行していた時代でして病院に行くお金が無い私達はこうして安全ピンで開ける訳です。まぁ世の中氷で冷やし麻痺させてからとか言いますが面倒臭くので一気にいきます。安全ピンを刺す時は後ろ側を指でしっかり押さえないとえらい事になります。

耳たぶを消毒して、いざ安全ピンを耳たぶに刺しますがビビりな私は一瞬躊躇ってしまい途中で安全ピンが止まってしまいました。

もうこうなるとただ痛い!!

臆病という魔物がその先に行かしてくれません…

5分程そのままの状態で硬直していると先に刺し終わった孔子郎が「はよ刺しーや」と声をかけてくれたので勢いとプライドでそのまま一気に刺す事が出来ました。普通はそのまま2〜3日安全ピンで過ごすんですが、早くピアスを着けたいが為に2時間後にピアスに付け替えるという荒業をしてしまいました。

まぁ腫れで穴は塞がるわ血はドバドバ出るわで大変でしたが、なんとか装着完了です。

私のファーストピアスは十字架のフックでした。それから2〜3日後に目的の2連ピアスにする為、もう一つ穴を安全ピンで開けます。そしてまたもや2時間後にピアスに付け替えて2連ピアスの出来上がりです。


ファーストピアスの意味は『仲間』

セカンドピアスの意味は『自由』


これからの人生どうなるか分からないし…このままでやっていけるはずもなく…ただ今は仲間が居れば其なりにやっていけるというなんとも中学生らしい意味をこのピアスに託したのでした。


その晩またもや飲み会を開き豪快にパクってきたビールを飲みながら冷えたアスファルトに大の字で仰向けで寝転がり綺麗な星空を1人で見上げているとなんかセンチになり、この時に考えたのが「こいつらだけは生涯裏切らない」そう心に決めました。


ちょうどこの時期は私の誕生日が重なり彼女からピアスとシングルCDをプレゼントに貰ったんですがCDは駄作(いい曲なんですがボーカルがダメ)、ピアスは着けたその日に無くなるわで…マーミ…すまん


そして楽しすぎた夏休みが終わり、私はこのピアスが原因で学校に行かなくなります。


この話はすぐ終わる筈だったのに…なんか長くなっちった!?次回から本格ヤンキー編突入です!!

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